172円安と反落 ウクライナ情勢が重荷
東京株式(前引け)=172円安と反落 ウクライナ情勢が重荷
20日午前の日経平均株価は反落し、午前終値は前日比172円08銭安の3万8242円35銭だった。
前場は強弱観対立のなか方向感の見えにくい展開となり、日経平均は朝方に高く始まったものの、前場取引中盤から値を崩しマイナス圏に沈んだ。
米金融政策の先行きやウクライナ・ロシア情勢など市場を取り巻く環境の不透明感から地政学リスクを背景に前日の欧州株市場が全面安に売られたことが警戒視されたほか、米エヌビディアの決算発表を控え半導体セクターの上値が重く、全体相場に影響した。アジア株市場も総じて軟調で、これを横目に先物主導で売りに押される展開を強いられた
値がさ株の一角に売りが出た。20日に発表を控える米エヌビディアの四半期決算に対する期待から半導体関連を買う動きが先行したが、持続性には乏しかった。
10時前後から下げ幅を広げる展開となり、200円ほど下落する場面もあった。堅調な米景気やインフレ再加速への懸念から米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースが鈍化するとの見方が根強く、米長期金利は高止まりしている。ウクライナとロシア情勢を巡る地政学リスクの高まりも、積極的な買いを見送る要因となった。中国の上海総合指数などアジア株が下落する局面では株価指数先物に海外勢とみられる売りがやや強まると、現物株にも下落圧力がかかった。値がさのファストリや東エレク、アドテストが下落した。
セブン&アイが創業家による買収に関する報道で急伸し、上場来高値を更新した。ソニーGは動画配信・出版大手のカドカワの買収に向けた協議に入ったと伝わったことを手掛かりに上昇した。個別で材料のあった主力株には買いが集まり、相場の下値を支えた。
前日に2024年4〜9月期決算を発表した損保株ではSOMPOが通期純利益予想の上方修正と追加の株主還元を好感した買いで急伸した。一方、東京海上とMS&ADは大幅に下落し、明暗が分かれた。
為替は1ドル154円後半で推移しているが、為替も方向感に乏しく、株式市場への影響は限定的となっている。後場の東京市場も米エヌビディア決算発表待ちで積極的な売買は手控えられよう。ソニーグループや7&iHD、Kadokawaなど既に材料が出ている銘柄にのみ関心が向かい、日経平均は3万8300円水準でのもみ合いを想定する。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引けは12.36ポイント(0.46%)安の2697.67だった。JPXプライム150指数も反落で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8870億円、売買高は8億3349万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は989。値上がりは589、横ばいは65だった。
業種別では、保険、鉱業、空運、銀行、その他金融などが下落した一方、小売、繊維、電気・ガス、サービス、その他製品などが上昇した。
個別ではディスコ、東京エレクトロンが安く、通期予想を上方修正したものの、政策株式売却益を除いたベースでの利益は実質下方修正だったことから東京海上ホールディングスは大幅安。MS&ADインシュアランスグループホールディングス、T&Dホールディングスも値を下げた。東テクが急落、チェンジホールディングスの下げも目立つ。
このほか、京王電鉄、日産自、マツダ、スクリーンHD、バンナムHDなどが下落した。
半面、売買代金トップの三菱重工業が堅調、IHIも買われた。創業家が今年度中に買収が完了すると報じられたことでセブン&アイ・ホールディングスが値を飛ばし、好業績のほか配当予想の上方修正や期待以上の自社株買い発表でSOMPOホールディングスが買われて上場来高値を更新。KADOKAWAの買収協議に入ったと報じられたソニーグループも上昇。K A DOKAWAはストップ高人気。このほか、コニカミノルタ、ニデック、日本製鋼所などが買われた。
20日午前の日経平均株価は反落し、午前終値は前日比172円08銭安の3万8242円35銭だった。
前場は強弱観対立のなか方向感の見えにくい展開となり、日経平均は朝方に高く始まったものの、前場取引中盤から値を崩しマイナス圏に沈んだ。
米金融政策の先行きやウクライナ・ロシア情勢など市場を取り巻く環境の不透明感から地政学リスクを背景に前日の欧州株市場が全面安に売られたことが警戒視されたほか、米エヌビディアの決算発表を控え半導体セクターの上値が重く、全体相場に影響した。アジア株市場も総じて軟調で、これを横目に先物主導で売りに押される展開を強いられた
値がさ株の一角に売りが出た。20日に発表を控える米エヌビディアの四半期決算に対する期待から半導体関連を買う動きが先行したが、持続性には乏しかった。
10時前後から下げ幅を広げる展開となり、200円ほど下落する場面もあった。堅調な米景気やインフレ再加速への懸念から米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースが鈍化するとの見方が根強く、米長期金利は高止まりしている。ウクライナとロシア情勢を巡る地政学リスクの高まりも、積極的な買いを見送る要因となった。中国の上海総合指数などアジア株が下落する局面では株価指数先物に海外勢とみられる売りがやや強まると、現物株にも下落圧力がかかった。値がさのファストリや東エレク、アドテストが下落した。
セブン&アイが創業家による買収に関する報道で急伸し、上場来高値を更新した。ソニーGは動画配信・出版大手のカドカワの買収に向けた協議に入ったと伝わったことを手掛かりに上昇した。個別で材料のあった主力株には買いが集まり、相場の下値を支えた。
前日に2024年4〜9月期決算を発表した損保株ではSOMPOが通期純利益予想の上方修正と追加の株主還元を好感した買いで急伸した。一方、東京海上とMS&ADは大幅に下落し、明暗が分かれた。
為替は1ドル154円後半で推移しているが、為替も方向感に乏しく、株式市場への影響は限定的となっている。後場の東京市場も米エヌビディア決算発表待ちで積極的な売買は手控えられよう。ソニーグループや7&iHD、Kadokawaなど既に材料が出ている銘柄にのみ関心が向かい、日経平均は3万8300円水準でのもみ合いを想定する。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8870億円、売買高は8億3349万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は989。値上がりは589、横ばいは65だった。
業種別では、保険、鉱業、空運、銀行、その他金融などが下落した一方、小売、繊維、電気・ガス、サービス、その他製品などが上昇した。
個別ではディスコ、東京エレクトロンが安く、通期予想を上方修正したものの、政策株式売却益を除いたベースでの利益は実質下方修正だったことから東京海上ホールディングスは大幅安。MS&ADインシュアランスグループホールディングス、T&Dホールディングスも値を下げた。東テクが急落、チェンジホールディングスの下げも目立つ。
このほか、京王電鉄、日産自、マツダ、スクリーンHD、バンナムHDなどが下落した。
半面、売買代金トップの三菱重工業が堅調、IHIも買われた。創業家が今年度中に買収が完了すると報じられたことでセブン&アイ・ホールディングスが値を飛ばし、好業績のほか配当予想の上方修正や期待以上の自社株買い発表でSOMPOホールディングスが買われて上場来高値を更新。KADOKAWAの買収協議に入ったと報じられたソニーグループも上昇。K A DOKAWAはストップ高人気。このほか、コニカミノルタ、ニデック、日本製鋼所などが買われた。