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208円高と反発も伸び悩む 米ハイテク株高が支え
東京株式(前引け)=208円高と反発も伸び悩む 米ハイテク株高が支え

 
19日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比208円52銭(0.55%)高の3万8429円37銭だった。
 
きょう前場の東京株式市場は、前日に日経平均が400円を超える下げをみせた反動でリバウンド狙いの買いが優勢となった。米ハイテク株の上昇などが追い風となった。ただ、あすに米エヌビディア<NVDA>の決算発表を控え、一部の銘柄を除き半導体主力株の上値が重く、その分日経平均の上げ幅も限定的となっている。外国為替市場で1ドル=154円台近辺まで円高方向に振れたことも買い手控えムードにつながった。個別株ベースでは72%が上昇したが、全体売買代金は1兆8000億円弱と低調だった。
 
主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も1%を超えて上昇したことから、東京株式市場でもアドテストなど半導体関連株の一角が買われて相場を支えた。
 
しかし上値は重かった。米利下げ観測の後退を背景に米ダウ工業株30種平均は下落していたほか、20日に控える米半導体大手エヌビディアの決算発表を前に、朝方の買い一巡後は利益確定売りや戻り待ちの売りが出て、日経平均は急速に伸び悩む場面もあった。
 
外国為替市場で円相場が対ドルで一時153円台まで上昇するなど、円がやや強含んだことも日本株の上値を抑えた。加藤勝信財務相が午前の閣議後記者会見で円安進行を巡り「極めて高い緊張感をもって注視するとともに、行きすぎた動きに対しては適切な対応を取りたい」などと語り、最近の為替動向をけん制したと受け止められた。
 
東京株式市場は、20日に発表される半導体大手エヌビディアの24年8-10月期決算に関心が向かっており見極めムードが強い。後場の日経平均も小動き推移となりそうだ。エヌビディアは急成長がすでに一巡しており、8月の5-7月期決算発表では成長鈍化への懸念が悪材料となって株価は下落した。その後、株価は回復し上場来高値を更新したが、2024年11月-2025年1月期の見通しなどが勢い不足と市場に判断されれば、再び売られる可能性はある。前回とは異なりNYダウ構成銘柄にも採用されていることから、主要3指数に対する影響は非常に大きいことから警戒したい。
 
 

 
東証株価指数(TOPIX)も反発した。前引けは12.71ポイント(0.47%)高の2704.47だった。JPXプライム150指数は反発し、4.35ポイント(0.36%)高の1198.04で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆7816億円、売買高は8億8227万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1177。値下がりは412、横ばいは56だった。
 
業種別では、輸送用機器、非鉄金属、精密機器、ゴム製品、銀行などが上昇した一方、サービス、電気・ガス、海運、パルプ・紙、空運などが下落した。
 
個別では、エヌビディアの最新半導体「ブラックウェル」に関連した不具合発生などを受けて、アドバンテストが大きく買われたほか、フジクラも物色人気。日銀による追加利上げ観測が意識されて、みずほが16年ぶりの高値を更新したほか、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友などメガバンクも堅調。キーエンスなども買い優勢。ここ急落していたサンウェルズはストップ高で切り返した。日本製鋼所、ニデック、フジクラ、荏原製作所などが上昇した。
 
半面、商船三井は、配当性向を40%に引き上げるとの報道があったものの、材料出尽くし感が先行し売られたほか、日本郵船、川崎汽船も弱い。レーザーテックが冴えず、三菱重工業も軟調。リクルートホールディングスの下げが目立つ。イトーキが急落、GENOVAも大幅安。このほか、コニカミノルタ、アステラス製薬、太陽誘電、TDKが下落。しずおかFG、コンコルディアなど地銀株はさえない。

 
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