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ダウ続落70ドル安、持ち高調整の売り
【市況】ダウ続落70ドル安、持ち高調整の売り
 
6日のNYダウ工業株30種平均は小幅に3日続落し、前日比70ドル13セント(0.19%)安の3万6054ドル43セントで終えた。
8日発表の11月の米雇用指標を見極めたい雰囲気が強く、主力銘柄には持ち高調整の売りが続いた。一方、朝発表の米雇用関連指標が労働市場の過熱感の一段の和らぎを示し、株価を下支えした。
 
朝方発表された11月の米民間雇用サービス会社ADPの全米雇用報告によると、非農業部門の民間就業者数の伸びは市場予想を下回る内容。
リポートでは非農業部門の雇用者数が前月比10万3000人増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(12万8000人増)を下回った。同日発表の企業の賃金負担を示す単位労働コストは7〜9月の改定値が前期比年率で1.2%低下と速報値(0.8%低下)から下振れし、賃金インフレが和らいでいるとの見方につながった。
週末に公表される注目の雇用統計が弱めの数字になるとの見方から米利下げ観測が下支え要因となる中、午前のダウは買い優勢で推移した。
 
ただ、この日は米中の景気減速懸念が強まり、米原油先物相場が急落。エネルギー株が売り込まれ、リスク回避ムードが徐々に広がり、ダウは取引終盤にマイナス圏に沈んだ。11月の米株急伸を受けた利益確定の売りも出たほか、雇用統計の内容を見極めたいとの警戒感もあった。
 
来年3月の連邦公開市場委員会(FOMC)で少なくとも0.25%の利下げに踏み切る確率は約60%と、1週間前の約50%から上昇している。
市場では「超大型株のマグニフィセント・セブンがさらに上がらないと、12月の株価指数は上昇しづらいのでは」との指摘が聞かれた。
 
個別では、半導体のインテルやソフトウエアのマイクロソフト、スマートフォンのアップルといったハイテク株が下落。保険のトラベラーズやバイオ製薬のアムジェンも売られた。半面、航空機のボーイングやホームセンターのホーム・デポ、建機のキャタピラーといった景気敏感株の一部が買われた。

ナスダック総合株価指数は小幅に反落し、前日比83.200ポイント(0.58%)安の1万4146.712で終えた。半導体のエヌビディアやネット通販のアマゾン・ドット・コムへの売りが目立った。



【シカゴ日本株先物概況】
 
6日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比255円高の3万3160円で引けた。同日は日経平均株価が大幅に上昇し、シカゴ市場で先物に買いが優勢となった。ただ、NYダウは、米景気減速懸念を受けてリスク回避姿勢が強まり、3日続落した。
 
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
33160 ( -290 )

シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
33170 ( -280 )
 
( )は大阪取引所終値比







【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7515.38(+25.54)
 
6日のFTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反発した。前日に比べ25.54ポイント(0.34%)高の7515.38で終えた。欧米金利の先高観が後退し、投資家心理を支えた。前日まで下げが目立っていたスイスのグレンコアや英豪リオ・ティントなどの資源株が買われ、指数を支えた。銀行や保険など金融関連株も上昇した。

半面、6日に米国で展開するたばこの一部ブランドの事業価値を見直すのに伴い2023年12月期通期で約250億ポンドの減損費用を計上すると公表した英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)が前日比8%安となるなど飲食料品・たばこ関連の銘柄には売りも出て、指数の上値を抑えた。

原油先物の相場下落を受けてエネルギー株も下げた。6日のロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物相場は一時1バレル74ドル台と前日比で3%あまり下げる場面があった。

FTSEの構成銘柄では、通信大手BTが4.91%高、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が3.92%高、特殊化学品大手クローダ・インターナショナルが3.76%高だった。

一方、米国の一部ブランドで評価損を計上すると発表したブリティッシュ・アメリカン・タバコは8.36%安と急落。石油大手シェルは1.43%安、酒造大手ディアジオも1.35%安となった。

 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 16656.44(+123.33)

6日のドイツ株価指数(DAX)は7日続伸した。終値は前日比123.33ポイント(0.74%)高の1万6656.44と、過去最高値を連日で更新した。7日続伸は2022年10月24日から7営業日続伸した時以来の長さとなる。市場予想を下回る独経済指標などを材料に欧州中央銀行(ECB)の利下げ転換が意識され、株式投資家の心理を支えた。

自動車の独フォルクスワーゲンやダイムラートラックなど一般消費財関連の銘柄が買われ、DAXを押し上げた。工業や素材、テクノロジー関連も含めて幅広い業種に買いが入り、DAXを構成する40銘柄のうち33銘柄が上昇した。

個別では、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が5.36%高、医療機器のザルトリウスが3.18%高、VWグループの持ち株会社ポルシェSEが3.10%高,だった。

半面、多発性硬化症の治療薬候補の臨床試験(治験)で主要目標を達成できなかった医薬大手メルクは13.06%安。ハノーバー再保険とミュンヘン再保険もそれぞれ1.27%安、0.38%安で取引を終えた。

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 7435.99(+49.00)
 
フランスCAC40種指数は0.66%高だった。
欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測が一段と強まり、株価にはプラスとなった。


 
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