269ドル安、ユナイテッドヘルス株安が重荷
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【市況】269ドル安、ユナイテッドヘルス株安が重荷 |
13日のNYダウ工業株30種平均は反落し、前日比269ドル67セント(0.63%)安の4万2140ドル43セントで終えた。
ユナイテッドヘルスはこの日、最高経営責任者(CEO)交代と2025年通期業績予想の撤回を発表したことが投資家の不安を高め、18%安と急落。ダウ平均を400ドル超押し下げた。
医療保険関連銘柄に売りが及び、ダウ平均の構成銘柄ではないが、ヒューマナやシグナも下げた。
一方、同日発表の4月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比の伸び率が4年超ぶりの低水準で、インフレ懸念が後退。トランプ米大統領とともに経営者がサウジアラビア入りしたエヌビディア(6%高)やテスラ(5%高)などハイテク企業が期待感から買われ、ナスダックは上昇した。
一方、同日発表の4月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比の伸び率が4年超ぶりの低水準で、インフレ懸念が後退。トランプ米大統領とともに経営者がサウジアラビア入りしたエヌビディア(6%高)やテスラ(5%高)などハイテク企業が期待感から買われ、ナスダックは上昇した。
ボーイングも上昇した。中国が同社製の民間機の納入受け入れを再開したと伝わったほか、サウジの政府系ファンド傘下のリース会社が航空機購入を決めたことなどが材料視された。
12日に米中が関税引き下げで合意したことで投資家心理が改善しており、ダウ平均は底堅かった。市場では、「ハイテク株を中心に持ち高を増やす動きが続いている」との指摘があった。
13日朝発表の4月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比の上昇率が2.3%と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(2.4%)を下回った。食品とエネルギーを除くコアは前月と同じ2.8%だった。トランプ米政権による関税政策の影響は4月時点では限定的だったものの、先行きへの警戒は残った。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、メルクとジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が下げた。プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も安かった。半面、アナリストが投資判断を引き上げたキャタピラーが上昇した。ゴールドマン・サックスやIBMなども高かった。
ナスダック総合株価指数は5日続伸した。前日比301.741ポイント(1.61%)高の1万9010.085(速報値)と、2月下旬以来の高値で終えた。テスラや半導体のブロードコムが買われた。ビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズは8.1%高で終えた。S&P500種株価指数は続伸し、前日比0.72%高の5886.55で終え、2月28日以来の高値を付けた。
NYダウ 42140.43 ( -269.67 )
S&P500 5886.55 ( +42.36 )
NASDAQ 19010.09 ( +301.74 )
米10年債利回り 4.469 ( -0.001 )
NY(WTI)原油 63.67 ( +1.72 )
NY金 3247.8 ( +19.8 )
VIX指数 18.22 ( -0.17 )
S&P500 5886.55 ( +42.36 )
NASDAQ 19010.09 ( +301.74 )
米10年債利回り 4.469 ( -0.001 )
NY(WTI)原油 63.67 ( +1.72 )
NY金 3247.8 ( +19.8 )
VIX指数 18.22 ( -0.17 )

13日のシカゴ日経平均先物は下落した。6月物は前日比390円安の3万8370円で終えた。米中による関税引き下げの合意を受けて、シカゴ市場の日経平均先物は前日に急伸していたため、利益確定目的の売りが増えた。
シカゴ日経225先物 (円建て)
38370 ( +170 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38410 ( +210 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
13日の英FTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに小幅反落し、前日比2.06ポイント(0.02%)安の8602.92で終えた。一部金融機関が目標株価を引き下げた英セグロをはじめ不動産投資信託(REIT)が下げ、指数の重荷となった。公益や、製薬の英GSKなどヘルスケア関連に売りが優勢だった。たばこ株や、英ユニリーバといった日用品関連の一角が下げた。
関税について米国と貿易相手の協議が進むとの期待や、世界景気の先行き懸念の後退は投資家心理の支えとなり、FTSE100種指数は前日比で高く推移する場面もあった。
FTSEの構成銘柄では、賭け屋大手エンテインが6.02%高、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が3.53%高、鉱業大手アングロ・アメリカンが3.49%高と大幅に上昇。一方、複合企業DCCは6.51%安、製薬大手GSKは2.97%安、酒造大手ディアジオは2.71%安と売られた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
13日のドイツ株価指数(DAX)は4日続伸した。終値は前日比72.02ポイント(0.30%)高の2万3638.56と、連日で最高値を更新した。米国と各国との間で貿易摩擦を巡る協議が進めば世界景気への悪影響も抑えられるとの期待が、引き続き投資家心理を支えた。
個別では、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が3.76%高、スポーツ用品大手アディダスが3.09%高、自動車大手BMWが3.02%高と相場をけん引。半面、13日に減益決算を発表したミュンヘン再保険は4.55%安、ハノーバー再保険は4.44%安、不動産大手ボノビアは2.68%安で取引を終えた。
■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は4日続伸し、4月1日以来の高値を更新した。欧州ステランティスやフランスのルノーといった自動車が上昇。エルメス・インターナショナルなど高級ブランドにも買いが入った。製薬のサノフィ、保険のアクサが下落した。