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139ドル高と反発、トランプ次期政権の人事好感
【市況】139ドル高と反発、トランプ次期政権の人事好感

21日のNYダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反発し、前日比139ドル53セント(0.32%)高の4万3408ドル47セントで終えた。
トランプ氏は、公的医療保険を管轄するメディケア・メディケイド・サービス・センター(CMS)所長に、医師で元バラエティー番組司会者のメフメト・オズ氏を充てると発表。関連企業の業績が上向くとの期待から、米医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループなどが買われた。
ウクライナ戦争激化への懸念は相場全体の重荷となった。米小売り大手ターゲットが20日発表した8〜10月期決算は投資家の事前予想より悪い内容で、衣類や家具などを販売している他の小売り企業も売られた。
 
前日までの4営業日で700ドル近く下げた後で、値ごろ感を意識した買いが入りやすかった。個別では、ユナイテッドヘルス・グループやアムジェンへの買いが目立ち、ダウ平均は取引終盤にかけて上げ幅を広げた。エヌビディアが取引終了後に四半期決算を発表する前で、「内容を見極めたいと様子見の投資家が多く、値動きがやや大きくなりやすかった」との指摘があった。

エヌビディアは下落した。市場では「ハイテク株の持ち高を整理したい投資家が多い」との声があり、アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトも下げた。

ダウ平均は安く推移する時間帯が長く、下げ幅は190ドルを超える場面があった。20日午前にウクライナ軍が英国製の巡航ミサイルをロシア領内に向け発射したと伝わった。19日には米国が供与した長距離射程のミサイルでロシアの軍事施設を攻撃した。ウクライナとロシアを巡る緊張が高まっており、市場心理に影響した。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、小売りのターゲットが2割あまり下落した。20日朝に発表した2024年8〜10月期決算は売上高が市場予想に届かなかったうえ、収益見通しも慎重との受け止めから売りが広がった。

そのほかのダウ平均の構成銘柄では、ウォルト・ディズニーやシェブロンが上昇した。半面、ホーム・デポとビザが下げた。

 
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落した。前日比21.325ポイント(0.11%)安の1万8966.143で終えた。
 
 

【シカゴ日本株先物概況】
20日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比5円高の3万8280円で終えた。同日は米株式相場が方向感を欠く展開となり、シカゴ市場の日経平均先物はほぼ横ばいとなった。
 
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
38280 ( -160 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38315 ( -125 )
 
( )は大阪取引所終値比
 
 


【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
 
20日の英FTSE100種総合株価指数は続落し、前日比13.95ポイント(0.17%)安の8085.07で終えた。20日発表の10月の英消費者物価指数(CPI)で上昇率が9月から加速し、市場予想も上回った。英イングランド銀行(中央銀行)が利下げを慎重に判断するとの見方が重荷となった。

FTSEの構成銘柄では、住宅大手ビストリー・グループが5.44%安、小売り大手B&Mヨーロピアン・バリュー・リテールが4.60%安、医療機器のコンバテックが4.12%安と大きく下げた。
一方、良好な決算を発表した会計ソフト大手セージは17.87%高と急騰。ロンドン証券取引所グループとたばこ大手インペリアル・ブランズは共に1.58%高となった。



■ドイツ・フランクフルト株価指数

20日のドイツ株価指数(DAX)は4日続落し、前日比55.53ポイント(0.29%)安の1万9004.78で終えた。ウクライナとロシアを巡る情勢に不透明感が強い。市場の関心が高い米エヌビディアの四半期決算の発表を前に、20日の米株式市場で主要な株価指数が下げ幅を広げる場面があったのも投資家心理の重荷だった。

個別では、高級車メーカーのポルシェが4.52%安、一部金融機関が目標株価を引き下げた製薬大手バイエルが3.03%安、自動車大手メルセデス・ベンツが1.85%安。半面、化学品商社ブレンタークは1.92%高、医療機器のシーメンス・ヘルシニアーズは0.73%高、分子診断大手キアゲンは0.50%高で引けた。



■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は続落し、前日比0.43%安の7198.45と8月上旬以来3カ月半ぶりの安値で終えた。


 
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