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反発39ドル高、米雇用不安和らぐ
【市況】反発39ドル高、米雇用不安和らぐ

2日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前日比39ドル55セント(0.09%)高の4万2196ドル52セントで終えた。前日に下げが目立った半導体を中心に主力株の一部が持ち直した。米労働市場の底堅さを示す経済指標も相場を支えた。一方、イスラエルとイランを巡る地政学リスクへの懸念は引き続き投資家心理の重荷となり、ダウ平均は下げる場面も目立った。
 
米民間雇用サービス会社ADPが2日発表した9月の全米雇用報告で、非農業部門の民間就業者数が市場予想を上回った。4日に9月の米雇用統計を控える中、「労働市場が急激に冷え込んでいるわけではない」との安心感が広がり、取引終盤にかけ買いが優勢になった。
 
中東情勢緊迫化を背景に原油価格が上昇しているものの、この日は昼頃から上げ幅が縮小。これに伴い米長期金利の上昇幅も縮まり、半導体関連などハイテク銘柄が積極的に買われた。
 
ただ、ダウ平均は190ドル近く下げる場面もあった。中東情勢を巡る不透明感は引き続き相場の重荷となった。米ニュースサイトのアクシオスはイスラエルがイランに対して石油施設などを標的にして報復する可能性があると伝えた。

ナイキが7%近く下げたこともダウ平均の上値を抑えた。前日夕発表の2024年6〜8月期決算で売上高が市場予想に届かず、9〜11月期の見通しも市場予想を下回った。11月に予定していた投資家向け説明会を延期し、25年5月期通期の収益予想を取り下げ、嫌気した売りが膨らんだ。

このほかの個別銘柄では、セールスフォースやユナイテッドヘルス・グループ、アメリカン・エキスプレスが買われた。原油高を受け、シェブロンも上昇した。半面、メルクやインテル、スリーエム(3M)は売られた。

ナスダック総合株価指数は反発した。前日比14.764ポイント(0.08%)高の1万7925.123で終えた。半導体株ではエヌビディアのほか、ブロードコムやクアルコムが高い。半面、2日に発表した24年7〜9月期の販売台数が市場予想に届かなかったテスラは3%安となった。
 
 

【シカゴ日本株先物概況】

2日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比635円高の3万8665円で終えた。この日は日経平均株価が下落した一方、米株式相場は堅調な米雇用指標が好感され上値が重いながらも底堅く推移した。シカゴ市場の日経平均先物には買いが優勢となった。

 
シカゴ日経225先物 (円建て) 
38665 ( +915 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38845 ( +1095 )
 
( )は大阪取引所終値比
 





【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
 
2日のFTSE100種総合株価指数は続伸し、前日比14.21ポイント(0.17%)高の8290.86で終えた。中東情勢の緊張を背景に原油先物相場が上昇幅を広げた場面で英シェル、BPといったエネルギー株に買いが続き、指数を支えた。

FTSEの構成銘柄では、保険大手プルデンシャルが4.16%高、飲料大手コカ・コーラ・ヘレニック・ボトリング・カンパニーが3.34%高、金融大手スタンダード・チャータードが2.08%高と相場をけん引した。
一方、米スポーツ用品大手ナイキが1日に減収減益の決算を公表したことが響き小売り大手JDスポーツ・ファッションは6.12%安、2025年1月期の下半期にドルやユーロに対するポンド高が収益を圧迫する見通しを示したのも重荷だった。格安航空大手イージージェットは3.51%安、水道大手セバーントレントは3.01%安となった。
 


■ドイツ・フランクフルト株価指数
2日のドイツ株価指数(DAX)は3日続落し、前日比48.39ポイント(0.25%)安の1万9164.75で終えた。中東情勢の緊張が投資家心理を冷やした。DAXは前日終値を上回る場面があったものの、午後にかけて水準を切り下げた。
 
個別では、医療機器のザルトリウスが1.98%安、ミュンヘン再保険が1.71%安、コメルツ銀行が1.51%安と下げた半面、スポーツ用品大手アディダスは1.89%高、防衛大手ラインメタルは1.14%高、ドイツ取引所は1.05%高と買われた。

 

■フランス・パリ株価指数
 
フランスの株価指数CAC40は3営業日ぶりに小幅に反発し、前日比0.04%高で終えた。エネルギー大手の仏トタルエナジーズジーズの上昇が目立ったほか、軍事通信システムなどを手掛ける電子機器大手タレスが上昇した。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンなど消費関連の一角が買われた。半面、ルノーなど自動車や公益株が下げた。

 
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