兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
201ドル高 ダウ続伸、米景気懸念後退や業績期待で
【市況】201ドル高 ダウ続伸、米景気懸念後退や業績期待で
 
14日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比201ドル36セント(0.46%)高の4万3065ドル22セントで終えた。米景気悪化への懸念が薄れていることや主要企業の業績改善の期待から買いが優勢だった。

この日は休日で参加者が限られる中、前週末に最高値を付けた反動から利益確定売りが出やすく、取引序盤のダウは軟調だった。
一方、生成AI(人工知能)向け半導体需要が底堅さを保つとの見通しを背景に、半導体大手エヌビディアの買いが先行。他のハイテク銘柄にも買いが波及し、ダウはプラス圏に浮上した。
発表が本格化する企業決算への期待や、米経済に対する楽観論も相場を下支えした。

最近発表された米経済指標が米景気の底堅さやインフレの鈍化を示し、米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの見方が強まった。JPモルガン・チェースなど大手金融機関が前週末に発表した2024年7〜9月期決算が市場予想を上回り、今週から発表になる米主要企業の決算への期待も高まっている。

米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は14日の講演で、米景気が想定以上に強いことなどに言及しつつも、「短期的に何があるにせよ、来年にかけて緩やかに政策金利の引き下げを提唱するというのが自分の基本線だ」と述べた。「FRBの利下げが続き、米景気や相場を下支えするとの楽観が買い安心感につながっている」との声があった。

ハイテク大手やディフェンシブ株などを中心に物色が活発だった。景気敏感株の一角などへの売りでダウ平均は安く始まったが、次第に上げに転じた。14日はコロンバスデーの祝日で債券・外為市場が休場で薄商いだったため、値動きは大きくなりやすかった。

ダウ平均ではアップルやマクドナルド、トラベラーズが高い。ゴールドマン・サックスやユナイテッドヘルス・グループ、セールスフォースも上げた。一方、アナリストが投資判断を引き下げたキャタピラーやアムジェンは安い。従業員のストライキが長引くなか、前週末に人員削減や新型機の納入遅れを発表したボーイングも売られた。

ナスダック総合株価指数は続伸した。前週末比159.748ポイント(0.87%)高の1万8502.685と7月中旬以来、約3カ月ぶりの高値で終えた。半導体のエヌビディアやクアルコム、半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)の上昇が目立った。アルファベットも上げた。
S&P500種株価指数も続伸し、前週末比44.82ポイント(0.77%)高の5859.85と連日で最高値を更新した。
 

【シカゴ日本株先物概況】

14日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前週末比240円高の4万0095円で終えた。NYダウ平均は、ハイテク株に買いが広がり、続伸した。米株式市場で主要指数が連日で上昇するなか、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが入りやすかった。
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
40095 ( +485 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
40215 ( +605 )
 
( )は大阪取引所終値比





【欧州株式市場】


■イギリス・ロンドン株価指数
 

14日のFTSE100種総合株価指数は続伸し、前週末比39.01ポイント(0.47%)高の8292.66で終えた。前週末の米株高に続き、14日の米株式市場で多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数が続伸して始まると、FTSE100種指数も上げ幅を広げた。

中国の藍仏安財政相による12日の記者会見を受け、市場では追加の財政出動の余地があるとの受け止めが聞かれた。追加策への期待は残るものの、消費刺激などに向けた具体的な内容に欠けたため「期待外れ」との反応もあった。原油や非鉄金属の先物相場が軟調に推移し、エネルギーや資源株の売りにつながった。

FTSEの構成銘柄では、住宅大手ビストリー・グループが4.39%高、流通大手バンズルが2.42%高、エネルギー大手SSEが2.40%高と上伸。一方、英スターマー政権がオンライン賭博事業を手掛ける企業への課税を検討していると伝わり、賭け屋大手エンテインは8.03%安、特殊化学品大手クローダ・インターナショナルは2.32%安、産銅大手アントファガスタは1.88%安となった。



■ドイツ・フランクフルト株価指数

14日のドイツ株価指数(DAX)は続伸し、前週末比134.46ポイント(0.69%)高の1万9508.29で終えた。終値としての最高値を9月27日以来、約2週間ぶりに更新した。ソフトウエア大手の独SAP、半導体のインフィニオンテクノロジーズといったハイテク関連の銘柄が買われた。

14日の米株式市場で主要な株価指数が上昇し、投資家心理を支えた。

個別では、防衛大手ラインメタルが2.20%高、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが2.07%高、航空機大手エアバスが1.61%高と買われた半面、高級車メーカーのポルシェは2.03%安、化学大手BASFは1.46%安、製薬大手バイエルは0.61%安と売られた。



■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は続伸し、前週末比0.31%高で終えた。航空機エンジン大手サフランなど航空・防衛関連に買いが入った。14日の米株相場の上昇も支えとなった。中国の藍仏安財政相による12日の記者会見を踏まえ、中国での財政出動への期待は残る。ただ、消費刺激などへ向けた具体的な内容が足りなかったとの受け止めからLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンなど消費関連の銘柄は下げ幅を広げる場面があり、指数の上値を抑えた。


 
a