兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
ダウ反落138ドル安、利益確定売り
【市況】ダウ反落138ドル安、利益確定売り


27日のNYダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落し、前日比138ドル25セント(0.30%)安の4万4722ドル06セントで終えた。

ダウ平均は前日までの5営業日で1600ドルほど上昇した。短期的な過熱感が意識され、主力株には売りが出やすかった。朝方に発表された堅調な米経済指標が好感され、取引時間中に初めて一時4万5000ドル台を付けた。ただ、28日の感謝祭を前に持ち高調整の売りも出てマイナス圏に沈んだ。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、パソコンやサーバーを手掛けるデル・テクノロジーズが12%あまり下落した。26日夕に発表した2024年8〜10月期決算と収益見通しが振るわず、AI向けサーバーが業績を押し上げるとの期待が後退した。ハイテク株の先行きに対して投資家が慎重姿勢を強めた面があり、半導体株なども売られた。


ただ、米株相場の下値は堅く、ダウ平均は上昇する場面もあった。

この日発表された米新規失業保険申請件数は前週比2000件減の21万3000件と市場予想(21万6000件=ロイター通信調べ)を下回った。労働市場の堅調さが確認され、投資家心理を下支えした。

一方、同日発表の10月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前月比0.2%の上昇と市場予想に一致した。市場では、米連邦準備理事会(FRB)が12月の会合で利下げを決めるかどうかについては「微妙なバランスだ」との見方があった。来月発表の雇用・物価指標を確認する必要があるとの指摘もあり、今回のPCE物価指数を材料視する動きは限られた。


ダウ平均の構成銘柄ではセールスフォースやマイクロソフト、エヌビディアといったハイテク株への売りが目立った。キャタピラーも下げた。半面、ウォルト・ディズニーやメルク、ボーイングは買われた。

ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落した。前日比115.101ポイント(0.60%)安の1万9060.476(速報値)で終えた。テスラやメタプラットフォームズが下げた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は8営業日ぶりに反落し、終値は0.38%安の5998.74だった。


NYダウ    44722.06 ( -138.25 )
S&P500    5998.74 ( -22.89 )
NASDAQ  19060.48 ( -115.10 )
米10年債利回り  4.267 ( -0.026 )

NY(WTI)原油   68.72 ( -0.05 )
NY金      2639.9 ( +18.6 )
VIX指数    14.10 ( 0.00 )

 

【シカゴ日本株先物概況】

27日のシカゴ日経平均先物は下落した。12月物は前日比520円安の3万7810円で終えた。同日は日米株式相場がともに下落し、シカゴ市場の日経平均先物にも売りが波及した。
 

シカゴ日経225先物 (円建て)
37810 ( -290 )


シカゴ日経225先物 (ドル建て)
37825 ( -275 )


( )は大阪取引所終値比





【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

27日の英FTSE100種総合株価指数は反発し、前日比16.14ポイント(0.19%)高の8274.75で終えた。次期米政権による通商政策の影響を警戒した売りに一服感が出た。英ユニリーバといった日用品やアストラゼネカなど製薬株に買いが入り、指数を支えた。

FTSEの構成銘柄では、通信大手エアテル・アフリカが5.16%高、住宅大手ビストリー・グループが2.66%高、不動産投資信託会社ロンドンメトリック・プロパティーが2.26%高と上伸。一方、賭け屋大手エンテインは2.61%安、包装資材大手DSスミスは2.02%安、ホームセンター大手キングフィッシャーは1.23%安と値下がりした。




■ドイツ・フランクフルト株価指数

27日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前日比34.23ポイント(0.17%)安の1万9261.75で終えた。次期米政権による通商政策への警戒感が根強く、投資家心理の重荷だった。28日は米国が感謝祭の祝日で休場になるのを前に、積極的な買いが入りにくい面もあった。

個別では、通販大手ザランドが2.05%安、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズが1.58%安、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが1.41%安と売られた半面、不動産大手ボノビアは2.93%高、日用品大手ヘンケルは2.45%高、化学品商社ブレンタークは2.14%高で引けた。




■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は続落し、終値は前日比0.71%安の7143.03と8月上旬以来、約3カ月半ぶりの安値を更新した。フランスでの予算審議の難航や政治の不透明感から金融株に売りが膨らみ、ソシエテ・ジェネラルが前日比3.5%安で終えた。保険大手アクサの下げが目立った。一方で前日に下落した欧州鉄鋼大手アルセロール・ミタルは上昇した。

 
a