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続伸17ドル高、米利下げ姿勢が支え
【市況】続伸17ドル高、米利下げ姿勢が支え

9月30日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸し、前週末比17ドル15セント(0.04%)高の4万2330ドル15セントで終え、連日で最高値を更新した。
 
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はこの日、利下げを急いでおらず、市場が期待するよりも小幅に政策金利を引き下げていく考えを示唆。この発言が嫌気され、ダウは一時380ドル超下げたが、終盤にかけて米経済の底堅さが意識され、買いが優勢になった。
 
日系大手証券の担当者は「市場は大幅な利下げを織り込み過ぎており、それを修正するようなパウエル氏のコメントは想定できる内容だった」と指摘。発言直後に相場は急落したが、すぐに過度な反応は必要ないとの見方が広がり、持ち直した
 
ダウ平均の構成銘柄ではないが、自動車の欧州ステランティスが急落し、12.5%安で終えた。朝方、2024年12月期通期の収益見通しを下方修正したと発表。米国での販売不振や世界的な自動車業界の落ち込み、中国市場での競争激化を背景とし、他の自動車・同部品関連株や車載半導体株にも売りが波及した。
 
半面、FRBはすでに利下げに転じており、景気を支える姿勢を打ち出している。米景気の大幅な悪化を回避できそうだとの見方は投資家心理の支えとなっている。下値では買いも入り、大引けにかけてダウ平均は上昇に転じた。市場では「四半期末を前に、お化粧買いが入った」との見方があった。
 
ダウ平均の個別銘柄では、アップルやシェブロン、ホーム・デポが上昇した。一方、ボーイングが2.7%安で終えた。ストライキに入った労働組合と新しい労働協約を巡る交渉が暗礁に乗り上げたと伝わり、株価の重荷となった。インテルやナイキ、セールスフォースも安かった。
 
ナスダック総合株価指数は反発した。前週末比69.580ポイント(0.38%)高の1万8189.170で終えた。アルファベットやテスラが上げた。
 
S&P500種株価指数も反発した。前週末比24.31ポイント(0.42%)高の5762.48で終え、最高値を更新した。
 
 
NYダウ 42330.15 ( +17.15 )
S&P500 5762.48 ( +24.31 )
NASDAQ 18189.17 ( +69.58 )
米10年債利回り 3.781 ( +0.031 )
 
NY(WTI)原油 68.17 ( -0.01 )
NY金 2659.4 ( -8.7 )
VIX指数 16.73 ( -0.23 )
 


【シカゴ日本株先物概況】
 
9月30日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前週末比665円高の3万8115円で終えた。
この日は日経平均株価が大きく下落したものの、ダウ工業株30種平均は、米景気への楽観が続く中で連日で最高値を更新するなど米株式相場が堅調で、シカゴ市場の日経平均先物には買いが優勢となった。
 
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
38115 ( +185 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38265 ( +335 )
 
( )は大阪取引所終値比







【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 8236.95(-83.81)


9月30日のFTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前週末比83.81ポイント(1.00%)安の8236.95で終えた。英HSBCホールディングスなど銀行株をはじめ、前週末にかけて株価水準を切り上げていた銘柄に目先の利益を確定する目的の売りが広がった。

FTSEの構成銘柄では、不動産サイト大手ライトムーブが7.66%安と急落。「メディア王」ことルパート・マードック氏率いる豪REAグループが買収提案を撤回したことが嫌気された。医療機器・精密部品大手スミスグループは4.77%安、資産運用大手インターメディエイト・キャピタル・グループも4.46%安と売られた。

 FTSE100種指数の構成銘柄以外では、英高級車のアストンマーティン・ラゴンダ・グローバル・ホールディングスが前週末比24.5%安に沈んだ。30日、中国での需要の弱さなどを理由に2024年12月通期の利益率見通しを引き下げたのが響いた。





■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 19324.93(-148.70)

9月30日のドイツ株価指数(DAX)は3営業日ぶりに反落し、前週末比148.70ポイント(0.76%)安の1万9324.93で終えた。独ポルシェなど自動車・自動車部品に売りが膨らみ、指数の重荷となった。DAXは前週末まで連日で最高値を更新するなど、このところ相場水準が切り上がっていたため、目先の利益を確定する目的の売りも出た。

個別では、高級車メーカーのポルシェが4.31%安、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが3.78%安、VWグループの持ち株会社ポルシェSEが2.86%安と下げを主導した。

半面、ヘルスケア大手フレゼニウスは1.88%高、素材化学大手コベストロは1.86%高、日用品大手ヘンケルは1.42%高で取引を終えた。



■フランス・パリ株価指数
CAC40 7635.75(-156.04)

フランスの株価指数CAC40は前週末比2.00%安で終えた。構成銘柄のステランティスは同14.7%安に沈んだ。自動車のほか消費関連や金融など幅広い業種・銘柄に売りが広がり、40ある構成銘柄のうち欧州鉄鋼大手アルセロール・ミタルを除く39銘柄が下落した。

 
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