4ドル高、米関税の不透明感が重荷
![]() |
【市況】4ドル高、米関税の不透明感が重荷 |
25日のNYダウ工業株30種平均は小幅に3日続伸し、前日比4ドル18セント高の4万2587ドル50セントで終えた。
トランプ大統領は24日、貿易相手国と同水準の関税を課す「相互関税」について、減免などの柔軟な対応を検討する考えを表明。想定ほど厳しい内容にならないとの見方から金融株などが買われ、ダウ相場を下支えした。
ただ、高関税政策に関するトランプ氏の言動は二転三転する傾向があるため、「企業は(投資計画などの)判断ができない」(市場関係者)状況。同氏の今後の発言内容を見極めたいとの思惑から積極的な取引は手控えられた。
ただ、高関税政策に関するトランプ氏の言動は二転三転する傾向があるため、「企業は(投資計画などの)判断ができない」(市場関係者)状況。同氏の今後の発言内容を見極めたいとの思惑から積極的な取引は手控えられた。
ダウ平均は前日に600ドル近く上昇した後で、主力株には持ち高調整の売りが出やすく、上値は重かった。
トランプ大統領は24日に貿易相手国と同水準まで関税を引き上げる「相互関税」について、多くの国に減免措置を与える可能性に言及した。品目別の関税については自動車を対象に数日中に公表すると述べた一方、半導体や医薬品などの時期には言及しなかった。これまでは相互関税と品目別の関税ともに4月2日に発表するとしていたが、政権内で調整が続いているとみられる。
米政権の関税を巡る過度な懸念が和らいだことは引き続き相場の支えとなった。25日発表の3月の米消費者信頼感指数は92.9と前月(100.1)から低下し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(93.5)も下回った。米景気の先行き不安はくすぶるものの、指標を受けて米長期金利が低下した場面では株買いを誘ったとの見方があった。
ただ、相場の上値は重かった。市場では「関税政策や米景気の見通しを巡って、混乱が続いている」との声が聞かれた。25日は目立った取引材料が少なく、ダウ平均は安く推移する場面も多かった。週内発表の2月の米個人消費支出(PCE)物価指数など、新たな経済指標を見極めたい姿勢もみられた。
トランプ大統領は24日に貿易相手国と同水準まで関税を引き上げる「相互関税」について、多くの国に減免措置を与える可能性に言及した。品目別の関税については自動車を対象に数日中に公表すると述べた一方、半導体や医薬品などの時期には言及しなかった。これまでは相互関税と品目別の関税ともに4月2日に発表するとしていたが、政権内で調整が続いているとみられる。
米政権の関税を巡る過度な懸念が和らいだことは引き続き相場の支えとなった。25日発表の3月の米消費者信頼感指数は92.9と前月(100.1)から低下し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(93.5)も下回った。米景気の先行き不安はくすぶるものの、指標を受けて米長期金利が低下した場面では株買いを誘ったとの見方があった。
ただ、相場の上値は重かった。市場では「関税政策や米景気の見通しを巡って、混乱が続いている」との声が聞かれた。25日は目立った取引材料が少なく、ダウ平均は安く推移する場面も多かった。週内発表の2月の米個人消費支出(PCE)物価指数など、新たな経済指標を見極めたい姿勢もみられた。
個別では、ウォルト・ディズニーやボーイング、シェブロンが買われた。アップルやアマゾン・ドット・コム、セールスフォースといったハイテク株の一角も高かった。半面、メルクやアムジェン、ユナイテッドヘルス・グループなどディフェンシブ株は売られた。ウォルマートやナイキも下げた。
ナスダック総合株価指数は3日続伸した。前日比83.262ポイント(0.45%)高の1万8271.855(速報値)で終えた。テスラやクラウドストライク・ホールディングスの上げが目立った。

25日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比85円高の3万7820円で終えた。同日は日米株式相場がともに上昇し、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
37820 ( +240 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
37905 ( +325 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
25日の英FTSE100種総合株価指数は4営業日ぶりに反発し、前日比25.79ポイント(0.29%)高の8663.80で終えた。原油先物相場が上昇した場面で英シェルなどエネルギーへの買いが強まり、指数を押し上げた。銅先物の値上がりを背景に英アングロ・アメリカンなど資源関連の銘柄も上げた。
銅先物の相場上昇は、米政権による関税政策の影響で銅の供給が混乱しかねないとの警戒感が背景にある。ロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物の期近5月物は25日に一時1バレル73ドル台半ばと約3週間ぶりの高値をつけた。
エネルギーと資源以外では不動産関連や銀行に買いが優勢だった。一方で飲食料品・たばこ株の一角が下げた。
FTSEの構成銘柄では、鉱業大手アングロ・アメリカンが3.82%高、産銅大手アントファガスタが3.16%高、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が2.99%高と相場をけん引。一方、25日公表した2025年1月通期決算が減収減益となったホームセンター大手キングフィッシャーは14.09%安と急落し、商業用不動産大手ランド・セキュリティーズ(1.79%安)と酒造大手ディアジオ(1.24%安)も値を下げた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
25日のドイツ株価指数(DAX)は5営業日ぶりに反発し、前日比257.13ポイント(1.12%)高の2万3109.79で終えた。25日発表されたドイツの企業景況感を示す指標が前月から改善し、ユーロ圏景気への懸念が和らいだ。米関税政策を巡る警戒感は根強いものの、前日までの下落の反動買いが入った。
個別では、製薬大手バイエルが5.18%高、航空機大手エアバスが3.17%高、ドイツ銀行が2.17%高と買われた半面、化粧品大手バイヤスドルフは2.63%安、エネルギー大手シーメンス・エナジーは1.55%安、不動産大手ボノビアは1.14%安で取引を終えた。
■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は4営業日ぶりに反発し、前日比1.07%高で終えた。