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4日続落106ドル安、金融引き締め長期化
【市況】4日続落106ドル安、金融引き締め長期化
22日のNYダウ工業株30種平均は4日続落した。前日比106ドル58セント(0.31%)安の3万3963ドル84セントと7月上旬以来の安値で終えた。
ダウは材料が乏しい中、もみ合いで取引を開始。上昇基調が続く米長期金利は4.4%台に低下したものの、金融引き締めが長引くとの警戒感から、引けにかけて下げ幅が拡大した。金融大手JPモルガン・チェースや半導体大手インテルなど多くのダウ構成銘柄の売りが優勢となった。

ボストン連銀のコリンズ総裁は22日、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策について「政策金利はより高い水準により長くとどまらなければならない可能性があり、さらなる金融引き締めは選択肢から外れていない」と述べたと伝わった。追加利上げが将来の米景気を冷やすと警戒され、米株の売りを誘った。

全米自動車労組(UAW)は22日、米ゼネラル・モーターズ(GM)と欧州ステランティスに対してストライキを拡大すると表明した。ストが長引き、米経済に悪影響が出るとの懸念も相場の重荷だった。

ただ、米株相場の下値は堅く、前日終値を上回る場面も目立った。22日の米債券市場で長期金利は4.4%台前半と、前日終値(4.49%)から低下した。前日までの金利高が一服し、株式の相対的な割高感がやや薄れたのは相場を支えた。

化学のダウや航空機のボーイングなど景気敏感株への売りが目立った。映画・娯楽のウォルト・ディズニーやクレジットカードのアメリカン・エキスプレスといった消費関連株も下げた。半面、医療保険のユナイテッドヘルス・グループや石油のシェブロンには買いが入った。

ナスダック総合株価指数は4日続落した。前日比12.178ポイント(0.09%)安の1万3211.807で終えた。電気自動車のテスラが4%安。英半導体設計のアーム・ホールディングスも下げた。一方、交流サイトのメタプラットフォームズは上昇した。

ナスダック指数は週間で3.6%下落した。週間での下落率としては3月以来の大きさとなった。

 

【シカゴ日本株先物概況】

22日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比235円高の3万2265円で引けた。
NYダウは、米金融引き締めの長期化観測がくすぶる中、4日続落した。
外国為替市場で円安・ドル高が進み、日経平均先物の買いにつながった。






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

22日のFTSE100種総合株価指数は小幅に反発した。前日に比べ5.29ポイント(0.07%)高の7683.91で引けた。臨床試験結果を発表した英製薬大手アストラゼネカがけん引する形で製薬関連が上昇した。原油先物相場の上昇を背景にエネルギー株も買われた。欧州景気の先行き不透明感が意識され、指数の上昇幅は限られた。

アストラゼネカは第一三共と開発中の抗がん剤について、乳がん患者を対象とした臨床試験において主要項目のひとつで意義のある改善がみられたと発表。開発加速を期待した買いが入った。

FTSEの構成銘柄では、前日売り込まれたオンライン食品販売大手オカド・グループが6.70%高と買い戻されたほか、不動産サイト大手ライトムーブは2.38%高、金融大手ロイズ・バンキング・グループも2.06%高となった。
一方、医療・安全装置メーカーのハルマは3.75%安、賭け屋大手エンテインは3.03%安、エネルギー小売り大手セントリカは2.78%安と売られた。



■ドイツ・フランクフルト株価指数

22日のドイツ株価指数(DAX)は小幅に続落した。前日比14.57ポイント(0.09%)安の1万5557.29で終えた。欧州景気の先行き懸念がくすぶるなかでも、欧州中央銀行(ECB)が政策金利を高い水準で維持するとの見方が重荷となった。株主還元策などを含む戦略見直しが報じられたコメルツ銀行が3%あまり下げたほか、医療機器のフレゼニウスも売られた。

個別では、医療機器のシーメンス・ヘルシニアーズが3.78%高、自動車大手フォルクスワーゲンが2.56%高、保険大手アリアンツが0.96%高だった。
 
半面、コメルツ銀行は3.44%安、化学品商社ブレンタークは2.21%安、通販大手ザランドは1.37%安で引けた。
 



■フランス・パリ株価指数

フランスCAC40種指数は0.40%安(週間で、2.63%安)だった。
投資家のリスク回避姿勢が強まり、この日も欧州株を圧迫した。
 




 
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