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反落207ドル安、利下げ観測の後退
【市況】反落207ドル安、利下げ観測の後退

14日のNYダウ工業株30種平均は反落し、前日比207ドル33セント(0.47%)安の4万3750ドル86セントで終えた。
週初に最高値を更新した後で、主力株の一部には利益確定の売りが出た。
 
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はこの日夕方の講演で、米経済は堅調で「利下げを急ぐ必要があるというシグナルを発していない」と説明。今後の利下げペースを慎重に判断する姿勢を示した。
5日の米大統領選の投開票後に大幅上昇していため、利益確定売りが出やすい状況で、パウエル議長の講演を受けて一段と値下がりした。

米労働省が14日発表した10月の卸売物価指数(PPI)は前月比0.2%上昇と、市場予想(ロイター通信調べ)と一致。ただ、前年同月比(季節調整前)は2.4%上昇と予想(2.3%)を上回った。また、米新規失業保険申請は9日までの1週間で前週比4000件減の21万7000件と市場予想を下回り、労働市場の底堅さが示された。
 
米金利先物の値動きから市場が織り込む政策金利予想を算出する「フェドウオッチ」によれば、FRBが次回12月の会合で追加利下げを見送る確率は14日夕時点でおよそ4割と、前日の17.5%から高まった。ダウ平均は5日投開票の大統領選後から13日にかけて1700ドルあまり上昇。短期間で大幅に買われたことから主力株には利益確定売りが出やすかった面もある。
 
ただ、米株相場の下値は堅かった。ウォルト・ディズニーが14日に発表した2024年7〜9月期決算は動画配信事業の伸びを背景に売上高が市場予想を上回り、収益見通しも堅調だった。株価は6%高で終え、投資家心理の悪化に歯止めをかけた。
 
セールスフォースやユナイテッドヘルス・グループ、アムジェンが下落した。前日夕に決算を発表したシスコシステムズも売られた。半面、シェブロンやアップル、スリーエムは上昇した。
 
ナスダック総合株価指数は3日続落した。前日比123.074ポイント(0.63%)安の1万9107.651で終えた。テスラやアルファベットの下げが目立った。

 
NYダウ 43750.86 ( -207.33 )
S&P500 5949.17 ( -36.21 )
NASDAQ 19107.65 ( -123.07 )
米10年債利回り 4.436 ( -0.028 )
 
NY(WTI)原油 68.70 ( +0.27 )
NY金 2572.9 ( -13.6 )
VIX指数 14.31 ( +0.29 )
 

【シカゴ日本株先物概況】
14日のシカゴ日経平均先物は横ばいだった。12月物は前日と同水準の3万8970円で終えた。
NYダウ平均は、10月生産者物価指数(PPI)がやや強めだったことや、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が利下げを急ぐ必要がなくなったと発言したことが相場の重しとなった。
この日は日米株式相場がともに下落したものの、シカゴ市場の日経平均先物は方向感を欠く展開となった。
 
 
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
38970 ( +390 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38995 ( +415 )
 
( )は大阪取引所終値比
 
 
 


【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
 
14日のFTSE100種総合株価指数は続伸し、前日比40.86ポイント(0.50%)高の8071.19で終えた。12日に約3カ月ぶりの安値となるなど、このところ下落基調にあったため、目先の自律反発を見込んだ買いが優勢となった。
 
英BPなどエネルギー株に買いが集まった。電力・ガス供給のナショナル・グリッドといった公益や、蒸留酒大手ディアジオなど飲食料品・たばこに買いが優勢だった。
 
FTSEの構成銘柄では、小売り大手B&Mヨーロピアン・バリュー・リテールが5.00%高、蒸気システム大手スパイラックス・サーコが4.71%高、資産運用大手シュローダーが4.62%高と上げを主導。一方、医療機器のコンバテックは3.51%安、信用リスク管理サービス会社エクスペリアンは2.87%安、投資会社メルローズ・インダストリーズは2.64%安となった。




■ドイツ・フランクフルト株価指数
 
14日のドイツ株価指数(DAX)は3営業日ぶりに反発し、前日比260.59ポイント(1.37%)高の1万9263.70で終えた。好調な決算など個別材料を踏まえた銘柄への買いが、相場を押し上げた。
 
個別では、14日発表した2024年9月通期決算は純利益が過去最高となり、受注額は市場予想を上回った総合電機大手シーメンスが4.91%高、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが4.64%高、24年12月通期の調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)見通しを引き上げた通信大手ドイツテレコムが3.30%高と買われた半面、医薬大手メルクは3.37%安、防衛大手ラインメタルは1.12%安、電力大手RWEは0.69%安で引けた。




■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は3営業日ぶりに反発し、前日比1.31%高で終えた。ハイテク株を中心に買いが膨らんだ。良好な決算を発表した銘柄がけん引役となり、通信株やエネルギー株も値上がりした。

 
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