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ダウ反発127ドル高、バイデン氏撤退で不透明感後退
【市況】ダウ反発127ドル高、バイデン氏撤退で不透明感後退


22日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、前週末比127ドル91セント高の4万0415ドル44セント(速報値)で終えた。前週後半に大きく下げた後で自律反発狙いの買いが入った。半導体株などハイテク株を中心に上昇し、ダウ平均を支えた。

バイデン氏は21日に大統領選からの撤退を表明し、後継候補としてハリス副大統領を支持した。市場では「撤退するか、しないのかという状態と比べ見通しがクリアになった」との声が聞かれ、半導体関連などが買われた。

先週はトランプ前大統領の勝利シナリオが強く織り込まれたが、これを見直す動きも加速。先週は値上がりしていた石油や医療保険の銘柄などは売られた。

ダウ平均は前週の18〜19日に910ドル下げた後で、主力株の一部に押し目買いが入った。ダウ平均の構成銘柄ではないが、エヌビディアは5%弱上昇した。ロイター通信が22日、中国への輸出規制に沿った新しい人工知能(AI)向け半導体を開発していると伝えた。アナリストが目標株価を引き上げたことも材料視された。前週後半に下げが目立っていた他の半導体関連株にも買いが入り、投資家心理を支えた。

バイデン米大統領は21日、11月の米大統領選から撤退し、後継候補としてハリス副大統領を支持すると表明した。バイデン氏の撤退で、共和党候補のトランプ前大統領の優位が揺らぐ可能性がある。トランプ氏が再選すれば、米中対立の激化や北東アジア情勢の悪化につながり半導体業界の逆風になるとの懸念が高まっていた後で、半導体関連株を買い直す動きも出やすかった。

市場では、「米大統領選でトランプ氏が優位にある状況は変わらない」との見方は根強い。半面、これから決まる民主党の大統領候補がトランプ氏を追い上げる可能性もある。大統領選を巡る不透明感から、ダウ平均は小幅な下落に転じる場面があった。

ダウ平均の構成銘柄では、ナイキとセールスフォースが上昇した。前週末に下げたマイクロソフトとアメリカン・エキスプレス、トラベラーズにも買いが入った。半面、朝に2024年4〜6月期決算を発表したベライゾン・コミュニケーションズが下落した。ウォルト・ディズニーやシェブロンも安かった。

ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発し、前週末比280.628ポイント高の1万8007.568(速報値)で終えた。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が2026年にもヒト型ロボットを外販向けに量産する考えを示したテスラが上昇した。一方、前週末に世界規模で発生したシステム障害の原因となったセキュリティーソフトを手掛けるクラウドストライク・ホールディングスには売りが続いた。

 

NYダウ    40415.44 ( +127.91 )
S&P500    5564.41 ( +59.41 )
NASDAQ  18007.57 ( +280.63 )
米10年債利回り  4.253 ( +0.014 )

NY(WTI)原油   78.40 ( -0.24 )
NY金      2394.7 ( -4.4 )
VIX指数    14.91 ( -1.61 )




【シカゴ日本株先物概況】

22日のシカゴ日経平均先物は上昇した。9月物は前週末比290円高の3万9950円で終えた。

NYダウ平均は、米大統領選からバイデン大統領が撤退し不透明感が和らいだことが好感され、反発した。この日は日経平均株価が下げたものの、米株式市場では主要な株価指数が上昇しており、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。

 

シカゴ日経225先物 (円建て)

39950 ( +470 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)

40005 ( +525 )


( )は大阪取引所終値比

 








【欧州株式市場】
 

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 8198.78(+43.06)

22日のFTSE100種総合株価指数は反発した。前週末に比べ43.06ポイント(0.53%)の8198.78で終えた。バイデン米大統領が11月の大統領選から撤退し、ハリス副大統領を後継候補として支持すると表明した。共和党候補のトランプ前大統領が優位と見込んだ取引を巻き戻す動きが出やすかった。プライベートエクイティファンドなどが買収を検討していると伝わった害虫駆除のレントキル・イニシャルの上昇が目立った。

FTSEの構成銘柄では、有害生物管理会社レントキル・イニシャルが7.77%高と急伸し、高級衣料のバーバリーが3.18%高、自動車保険のアドミラル・グループが2.46%高で続いた。

一方、格安航空大手イージージェットは7.12%安と大きく売られたほか、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は3.41%安、産金大手エンデバー・マイニングも1.97%安となった。

 



■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18407.07(+235.14)

22日のドイツ株価指数(DAX)は6営業日ぶりに反発し、前週末比235.14ポイント(1.29%)高の1万8407.07で終えた。前週末まで連日で下げが続いた後で、買い直す動きが優勢だった。バイデン米大統領が11月の大統領選を撤退すると表明し、野党・共和党のトランプ前大統領が優位とみた取引が一巡したことも支え。コメルツ銀行やドイツ銀行などの金融株への買いが優勢となった。

個別では、製薬大手バイエルが4.00%高、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが3.35%高、ドイツ銀行が3.06%高と上げを主導。半面、医療0機器のザルトリウスは2.20%安、同業シーメンス・ヘルシニアーズは0.45%安、日用品大手ヘンケルは0.24%安で引けた。

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 7622.02(+87.50)

欧州株式市場ではフランスの主要な株価指数であるCAC40は反発し、前週末比87.50ポイント(1.16%)高の7622.02で終えた。ヘルスケアや金融に買いが集まった。先週売り込まれた反動から、この日は安値拾いの買いが入った。

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