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667円高と続伸 米ハイテク株高で半導体関連が上昇
東京株式(前引け)=667円高と続伸 米ハイテク株高で半導体関連が上昇

 
3日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比667円04銭高の3万9180円06銭だった。
 
きょう前場は大きく買い優勢に傾き、日経平均株価は大幅続伸。先物主導でフシ目の3万9000円台を回復した。前日の欧州株市場で主要国の株価が総じて高く、独DAXが1カ月半ぶりに史上最高値を更新、米国株市場でもNYダウは上昇一服となったが、ナスダック総合株価指数が満を持して最高値を更新するなどリスクオンの流れが続いた。
11月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は市場予想を上回り、米景気の底堅さが確認された。米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は2日、17〜18日に予定する次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で「追加利下げを支持する立場に傾いている」と述べた。米景気が底堅さを保つなか、FRBが利下げを続けるとの見方は株式相場を支えた。米ハイテク株高の流れを受け、東京株式市場でも短期筋による株価指数先物への買いが強まり、日経平均の上げ幅は700円を超える場面があった。
 
米政府は2日、人工知能(AI)向けの先端半導体や高性能の半導体製造装置などの中国への提供を制限する新たな措置を発表した。半導体製造装置に関する新たな規制では、米国以外の外国から中国に輸出する場合でも米国の規制対象とするルールが設けられた。ただ日本とオランダはこれら新たな規制の対象から外されたことも半導体関連の買いを誘ったとの見方もあった。ソフトバンクグループ(SBG)が大幅に上昇した。東エレクやアドテスト、ディスコ、レーザーテクなど半導体関連もそろって上昇した。
 
市場では、「海外投資家が先物を買っている」との声が聞かれている。昨日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の来年度からの運用計画で、実質的な運用利回りの目標を現状の1.7%から1.9%に引き上げる案を厚生労働省が示したことが材料視されているようだ。GPIFが株式への投資配分を増やすことにつながる可能性もあることで、海外投資家が先回りして先物を買っているという構図だ。後場の東京株式市場は、引き続き海外投資家による先物買いによって、日経平均が一段高する可能性もあろう。欧州投資家が参加し始める14時頃の動向に注目したい。
 
 

 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは前日比35.02ポイント(1.29%)高の2749.74だった。JPXプライム150指数も続伸で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆5110億円、売買高は10億4486万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1378と全体の約8割を占めた。値下がりは224、横ばいは42だった。
 
 
業種別では、海運、非鉄金属、電気機器、精密機器、金属製品などが上昇した一方、電気・ガス、空運の2セクターのみ下落した。
 
個別では売買代金トップのディスコが大幅高に買われ、レーザーテック、東京エレクトロンやアドバンテスト、スクリーンHDなど半導体製造装置関連株の上げ足が目立つ。フジクラも高い。ソフトバンクグループ(SBG)も大きく上値を追った。芝浦メカトロニクスが値上がり率トップに買われ、マネックスグループも値を飛ばした。
川崎重、三菱電機など防衛関連の一角も上昇。このほか、川崎汽船、フジクラ、オークマ、ソフトバンクグループ、ニデックなどが買われた。
 
一方、為替は1ドル149円台と目立った動きは見られないが、ニチレイ、ニッスイ、日清粉G、日本航空、ANAホールディングスなど円高メリット銘柄がさえない。このほか、住友ファーマ、ソシオネクスト、ZOZO、コムシスHD、日本取引所グループなどが下落した。
関西電力が安く、SHIFTも下値を探った。Appier Groupが値を下げ、ユニチカも軟調。円谷フィールズホールディングスも売りに押された。

 
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