ダウ続伸432ドル高、ナスダックは最高値
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【市況】ダウ続伸432ドル高、ナスダックは最高値 |
27日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前日比432ドル43セント高の4万3819ドル27セントで終えた。この日発表の経済指標がインフレ圧力の鈍化を示す内容だった。米連邦準備理事会(FRB)が年内に利下げするとの見方が改めて意識され、相場を押し上げた。貿易交渉の進展を期待した買いも入り、ダウ平均の上げ幅は500ドルを超える場面があった。
イスラエルとイランの停戦で投資家心理が改善している。
また、米商務省が朝方発表した5月のPCE物価指数は前年同月比2.3%上昇。価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は2.7%上昇し、いずれも連邦準備制度理事会(FRB)が物価目標とする2%を上回った。
ただ、今のところ高関税政策の影響は顕在化しておらず、利下げ再開の時期が早まるのではないかとの期待が相場を下支えした。
一方、トランプ米大統領はこの日の午後、自身のSNSに「カナダとの全ての貿易協議を終了する」と投稿。カナダによる米IT企業へのデジタル課税などに不満を表明し、上げ幅を縮小する要因となった。
米ミシガン大が発表した6月の消費者態度指数(確報値)では、短期的な物価見通しを示す1年先の予想インフレ率は5.0%と、前月から1.6ポイント下がった。より長期的な5年先の予想は前月から0.2ポイント低い4.0%だった。市場では「インフレ圧力が高まっている兆候は見られなかった」との声があった。FRBが年内に利下げするという見方を後押しする内容で、株式相場を支えた。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは27日、中国商務省が国営メディアを通じて発表した声明で、米国へのレアアース(希土類)輸出を承認する内容が含まれていたと報じた。米政権は相互関税の上乗せ部分の猶予期間を7月上旬から延長する可能性もにじませている。ベッセント米財務長官は交渉が先行する国以外でも「レーバーデー(9月1日)までに終わらせる」との方針を示した。
午後にダウ平均は伸び悩む場面があった。トランプ米大統領は27日午後、カナダとのすべての貿易交渉を打ち切ると自身のSNSに投稿した。カナダのデジタルサービス税(DST)を巡り、米ハイテク企業に対する「直接的で露骨な攻撃」だと主張。今後7日以内にカナダに向けて新たな関税を発表するという。貿易交渉の進展への期待が高まっている中、カナダとの交渉決裂が他国との交渉にも影響するとの懸念が広がった。
個別銘柄ではナイキやボーイング、マクドナルドが買われた。アメリカン・エキスプレスも高い。半面、IBMやJPモルガン・チェース、アムジェンは売られた。
ナスダック総合株価指数は5日続伸し、前日比105.546ポイント高の2万0273.459(速報値)で終え、2024年12月に付けた最高値(2万0173)を更新した。S&P500種株価指数は続伸し、2月19日に付けた最高値(6144.15)を更新した。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは27日、中国商務省が国営メディアを通じて発表した声明で、米国へのレアアース(希土類)輸出を承認する内容が含まれていたと報じた。米政権は相互関税の上乗せ部分の猶予期間を7月上旬から延長する可能性もにじませている。ベッセント米財務長官は交渉が先行する国以外でも「レーバーデー(9月1日)までに終わらせる」との方針を示した。
午後にダウ平均は伸び悩む場面があった。トランプ米大統領は27日午後、カナダとのすべての貿易交渉を打ち切ると自身のSNSに投稿した。カナダのデジタルサービス税(DST)を巡り、米ハイテク企業に対する「直接的で露骨な攻撃」だと主張。今後7日以内にカナダに向けて新たな関税を発表するという。貿易交渉の進展への期待が高まっている中、カナダとの交渉決裂が他国との交渉にも影響するとの懸念が広がった。
個別銘柄ではナイキやボーイング、マクドナルドが買われた。アメリカン・エキスプレスも高い。半面、IBMやJPモルガン・チェース、アムジェンは売られた。
ナスダック総合株価指数は5日続伸し、前日比105.546ポイント高の2万0273.459(速報値)で終え、2024年12月に付けた最高値(2万0173)を更新した。S&P500種株価指数は続伸し、2月19日に付けた最高値(6144.15)を更新した。

27日のシカゴ日経平均先物は上昇した。9月物は前日比800円高の4万0545円で終えた。同日の米株式市場でナスダック総合株価指数と多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数が最高値を更新した。シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
40545 ( +365 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
40625 ( +445 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
27日の英FTSE100種総合株価指数は続伸し、前日比63.31ポイント(0.72%)高の8798.91で終えた。中東情勢の悪化懸念が薄れ、投資家の関心は米関税政策や世界経済の動向に戻りつつある。貿易問題を巡る米国と貿易相手の交渉が進展するとの観測が、投資家心理の支えとなった。
中型株で構成し、内需株の比率が高いFTSE250種株価指数は続伸し、前日比1.12%高の2万1715.96と22年2月以来の高値で終えた。
FTSEの構成銘柄では、小売り大手JDスポーツ・ファッションが7.56%高、米ナイキが26日発表した2025年3〜5月期決算で、売上高が市場予想ほど落ち込まなかったことが支援材料となった。建機レンタルのアシュテッド・グループが5.55%高、投資会社メルローズ・インダストリーズが3.59%高と大幅上昇。一方、産金大手エンデバー・マイニングは4.23%安、同業フレスニロは4.21%安、防衛大手バブコック・インターナショナル・グループは1.73%安と売られた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
27日のドイツ株価指数(DAX)は続伸し、前日比383.92ポイント(1.62%)高の2万4033.22で終えた。終値で2万4000台を回復するのは9日以来となる。貿易問題を巡る米国と相手国・地域の交渉が進むとの期待から投資家心理が上向き、幅広い業種・銘柄に買いが広がった。
米ナイキが26日公表した2025年3〜5月期決算で売上高が市場予想ほど落ち込まなかったことを材料に、同業の独アディダスが上げた。DAXを構成する40銘柄のうち38銘柄が上昇した。
個別では、自動車株が軒並み買われ、ポルシェは7.61%高、ダイムラー・トラックは6.14%高、BMWも5.32%高となった。半面、防衛大手ラインメタルは利益確定売りに押され、6.09%安と急落した。
■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は上昇し、前日比1.77%高で終えた。