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353円安と反落 海外短期筋が先物売り
東京株式(前引け)=353円安と反落 海外短期筋が先物売り

 
6日午前の日経平均株価は反落し、午前終値は前日比353円01銭(0.90%)安の3万9042円59銭だった。
前日の米株式市場では、NYダウが248ドル安と値を下げ、ナスダック指数も5日ぶりに反落した。今晩は米11月雇用統計の発表が予定されておりポジション調整の売りが強まった格好だ。この米株安を受け、東京株式市場も下落してスタート。日経平均株価は、今月に入り前日まで4日続伸し1200円近く上昇していたことから、利益確定売りも出やすい地合いとなっている。半導体関連や大手重工、電線株などに売りが膨らみ、日経平均株価は3万9000円ラインを巡る攻防となった。
 
海外短期筋による株価指数先物への売りが相場を下押しした。6日の東京外国為替市場で円相場が一時1ドル=150円台前半まで下げたのを支えに日経平均は一時上昇したが続かず、上値の重さを意識した個人投資家からの売りに押された。
 
5日の取引時間中には3万9632円と10月以降のボックス圏(3万8000円〜4万円)上限に近づいた。市場関係者は「目先は日本株の上値が限られるとみる個人は多く、積極的に信用買いを入れる様子はみられない」と指摘。「防衛関連やデータセンター向けの需要が期待される電線株を手放しても、それに代わる資金の振り向け先が乏しい」とみていた。
 
5日の米株式市場では主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.86%下げた。この流れを引き継いで、6日の東京株式市場では東エレクやアドテストなど値がさの半導体関連株に売りが出たことも、指数の重荷となった。
 
米雇用統計発表を控えていることから、後場の東京市場は積極的な買いは期待しにくい。前場の日経平均の安値は3万9006円10銭と3万9000円台は維持したが、後場、この水準を割り込む場面は見られそうだが、前場のプライム市場の売買代金が1.8兆円に留まるなど様子見ムードは強いことから、売り圧力が一気に強まる展開は回避されると想定。後場の日経平均は3万9000円水準を挟んだもみ合いとなりそうだ。
 
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引けは17.96ポイント(0.65%)安の2724.28だった。JPXプライム150指数は続落し、9.50ポイント(0.78%)安の1210.31で前場を終えた。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8023億円、売買高は7億1235万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は979。値上がりは589、横ばいは75だった。
 
 
 
業種別では、非鉄金属、その他製品、保険、電気機器、証券・商品先物などが下落した一方、空運、電気・ガス、水産・農林、精密機器、パルプ・紙などが上昇した。
 
個別銘柄では、前日に上場来高値をつけた後に反落したフジクラが引き続き売り優勢となったほか、住友電工、古河電工と電線株が総じて下落。また三菱重工業、日本製鋼所、IHI、川崎重工業など防衛関連も弱い。このほか、ディスコ、スクリーンHD、アドバンテスト、SUMCO、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体関連も売られた。
 
一方、11月以降、売り基調が強まっていたオムロンは反発継続。J・フロントリテイリングは証券会社のポジティブなレポートが材料視されて上昇した。また、日産自動車、ホンダ、三菱自動車、マツダ、スズキ、いすゞ自など自動車株が買われた。このほか、日立建機、野村総合研究所、オリンパス、京王電鉄などが上昇した。さくらインターネットや三井E&S、楽天グループが値を上げた。

 
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