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39円高と続伸、自民党総裁選前で伸び悩み
東京株式(前引け)=39円高と続伸、自民党総裁選前で伸び悩み
27日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比39円02銭(0.10%)高の3万8964円65銭だった。
 
前日の米半導体株が大幅に上昇した流れを引き継ぎ、東京株式市場でも値がさの東エレクやレーザーテクなど半導体関連の一角に買いが先行した。上げ幅は一時300円を超え、取引時間中として9月2日以来およそ3週間ぶりに節目の3万9000円を上回った。
 
買い一巡後は利益確定売りが膨らみ伸び悩む展開。前日の米株式市場で、NYダウは260ドル高と反発した。米国株が上昇した流れを受け、東京株式市場も値を上げスタートし3万9000円台を回復。午前10時20分過ぎに前日比370円超高の3万9297円まで上昇したが、1ドル=145円50銭近辺で推移していた為替が円高方向に振れると日経平均株価も伸び悩み3万9000円を割り込んだ。今日は9月末の配当権利落ち日で、日経平均株価を260円程度下押している。また、午後1時からは自民党総裁選の投開票が始まることから様子見姿勢も強まっている。
 
自民党総裁選は高市氏に加え、石破茂元幹事長と小泉進次郎元環境相の3氏が新総裁として有力視されている。市場では「現時点で誰が勝利するかは決め打ちできない。不透明感が強く、午後の自民党総裁選の投開票が近づくにつれていったんポジション調整の売りが出た可能性がある」との見方があった。前日までに配当の権利取りを狙って買っていた投資家の売りが出たことも相場の重荷となった。
 
自民党総裁選の投開票は13時からスタートし、結果は14時20分頃に伝わる予定だが、9名が立候補し本命不在の総裁選となったことで決戦投票となるのは必至と見られている。決選投票の結果は15時40分頃と大引け後に伝わる公算が大きいことから、後場の東京株式市場は模様眺めとなろう。
 
ただ、金融株やグロース市場の一部銘柄には「高市トレード」が入っているとの観測もあるが、一回目の結果発表時に高市氏が敗れた場合、こうした銘柄の巻き戻しが活発化となる可能性はあるので注意は必要だ。
 
 

 
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引けは19.92ポイント(0.73%)安の2701.20だった。JPXプライム150指数は反落し、5.45ポイント(0.44%)安の1221.11で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆3420億円、売買高は9億3451万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は474。値下がりは1099、横ばいは27だった。
 
業種別では、機械、精密機器、化学、繊維製品、ゴム製品などが上昇した一方、石油・石炭製品、鉱業、パルプ・紙、銀行業、証券・商品先物取引業などが下落した。
 
個別銘柄では、資生堂、安川電機、ファナックなど中国関連銘柄の一角が買われたほか、米テック株の上昇を受けて、レーザーテックや東京エレクトロン、ディスコが高く、三菱重工業や川崎重工業がしっかり。ダイキン工業やSMCが値を上げた。
このほか、荏原製作所、住友鉱、オムロン、レゾナックなどが買われた。
 
半面、原油価格下落を受けてENEOSホールディングス、INPEXが下落したほか、三井住友トラストHD、三井住友、コンコルディア、みずほ、MS&AD、野村など金融株が総じて売られた。ソフトバンクグループやファーストリテイリングが安く、トヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループが値を下げた。このほか、大成建設、大林組、ニチレイ、ニデックなどが下落した。
 

 
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