299円安と反落、米ハイテク株安で 日銀総裁発言で下げ渋りも
東京株式(前引け)=299円安と反落、米ハイテク株安で 日銀総裁発言で下げ渋りも
18日午前の日経平均株価は反落し、午前終値は前週末比299円52銭(0.78%)安の3万8343円39銭だった。
朝方からリスク回避目的の売りがかさみ、日経平均は寄り後早々に500円近い下げに見舞われる場面があった。しかし、その後は下げ渋る展開をみせた。植田日銀総裁が名古屋で行われた金融経済懇談会で利上げ前倒しを示唆する発言をしなかったことが、ショート筋の買い戻しを誘ったという見方もある。値下がり銘柄数を値上がり銘柄数が上回り、全体の56%が上昇している。ただ、実需の買い意欲は限定的で商いは盛り上がりを欠いており、全体売買代金は2兆円に届かなかった。
15日の米ハイテク株の大幅下落を受け、週明けの東京株式市場は売りが優勢となった。日銀の植田和男総裁による18日午前の発言が利上げに積極的なタカ派的な印象を与えなかったとして円相場が伸び悩むと、日経平均が下げ渋る場面もあった。
15日の米市場では10月の米小売売上高や11月のニューヨーク連銀製造業景況指数が市場予想を上回り、米利下げペースが鈍るとの見方から米長期金利が上昇。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数などが下落した。この流れを引き継ぎ、18日の東京市場では、東エレクやレーザーテクなどの半導体関連の一角が売りに押された。
日銀の植田総裁が18日、名古屋での金融経済懇談会に出席し、政策調整のタイミングについて「あくまで、先行きの経済・物価・金融情勢次第」などとの認識を示した。市場では「12月の金融政策決定会合での追加利上げを地ならしするような発言が出てこなかった」と受け止められ、円相場が1ドル=153円台から155円台に伸び悩むと、海外勢が株価指数先物を買い戻した。朝方に500円近く下げた日経平均は、下げ幅を100円未満に縮小する場面があった。
後場の日経平均株価は、マイナス圏での軟調推移が続きそうだ。トランプ次期政権による政策期待を背景にした「トランプトレード」が一巡するなか、関税引き上げなどの政策をめぐる懸念が重荷となっている。
また、円安が進行したものの追い風とはなっておらず、国内の決算発表が一巡し、中国経済の減速などの要因で国内企業業績の減速感も意識されている。さらに、今週は米半導体大手エヌビディアの決算や経済統計の発表を控えており、足下の上値の重さを見る限り腰が据わった長期投資資金の流入は期待しにくい。日経平均の方向性は引き続き定まりにくく、短期資金の流出入中心となりそうだ。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引けは12.78ポイント(0.47%)安の2698.86だった。JPXプライム150指数も反落した。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆9102億円、売買高は8億9799万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は663。値上がりは914、横ばいは67だった。
業種別では、医薬品、機械、電気機器などが下落した一方で、鉄鋼、海運業、パルプ・紙などが上昇した。
個別では断トツの売買代金をこなしているディスコが軟調なほか、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体製造装置大手が安い。三菱重工業、IHI、川崎重工業など防衛関連も売り優勢。ファナックやキーエンスなどのファクトリーオートメーション(FA)関連も下げた。また、トヨタ自動車、ファートリテイリング、日立、信越化、リクルートHD、日立製作所、三井住友なども下落した。株式売出による目先の需給悪化を警戒で売りが広がったジョイフル本田が急落や7-9月期減益決算が売り材料につながったあおぞら銀行が急落した。ペプチドリーム、中外製薬、電通グループなどが値下がり率上位となった。
一方、川崎船や日本郵船、商船三井などの海運株が堅調に推移。また、アドバンテ、良品計画、メルカリ、ソニーG、 KDDIやNTTデータなどが上昇した。良品計画も上昇した。メルカリも高い。ほか、第3四半期大幅増益決算を好感されたミルボンが急騰、日本コンクリート工業、ギフティ、EMシステムズなどが値上がり率上位となった。
18日午前の日経平均株価は反落し、午前終値は前週末比299円52銭(0.78%)安の3万8343円39銭だった。
朝方からリスク回避目的の売りがかさみ、日経平均は寄り後早々に500円近い下げに見舞われる場面があった。しかし、その後は下げ渋る展開をみせた。植田日銀総裁が名古屋で行われた金融経済懇談会で利上げ前倒しを示唆する発言をしなかったことが、ショート筋の買い戻しを誘ったという見方もある。値下がり銘柄数を値上がり銘柄数が上回り、全体の56%が上昇している。ただ、実需の買い意欲は限定的で商いは盛り上がりを欠いており、全体売買代金は2兆円に届かなかった。
15日の米ハイテク株の大幅下落を受け、週明けの東京株式市場は売りが優勢となった。日銀の植田和男総裁による18日午前の発言が利上げに積極的なタカ派的な印象を与えなかったとして円相場が伸び悩むと、日経平均が下げ渋る場面もあった。
15日の米市場では10月の米小売売上高や11月のニューヨーク連銀製造業景況指数が市場予想を上回り、米利下げペースが鈍るとの見方から米長期金利が上昇。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数などが下落した。この流れを引き継ぎ、18日の東京市場では、東エレクやレーザーテクなどの半導体関連の一角が売りに押された。
日銀の植田総裁が18日、名古屋での金融経済懇談会に出席し、政策調整のタイミングについて「あくまで、先行きの経済・物価・金融情勢次第」などとの認識を示した。市場では「12月の金融政策決定会合での追加利上げを地ならしするような発言が出てこなかった」と受け止められ、円相場が1ドル=153円台から155円台に伸び悩むと、海外勢が株価指数先物を買い戻した。朝方に500円近く下げた日経平均は、下げ幅を100円未満に縮小する場面があった。
後場の日経平均株価は、マイナス圏での軟調推移が続きそうだ。トランプ次期政権による政策期待を背景にした「トランプトレード」が一巡するなか、関税引き上げなどの政策をめぐる懸念が重荷となっている。
また、円安が進行したものの追い風とはなっておらず、国内の決算発表が一巡し、中国経済の減速などの要因で国内企業業績の減速感も意識されている。さらに、今週は米半導体大手エヌビディアの決算や経済統計の発表を控えており、足下の上値の重さを見る限り腰が据わった長期投資資金の流入は期待しにくい。日経平均の方向性は引き続き定まりにくく、短期資金の流出入中心となりそうだ。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引けは12.78ポイント(0.47%)安の2698.86だった。JPXプライム150指数も反落した。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆9102億円、売買高は8億9799万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は663。値上がりは914、横ばいは67だった。
業種別では、医薬品、機械、電気機器などが下落した一方で、鉄鋼、海運業、パルプ・紙などが上昇した。
個別では断トツの売買代金をこなしているディスコが軟調なほか、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体製造装置大手が安い。三菱重工業、IHI、川崎重工業など防衛関連も売り優勢。ファナックやキーエンスなどのファクトリーオートメーション(FA)関連も下げた。また、トヨタ自動車、ファートリテイリング、日立、信越化、リクルートHD、日立製作所、三井住友なども下落した。株式売出による目先の需給悪化を警戒で売りが広がったジョイフル本田が急落や7-9月期減益決算が売り材料につながったあおぞら銀行が急落した。ペプチドリーム、中外製薬、電通グループなどが値下がり率上位となった。
一方、川崎船や日本郵船、商船三井などの海運株が堅調に推移。また、アドバンテ、良品計画、メルカリ、ソニーG、 KDDIやNTTデータなどが上昇した。良品計画も上昇した。メルカリも高い。ほか、第3四半期大幅増益決算を好感されたミルボンが急騰、日本コンクリート工業、ギフティ、EMシステムズなどが値上がり率上位となった。