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大幅反発1016ドル高、米中対立軟化に期待
【市況】大幅反発1016ドル高、米中対立軟化に期待

22日のNYダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに大幅反発し、前日比1016ドル57セント高の3万9186ドル98セントで終えた。
 
ダウは、直近4営業日で計2300ドル超下げた反動から買いが先行した。米ブルームバーグ通信によると、ベセント米財務長官は非公開の会合で、貿易戦争を巡る米中の緊張関係はごく近い将来に和らぐとの認識を表明。投資家心理の悪化に歯止めがかかり、ハイテク株などの買いが一段と勢いづいた。

市場では「トランプ大統領と中国の習近平国家主席による妥結は容易ではない」との見方から、上昇の勢いが失速する場面もあったが、引けにかけて盛り返した。
 
ベッセント米財務長官が同日、中国との貿易摩擦が緩和に向かうとの認識を示したと伝わった。ダウ平均は前日に971ドル安と大きく下げた後で、主力株に見直し買いが入った。

米ブルームバーグ通信によれば、ベッセント氏は金融機関が主催した投資家向けのイベントで関税政策を巡る米中の膠着状態が持続不可能だと指摘した。その上で、交渉は始まっていないものの、取引は可能だとの見方を示した。市場では「米政権が中国に対する姿勢を緩和したとのニュースは歓迎されやすく、投資家心理の改善につながった」との指摘があった。

22日は短期的な戻りを期待した買いも主力株に入り、ダウ平均の上げ幅は一時1100ドルに達した。

国際通貨基金(IMF)は22日、2025年の世界経済の成長率見通しを前回から0.5ポイント引き下げて2.8%とした。米政権による関税政策の悪影響が反映された。景気の悪化に対する懸念は引き続き相場の重荷となった。

個別ではスリーエムが8%高で終えた。22日発表の四半期決算が市場予想を上回り、好感した買いが入った。トラベラーズやアメリカン・エキスプレス、ビザのほかゴールドマン・サックスも上昇した。

ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反発した。前日比429.517ポイント(2.70%)高の1万6300.418で終えた。アルファベットやメタプラットフォームズが上昇した。
 

【シカゴ日本株先物概況】
22日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比690円高の3万4845円で終えた。この日は米中の貿易摩擦が緩和に向かうとの観測から米株式相場が上昇し、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが活発となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
34845 ( +565 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
34945 ( +665 )
 
( )は大阪取引所終値比





【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
 
連休明け22日の英FTSE100種総合株価指数は7日続伸し、前営業日17日に比べ52.94ポイント(0.63%)高の8328.60で終えた。21日まで続落していた米株式相場が22日は上昇して始まり、投資家心理が上向いた。米関税政策や米連邦準備理事会(FRB)の独立性を巡る懸念は根強く、相場の上値を抑えた。
 
17日に2025年2月期決算(速報値)を公表した英小売大手セインズベリーに買いが続くなど、小売りに買いが優勢だった。銅など非鉄金属の先物相場上昇を背景に、英豪リオティントなど資源関連が買われた。日用品の英ユニリーバが上げたほか、たばこや公益株に買いが入った。一方でソフトウエア開発のセージ・グループ、エネルギー株が下げた。
 
FTSEの構成銘柄では、流通大手バンズルが3.58%高、信用リスク管理サービス会社エクスペリアンが2.53%高、通信大手ボーダフォンが2.44%高と買われた。一方、複合企業DCCは4.54%安、有害生物管理会社レントキル・イニシャルは2.06%安、投資信託会社ポーラー・キャピタル・テクノロジー・トラストは1.66%安となった。
 





■ドイツ・フランクフルト株価指数
 
連休明け22日のドイツ株価指数(DAX)は反発し、前営業日17日に比べ87.67ポイント(0.41%)高の2万1293.53で終えた。関税を巡る米中対立が長くは続かないだろうとの見通しをベッセント米財務長官が示したと、米ブルームバーグ通信が22日に伝えた。米株式市場で主要な株価指数が上げ幅を広げ、DAXも水準を切り上げた。
 
米連邦準備理事会(FRB)の独立性を巡る警戒感は投資家心理の重荷で、DAXは前営業日比で安く推移する時間帯が長かった。
 
個別では、医療機器のザルトリウスが5.45%高と急伸し、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が3.19%高、通販大手ザランドが3.04%高で続いた。半面、業務用ソフトウエア大手SAPは3.32%安、防衛大手ラインメタルは2.60%安、航空機大手エアバスは2.48%安で取引を終えた。
 

■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は3営業日ぶりに反発し、前営業日17日に比べ0.55%高で終えた。


 
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