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3日ぶり反落324ドル安、半導体が安い
【市況】3日ぶり反落324ドル安、半導体が安い

15日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比324ドル80セント(0.75%)安の4万2740ドル42セントで終えた。
 
オランダの半導体製造装置大手ASMLがこの日、2025年通期の業績予想を下方修正したことをきっかけに、半導体の需要に対する懸念が高まり、米エヌビディアやインテルといった関連銘柄が急落。原油安を受け、米エネルギー大手シェブロンなども大きく下落した。

他に、米医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループが同日示した業績見通しが投資家の期待を下回り、大幅安。ダウ平均全体を押し下げた。米金融大手が発表した7〜9月期決算はおおむね堅調で、金融株の多くに買いが入った。
 
米政府がエヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)など米企業の人工知能(AI)向け半導体について、中東諸国を念頭に置いた国ごとの輸出規制を検討していると伝わったことも半導体株の売りを促した。主要な半導体関連株で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は5.28%安だった。ダウ平均の構成銘柄ではインテルが3.3%安で終えた。
 
ダウ平均は連日で最高値を更新し、前日には初めて4万3000ドル台に乗せた。S&P500種株価指数も最高値更新が続いていた。高値警戒感や短期的な過熱感が意識されやすく、主力銘柄の一部には利益確定や持ち高調整の売りも出やすかった。
 
ユナイテッドヘルスは8.1%安で終え、1銘柄でダウ平均を320ドルほど押し下げた。15日朝に発表した24年7〜9月期決算では、保険料収入に対する保険給付率が上昇した。24年10〜12月期の1株利益予想の上限を引き下げたうえ、25年12月期通期の1株利益の見通しが市場予想を下回り、嫌気した売りが膨らんだ。
 
その他のダウ平均の構成銘柄では、シェブロンが売られた。イスラエルがイランへの攻撃で石油関連施設を目標としないと伝わり、原油価格が下落したことが重荷となった。ダウやキャタピラーも安かった。四半期決算を発表したゴールドマン・サックスも下落した。一方、ボーイングとウォルマート、アップルが上昇した。
 
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落した。前日比187.098ポイント(1.01%)安の1万8315.587で終えた。エヌビディアが4.6%安、AMDは5.2%安と下げが目立った。
NYダウ 42740.42 ( -324.80 )
S&P500 5815.26 ( -44.59 )
NASDAQ 18315.59 ( -187.10 )
米10年債利回り 4.040 ( -0.061 )
 
NY(WTI)原油 70.58 ( -3.25 )
NY金 2678.9 ( +13.3 )
VIX指数 20.64 ( +0.94 )
 

【シカゴ日本株先物概況】
 
15日のシカゴ日経平均先物は下落した。12月物は前日比1140円安の3万8955円で終えた。NYダウ平均は、半導体やエネルギー関連株の値下がりが重荷となり、3営業日ぶりに反落した。
オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが業績見通しを引き下げたのを受け、米半導体関連株が大きく下落。投資家心理が悪化し、シカゴ市場の日経平均先物にも売りが膨らんだ。
シカゴ日経225先物 (円建て)
38955 ( -955 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
39070 ( -840 )
 
( )は大阪取引所終値比





【欧州株式市場】


■イギリス・ロンドン株価指数

15日のFTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前日比43.38ポイント(0.52%)安の8249.28で終えた。中東情勢の緊張を背景にした原油供給への懸念が和らぎ、原油先物相場が大幅に下落した。英シェルやBPといったエネルギー株に売りが膨らみ、指数を下押しした。

FTSEの構成銘柄では、産銅大手アントファガスタが4.52%安、資源大手グレンコアが4.04%安、石油大手BPが3.89%安と下げを主導。一方、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は4.10%高、住宅大手パーシモンは3.81%高、格安航空大手イージージェットは3.15%高となった。



■ドイツ・フランクフルト株価指数

15日のドイツ株価指数(DAX)は3営業日ぶりに反落し、前日比22.10ポイント(0.11%)安の1万9486.19で終えた。DAXが前日に最高値を更新しており、足元で株価水準が切り上がっていた銘柄に利益確定の売りが出た。

午後にオランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが予定より1日早く2024年7〜9月決算を公表したのをきっかけにアムステルダム市場でASML株が急落すると、DAXの構成銘柄である半導体大手インフィニオンテクノロジーズにも売りが波及した。自動車株の下落もDAXの重荷だった。

個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーが4.01%安、ドイツ銀行が2.57%安、高級車メーカーのポルシェが1.87%安と売られた半面、15日に2024年12月通期の調整済みのEBIT(利払い・税引き前損益)見通しを引き上げた航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズは4.94%高、通信大手ドイツテレコムは1.97%高、エネルギー大手イーオンは1.85%高で引けた。





■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は3営業日ぶりに反落し、前日比1.05%安で終えた。原油先物相場の下落を背景にトタルエナジーズに売りが膨らんだ。欧州鉄鋼大手アルセロール・ミタルや化粧品大手の仏ロレアルが下げた。金融株は上昇した。


 
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