ダウ続落154ドル安、CPI控え様子見
【市況】ダウ続落154ドル安、CPI控え様子見 |
10日のNYダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比154ドル10セント(0.34%)安の4万4247ドル83セントで終えた。
米労働省は11日に11月の米消費者物価指数(CPI)を発表する。市場予想(ロイター通信調べ)によると予想中央値は前月比0.3%上昇と、伸び率は10月から幾分加速する見通し。
市場では今後の米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策方針を見極めようとCPIに加え、12日発表される11月の米卸売物価指数(PPI)も注視されており、この日は積極的な商いは手控えられた。
一方、主要株価指数が史上最高値を最近も更新していたことなどを踏まえ、「クリスマス休暇を前に利益を確定させようとする動きも出やすい」(日系金融機関)と指摘する声も聞かれた。
ダウ平均の下げ幅は一時200ドルを上回った。米債券市場で長期金利が4.2%台前半と前日(4.20%)から水準を切り上げ、株式の相対的な割高感が意識された。もっとも、ダウ平均は底堅く、上昇に転じる場面もあった。ダウ平均は前日までの3営業日で600ドルあまり下落していた。CPIの発表を前に、売りに傾いた持ち高を中立に近づけるための買いも入りやすかった。
ダウ・ジョーンズ通信が集計した11月のCPIの市場予想は前年同月比で2.7%の上昇と、伸び率は10月(2.6%)より大きい。FRBは17〜18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。市場ではFRBが追加利下げを決めるとの見方が優勢だが、CPIがインフレの鈍化を示さなければ「FRBが追加利下げを正当化するのは難しくなる」との指摘もある。発表後の市場の反応が読みにくく、多くの投資家は様子見姿勢を強めた。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、一部の大型ハイテク株の上昇は投資家心理を下支えした。量子コンピューターに使う新型の半導体を開発したと発表したアルファベットが大幅高となった。アナリストが目標株価を引き上げたテスラの上昇も目立った。
ダウ平均の構成銘柄ではメルクやキャタピラー、エヌビディアが下げた。ホーム・デポも売られた。半面、ボーイングの上昇が目立った。空運のアラスカ航空グループが今後の収益が拡大するとの見通しを示し、航空需要の強さが意識された。アメリカン・エキスプレスやハネウェル・インターナショナルも上昇した。
ナスダック総合株価指数は続落した。前日比49.448ポイント(0.25%)安の1万9687.242(速報値)で終えた。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やクアルコムなど半導体株の下げが目立った。
ダウ・ジョーンズ通信が集計した11月のCPIの市場予想は前年同月比で2.7%の上昇と、伸び率は10月(2.6%)より大きい。FRBは17〜18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。市場ではFRBが追加利下げを決めるとの見方が優勢だが、CPIがインフレの鈍化を示さなければ「FRBが追加利下げを正当化するのは難しくなる」との指摘もある。発表後の市場の反応が読みにくく、多くの投資家は様子見姿勢を強めた。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、一部の大型ハイテク株の上昇は投資家心理を下支えした。量子コンピューターに使う新型の半導体を開発したと発表したアルファベットが大幅高となった。アナリストが目標株価を引き上げたテスラの上昇も目立った。
ダウ平均の構成銘柄ではメルクやキャタピラー、エヌビディアが下げた。ホーム・デポも売られた。半面、ボーイングの上昇が目立った。空運のアラスカ航空グループが今後の収益が拡大するとの見通しを示し、航空需要の強さが意識された。アメリカン・エキスプレスやハネウェル・インターナショナルも上昇した。
ナスダック総合株価指数は続落した。前日比49.448ポイント(0.25%)安の1万9687.242(速報値)で終えた。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やクアルコムなど半導体株の下げが目立った。
【シカゴ日本株先物概況】
10日のシカゴ日経平均先物は横ばいとなった。12月物は前日と同水準の3万9320円で終えた。
NYダウ平均は、米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて様子見ムードが広がる中、4営業日続落した。
この日は米株式相場が軟調に推移した一方で日経平均株価が続伸しており、シカゴ市場の日経平均先物には方向感が出にくかった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
39320 ( -80 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
39320 ( -80 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
10日の英FTSE100種総合株価指数は反落し、前日比71.72ポイント(0.85%)安の8280.36で終えた。建機・産業機器レンタルの英アシュテッド・グループが前日比14%安と大きく下げ、指数の重荷となった。中国の景気刺激策を期待した買いが一服するなかで資本財や製薬、資源株が売りに押された。
FTSEの構成銘柄では、通期業績予想の下方修正や米国への上場先変更を発表した建機レンタルのアシュテッド・グループが14.03%安と急落。産銅大手アントファガスタが3.47%安、住宅大手ビストリー・グループが3.31%安で続いた。一方、不動産大手ブリティッシュ・ランドは1.58%高、流通大手セインズベリーは1.19%高、小売り大手B&Mヨーロピアン・バリュー・リテールは1.18%高となった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
10日のドイツ株価指数(DAX)は小幅に続落し、前日比16.80ポイント(0.08%)安の2万0329.16で終えた。10日発表の11月の中国貿易統計をきっかけに中国経済への懸念が改めて意識され、投資家心理の重荷となった。指数が最高値圏にあり、利益確定の売りも出やすかった。
個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーが4.36%安、化粧品大手バイヤスドルフが1.40%安、防衛大手ラインメタルが1.24%安と下落。半面、医療機器のザルトリウスは6.38%高、分子診断大手キアゲンは4.93%高、医療機器のシーメンス・ヘルシニアーズは2.22%高と買われた。
■フランス・パリ株価指数
フランスでは主要な株価指数であるCAC40が9営業日ぶりに反落し、前日比1.14%安で終えた。中国での景気刺激策への期待を支えに前日に上昇が目立ったLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンなど消費関連の銘柄が売られた。自動車の欧州ステランティス、仏ルノーは上昇した。