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86円高と続伸 円安進行で、金融株に買い
東京株式(前引け)=86円高と続伸 円安進行で、金融株に買い

 
3日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比86円93銭(0.22%)高の3万8787円80銭だった。上げ幅は一時200円を超えた。
 
きょう前場は売り買い交錯で始まった後、日経平均が前場取引中盤までジリ高歩調となり3万9000円台回復を視野に入れたが、その後は値を消す展開。終始方向感が定まらなかったが、マイナス圏に沈むことはなかった。前日の米国株市場がレーバーデーの祝日に伴い休場だったことで足もと様子見ムードが強いなか、外国為替市場でドル・円相場がいったん円安に振れた後に円が買い戻されるなど不安定な値動きで、日経平均もこれに連動するような展開となった。ただ、個別株をみると上昇している銘柄が多く、プライム上場銘柄の8割強が高く引けている。
 
3日の東京外国為替市場で円相場が一時1ドル=147円台前半まで下落し、トヨタやホンダなど輸出関連株への買いにつながった。国内長期金利の上昇(債券価格は下落)を受け、三菱UFJや第一生命HDなど金融株も買われた。半面、東エレクやアドテストなどの半導体関連の一角が朝高後は売りに押され、指数の上値を抑えた。
 
日経平均が心理的節目の3万9000円に近づくと上値が重くなった。市場では「米景気の堅調さや米国での年内複数回の利下げが日米株にはすでに織り込まれているため目先は調整リスクが高い。上値では個人投資家や海外のヘッジファンドなどによる戻り待ちの売りが出やすい」との声があった。日経平均は前日の取引時間中に一時、3万9000円を上回ったが、その後は売りが強まり、上げ幅を縮小した。
 
ランチタイムの為替は1ドル146円70銭台と円安基調は一服。金融株の上昇を受けてTOPIXが相対的に強い動きを示していることから、後場もTOPIX優位の地合いとなりそうだ。目立った売買材料に欠ける展開のため、日経平均は75日移動平均線が位置する38646円水準を大引けで上回って終われるかが注目されよう。

 
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは16.75ポイント(0.62%)高の2732.74だった。JPXプライム150指数は反発し、4.45ポイント(0.36%)高の1225.69で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆6352億円、売買高は7億6631万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1336。値下がりは272、横ばいは36だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は、銀行業、保険業、輸送用機器などが上昇。下落は精密機器、海運業、機械など。
 
個別では、証券会社のポジティブなレポートを材料に、NTTデータグループ、NEC、長谷工コーポレーションが買われた。また、金利上昇を受けて、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどのメガバンクが高いほか、りそなHD、第一生命HD友など金融株が上昇。メルカリも上値追い。セブン&アイ・ホールディングスが堅調、ファーストリテイリングもしっかり。ミガロホールディングスが急騰、大阪チタニウムテクノロジーズも値を飛ばした。このほか、サッポロHD、三菱ケミG、富士通、ヤマトHDなどが買われた。
 
半面、売買代金トップのレーザーテックやディスコ、ソシオネクスト、SUMCO、ルネサスエレクトロニクス、アドバンテストといった半導体関連の株価が軟調、フジクラも利食われた。SMCが安く、TOWAは大幅安。アンビスホールディングスは前日に続く急落となった。
このほか、フジクラ、HOYA、ディスコ、川崎重、IHIなどが売られた。

 
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