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大幅続伸、年初来高値上回る、海外勢の先物買い加速
東京株式(前引け)=大幅続伸、年初来高値上回る、海外勢の先物買い加速

 
27日午前の日経平均株価は大幅に続伸し、前引けは前日比630円78銭高の4万0215円36銭だった。
 
前日の米国市場でNYダウやナスダック指数が上昇した流れを受け、東京株式市場も買い先行でスタート。半導体関連などハイテク株を中心に買いが流入し、日経平均株価は取引時間中では1月27日以来、5カ月ぶりとなる4万円台を回復した。日経平均は前引け時点で1月7日に付けた年初来高値(4万0083円)を上回った。中東情勢への警戒感が後退したほか、トランプ米大統領が26日、中国と貿易に関する合意に署名したと述べたことも好感された。米相互関税の一時停止措置の7月9日の期限が延長される可能性が出ていることも買い要因となった。
 
世界的に株価が上昇基調を強めるなかで日本株の先高観も高まり、海外短期筋がさらなる上値追いを狙った株価指数先物への買いを断続的に入れ、日経平均を一方的に押し上げる展開となった。前日の米株式市場でナスダック総合株価指数は年初来高値を更新し、東京株式市場でも値がさ株の東京エレクトロンの上昇が日経平均を押し上げた。
 
市場関係者は「米連邦準備理事会(FRB)が7月か9月にも利下げに踏み切るとの観測が広がっている。早期の利下げ観測が米株高を招き、日本株高に波及している」との見方を示した。もっとも「足元の日本株の上昇は突然かつ一方的で、今後の動向には不透明感も漂う」と話していた。
 
後場の日経平均はじり高基調を継続か。中東情勢の落ち着き、米政府と中国が貿易交渉で合意したと伝わり今後の貿易交渉の進展期待も広がる中、米国の利下げ再開期待など、買い手優位の状況が続きそうだ。ただ、本日までの大幅高を受けて、週末要因に加えて高値警戒感が意識されると利益確定売りも出やすいか。後場も堅調な値動きが続くか注目しておきたい。
 
 


 

東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは36.39ポイント(1.30%)高の2841.08だった。JPXプライム150指数は続伸し、21.30ポイント(1.73%)高の1254.15で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆8029億円、売買高は9億3457万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1023。値下がりは524、横ばいは72だった。
業種別では、輸送用機器、電気機器、非鉄金属などが値上がり率上位、鉱業、食料品、医薬品などが値下がり率上位に並んでいる。
 
個別銘柄では、ディスコやレーザーテック、東京エレクトロンが高く、ソフトバンクグループが上昇。三菱重工業、川崎重工業やIHIなど一部の防衛関連が堅調に推移、フジクラが値を上げた。トヨタ自動車、ファーストリテ、任天堂、サンリオ、ソニーグループ、キーエンスなどが上昇した。ほか、アドバンスクリエイト、芝浦メカトロニクス、シンフォニアテクノロジーなどが値上がり率上位となった。
 
半面、アドバンテストが安く、みずほフィナンシャルグループやニデック、すかいらーくホールディングスが値を下げた。アサヒやエムスリー、INPEXは下げた。また、有価証券報告書の提出期限延長を申請したニデックが軟調推移。ほか、いちごグリーン、マーケットエンタープライズ、And Doホールディングスなどが値下がり率上位となった。
 
 
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