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小反発38ドル高、米景気先行きに警戒感
【市況】小反発38ドル高、米景気先行きに警戒感
4日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前日比38ドル04セント(0.09%)高の4万0974ドル97セントで終えた。
 
前日に大きく値を下げた反動から買いが入り、ダウは取引前半、プラス圏で推移した。この日発表された7月の雇用動態調査が市場予想を下回ったことを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)が今月、0.5%の大幅利下げに踏み切るとの観測が高まった。これを受けて長期金利が低下し、ダウ、ナスダックともに上げ幅が拡大した。
 
ダウ平均は前日に600ドルあまり下げた。前週末にかけて最高値を更新し、高値警戒感が意識されていた。3日に米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した8月の製造業景況感指数が市場予想に届かず、利益確定や持ち高調整の売りが広がった。4日はディフェンシブ銘柄などを中心に買いが入り、ダウ平均は午前に一時230ドルあまり上げた。
 
ただ、買いの勢いは限られ、ダウ平均は下落に転じる場面があった。4日発表の7月の米雇用動態調査(JOLTS)では求人件数が767万3000件と2021年1月以来の低水準となり、米労働市場の一段の減速を示したと受け止められた。米短期金利先物市場では9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.5%の利下げを織り込む予想確率が前日の4割弱から45%前後に上昇した。
 
6日に8月の米雇用統計の発表を控えて様子見姿勢も強かった。雇用統計について市場では非農業部門の雇用者数の増加幅が7月から拡大し、失業率は小幅に低下すると予想されている。ただ、JOLTSを受けて雇用の伸びが想定よりも弱くなる可能性も意識された。
 
ダウ平均の構成銘柄ではないが3日に急落したエヌビディアは1%あまり下げて終えた。「米司法省が反トラスト法(独禁法)違反の証拠を集めるために召喚状を送った」との報道を受けて売られたが、上げに転じる場面もあった。
 
ダウ平均ではトラベラーズやIBM、ボーイングなどが上昇した。ユナイテッドヘルス・グループやマクドナルドも高い。一方、受託生産事業の難航が報じられたインテルや、同業買収が伝わったベライゾン・コミュニケーションズが安い。アマゾン・ドット・コムやシェブロン、キャタピラーなども売られた。
 
ナスダック総合株価指数は続落した。前日比52.002ポイント(0.30%)安の1万7084.296で終えた。3日夕に決算を発表した情報セキュリティーのゼットスケーラーが急落した。一方、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)など半導体関連の一部は買われた。テスラも高かった。
 
 
 

【シカゴ日本株先物概況】
4日のシカゴ日経平均先物は下落した。9月物は前日比870円安の3万6725円で終えた。
NYダウ平均は、米景気先行きへの警戒感がくすぶる中、小反発した。
この日は日経平均株価が1600円あまり急落したほか、米ナスダック総合株価指数も続落し、シカゴ市場の日経平均先物には売りが優勢となった。
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
36725 ( -275 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
36760 ( -240 )
 
( )は大阪取引所終値比
 






【欧州株式市場】
 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 8269.60(-28.86)

 
4日のFTSE100種総合株価指数は4日続落し、前日比28.86ポイント(0.34%)安の8269.60で終えた。4日のアジアでの株安が投資家心理を冷やした。原油先物相場が安値圏で推移し、英シェルなどエネルギー株に売りが続いた。

スイスのグレンコアなど資源株が下落した。建機・産業機器レンタルのアシュテッド・グループや、住宅建設株の下げが目立った。他方、英航空機エンジン大手ロールス・ロイス・ホールディングスが買われた。飲食料品・たばこ株や日用品、公益などディフェンシブ銘柄に買いが優勢だった。

FTSE100種指数を算出するFTSEラッセルが同指数の構成銘柄について定期見直しの最終結果を公表した。バーバリーが外れ、代わりに保険のヒスコックスが加わる。入れ替えは23日の取引開始から反映する。

FTSEの構成銘柄では、通信大手エアテル・アフリカが5.17%安、住宅大手バラット・デベロップメンツが4.56%安と売られたほか、今月23日に構成銘柄から外れると発表されたバーバリーも4.53%安と急落した。一方、航空機エンジン大手ロールス・ロイスは1.78%高、たばこ大手インペリアル・ブランズは1.64%高、通信大手ボーダフォンは1.48%高となった。
 



■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18591.85(-155.26)

4日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前日比155.26ポイント(0.82%)安の1万8591.85で終えた。前日の米ハイテク株安を受け、半導体の独インフィニオンテクノロジーズやソフトウエア大手SAPに売りが膨らんだ。

個別では、一部金融機関が投資判断を引き下げたと伝わった、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが3.82%安、商用車大手ダイムラー・トラックが3.29%安、コメルツ銀行が2.71%安と下げを主導。半面、不動産大手ボノビアは2.48%高、通信大手ドイツテレコムは1.16%高、ドイツ取引所は0.84%高で取引を終えた。

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 7500.97(-74.13)

フランスの株価指数CAC40は前日比0.97%安で終えた。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンなど消費関連の銘柄が下げ、指数を下押しした。

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