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ダウ大幅続落500ドル超安、ハイテク株に売り
【市況】ダウ大幅続落500ドル超安、ハイテク株に売り


24日のNYダウ工業株30種平均は続落し、前日比504ドル22セント(1.24%)安の3万9853ドル87セントで終えた。11日以来の4万ドル割れとなった。前日に決算を発表した大型ハイテク株が急落。売りは他のハイテク株にも広がり、米株相場全体を下押しした。

米電気自動車大手テスラが前日引け後に明らかにした4〜6月期決算は、純利益が前年同期比45%減少。さえない業績結果を受けて取引序盤から同社株は急落した。同じく前日取引後に公表されたグーグルの親会社アルファベットの決算は増収増益だったが、十分に好感できる内容とは受け止められず、同社株も売り込まれた。
両社株の下げを眺め、AI(人工知能)ブームを追い風に買われてきたIT大手のマイクロソフトなどにも売りが波及した。ダウ平均は序盤から軟調に推移。引け際に売りが加速し、下げ幅は500ドルを超えた。

アルファベットやテスラの株価は足元にかけて大幅に上昇してきた後で、決算をきっかけに利益確定売りが膨らんだ面もある。ダウ平均の構成銘柄ではマイクロソフトやアップル、アマゾン・ドット・コムの下げが目立った。市場では「これまで相場をけん引してきたハイテク銘柄の決算が市場の期待に届かず、投資家心理が冷え込むとの警戒感が広がった」との声が聞かれた。

ニューヨーク連銀前総裁のビル・ダドリー氏は24日の米ブルームバーグ通信の記事で「9月会合まで利下げを待つのは景気後退のリスクを不必要に増やす」との考えを示し、7月30〜31日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを始めるべきだとの見方を示した。24日発表の7月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)が好不況の境目である50を下回ったこともあり、景気減速への懸念が意識されたのも米株の売りを促した。

ダウ平均の構成銘柄ではインテルやボーイング、ナイキが下落した。決算を発表したビザも安かった。ハイテク株から流出した資金の一部はディフェンシブ株に向かい、ジョンソン・エンド・ジョンソンやベライゾン・コミュニケーションズ、メルクが上昇した。

ナスダック総合株価指数は続落した。前日比654.938ポイント(3.63%)安の1万7342.413で終えた。下落率は22年10月以来の大きさだった。エヌビディアやメタプラットフォームズの下げが目立った。

S&P500種株価指数は大幅に続落し、終値は前日比128.61ポイント(2.31%)安の5427.13だった。半導体関連株は全面安。主要な関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は大幅に続落し、5.4%安で終えた。

 




【シカゴ日本株先物概況】

24日のシカゴ日経平均先物は下落した。9月物は前日比1385円安の3万8115円で終えた。

NYダウ平均は、前日の取引終了後に発表された米IT大手などの決算を受け、ハイテク株に売りが膨らみ、大幅続落した。

この日は日米で株式相場が大きく下げ、投資家が運用リスクを回避する姿勢を強めた。外国為替市場で円高・ドル安が進んだのもあってシカゴ市場の日経平均先物には売りが膨らんだ。

 

シカゴ日経225先物 (円建て)

38115 ( -1005 )


シカゴ日経225先物 (ドル建て)

38175 ( -945 )


( )は大阪取引所終値比

 

 








【欧州株式市場】
 

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 8153.69(-13.68)

24日のFTSE100種総合株価指数は続落し、前日比13.68ポイント(0.16%)安の8153.69で終えた。前日に続き24日の米株式市場でも主要な3指数が下落し、投資家心理を冷やした。

24日の欧州株式市場で、2024年1〜6月期決算を前日公表した仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンなど高級ブランド株が下落し、英バーバリー・グループに売りが波及した。

FTSEの構成銘柄では、航空機エンジン大手ロールス・ロイスが3.50%安、投資信託スコティッシュ・モーゲージ・インベストメント・トラストが2.94%安、投資持ち株会社パーシングスクエア・ホールディングスが2.76%安と下げを主導。一方、産金大手エンデバー・マイニングは4.03%高、ビジネス情報会社インフォーマは3.68%高、24年4〜6月期の税引き前利益が前年同期比で2ケタ増になったと公表した格安航空大手イージージェットは3.04%高と買われた。

 



■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18387.46(-170.24)

24日のドイツ株価指数(DAX)は3営業日ぶりに反落し、前日比170.24ポイント(0.91%)安の1万8387.46で終えた。24日公表した2024年4〜6月期決算が最終赤字となったドイツ銀行が同8.3%安となるなど銀行株に売りが膨らんだ。

個別では、ドイツ銀行が8.32%安と急落。過去に買収した傘下ポンストバンク関連の訴訟費用として引当金を計上したことが響いた。商用車大手ダイムラー・トラックが3.21%安、セメント大手ハイデルベルクセメントが2.13%安で続いた。半面、医療機器のザルトリウスは3.31%高、香料大手シムライズは1.51%高、医薬大手メルクは1.47%高と逆行高を演じた。

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 7513.73(-84.90)

フランスの株価指数CAC40は続落し、前日比1.11%安で終えた。2024年1〜6月期決算が減収減益となったLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンをはじめ、高級ブランド「グッチ」などを抱えるケリングといった同業に売りが広がった。仏BNPパリバなど銀行株の下落も重荷だった。
 


 
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