上値の重い展開か
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上値の重い展開か |
15日の日経平均株価は4営業日ぶりに小反発し、2万7229円(前日比7円高)で引けた。14日の米国株式市場で、米銀の破たんで売り込まれた金融株の一角が買い戻され、ハイテク株にも買いが広がり、主要3指数が上昇。きのう大幅に3営業日続落した反動もあり、上げ幅は一時200円を超えた。ただ、買いは続かず、戻り売りに下げに転じる場面もあった。日経平均は直近3連敗で合計1400円超の下落を演じており、この日の戻りは極めて鈍い。市場では、「ボラティリティー(価格変動性)が高まれば、ポジション調整売りが出て、もう一段の下げにつながる可能性もある」との声が聞かれた。
あす16日の日経平均株価は上値の重い展開か。
日本時間15日午後9時30分に米国では、2月の生産者物価指数(PPI)や小売売上高など指標の発表が多い。物価指標のPPIは強いとインフレ長期化が警戒されるが、小売売上高は強くないと景気悪化が意識される。NY連銀景気指数やNAHB住宅市場指数など、3月分の指標も出てくる。複数の指標を消化することで、今の米国株が何を期待し、何を警戒しているかが鮮明となってくるかもしれない。今の地合いでどういった属性が好まれ、嫌われるのかの大きなヒントが得られる可能性があるだろう。
一方、シリコンバレーバンク(SVB)などの経営破たんをきっかけにした金融システム不安はいったん落ち着きつつあるが、「まだ疑心暗鬼の状態」との見方は根強く、依然として収束に向けた見極めが必要だろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(15日現在)
28444.19 新値三本足陽転値
28063.73 ボリンジャー:+1σ(25日)
27925.13 ボリンジャー:+1σ(26週)
27919.77 均衡表転換線(日足)
27915.97 6日移動平均線
27890.44 均衡表基準線(日足)
27792.15 ボリンジャー:+1σ(13週)
27730.24 均衡表雲上限(週足)
27680.85 25日移動平均線
27548.18 均衡表雲下限(週足)
27356.41 200日移動平均線
27297.97 ボリンジャー:-1σ(25日)
27284.59 75日移動平均線
27241.45 均衡表転換線(週足)
27229.48 ★日経平均株価15日終値
27228.96 26週移動平均線
27178.38 均衡表基準線(週足)
27147.10 均衡表雲上限(日足)
27082.09 均衡表雲下限(日足)
27062.09 13週移動平均線
26915.10 ボリンジャー:-2σ(25日)
26532.79 ボリンジャー:-1σ(26週)
26532.22 ボリンジャー:-3σ(25日)
26332.03 ボリンジャー:-1σ(13週)
25836.62 ボリンジャー:-2σ(26週)
25601.97 ボリンジャー:-2σ(13週)
高寄りから一時値下がりに転じたが昨日安値を1.24円上回る27105.99円で下げ止まり、下値での一定の買い需要を確認する形となった。もっとも、株価上方では5日や25日の移動平均線が下降を続け、一目均衡表では遅行線の弱気シグナル発生で三役好転が終了しており、本格反騰が遅れるリスクも意識される。