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ダウ反発317ドル高、原油高騰一服に安心感
【市況】ダウ反発317ドル高、原油高騰一服に安心感

16日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前週末比317ドル30セント高の4万2515ドル09セントで終えた。
 
イスラエルとイランの軍事衝突が続く中、米メディアはイランが緊張緩和を模索していると伝えた。米国がイランへの攻撃に参加しなければ、核開発などに関する協議に応じる用意があるという。中東情勢の一段の悪化が避けられるとの期待感から原油高騰に歯止めがかかり、インフレ再燃懸念が後退。投資家心理が改善し、金融やハイテクなどの銘柄が買われた。
カナダでの先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせた米国と各国による首脳会談を機に、米関税措置を巡る協議が進展するとの観測も相まって、ダウは一時500ドル超上昇した。
ただ、17、18両日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、金融政策の展望を見極めたいとの思惑から、買いの勢いは次第に鈍った。
 
イスラエルとの軍事衝突を巡り、イランが事態の沈静化に動き始めたと伝わった。原油先物相場が下落し、投資家心理を支えた。ダウ平均の上げ幅は500ドルを超える場面があった。
 
ダウ平均の構成銘柄では、ゴールドマン・サックスやアメリカン・エキスプレスが上昇した。ナイキやシスコシステムズにも買いが入った。半面、マクドナルドやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が下げた。
 
ナスダック総合株価指数は反発した。前週末比294.387ポイント(1.51%)高の1万9701.213(速報値)で終えた。メタプラットフォームズやアルファベットが上昇した。アナリストが目標株価を引き上げた半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も買われた。
 

【シカゴ日本株先物概況】

16日のシカゴ日経平均先物は上昇した。9月物は前週末比600円高の3万8510円で終えた。この日は日米で株式相場が上昇し、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
38510 ( +150 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38640 ( +280 )
 
( )は大阪取引所終値比
 







【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
 
16日の英FTSE100種総合株価指数は反発し、前週末比24.59ポイント(0.27%)高の8875.22で終えた。16日の取引で原油先物相場の上昇に一服感が出て、中東情勢を巡る過度な警戒感が薄れた。16日の米市場で主要な株価指数が上昇して始まったのも投資家心理を支えた。
 
製薬株の下げは指数の上値を抑えた。石油大手の英BPとシェルはともに下落。前週末終値を上回って推移する場面があったが、原油先物相場が水準を切り下げると両銘柄への買いは弱まり、下げに転じた。
 
FTSE構成銘柄では、出資先の会社が2025年12月通期の売上高見通しを引き上げたと公表した、賭け屋大手エンテインが15.25%高と急伸。航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が3.35%高、ビジネス情報会社インフォーマも3.04%高となった。一方、産金大手エンデバー・マイニングは3.25%安、酒造大手ディアジオは2.26%安、産金大手フレスニロは1.94%安と売られた。




■ドイツ・フランクフルト株価指数
 
16日のドイツ株価指数(DAX)は7営業日ぶりに反発し、前週末比182.89ポイント(0.77%)高の2万3699.12で終えた。中東情勢の緊迫を背景とした原油先物相場の上昇に一服感が出て、投資家の過度な警戒感が薄れた。前週末までの6営業日で計3%あまり下げていたため、値ごろ感からの買いも入った。
 
個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーが4.57%高、医療機器のザルトリウスが4.09%高、商用車大手ダイムラー・トラックが2.49%高と相場をけん引。半面、化粧品大手バイヤスドルフは4.24%安、香料大手シムライズは2.97%安、防衛大手ラインメタルは1.98%安で取引を終えた。



■フランス・パリ株価指数
 
フランスの株価指数CAC40は4営業日ぶりに反発し、前週末比0.74%高で終えた。「グッチ」などを傘下に持つ高級ブランドの仏ケリングが大幅高となった一方で、自動車の仏ルノーの下げが目立った。
 
ルノーは15日、デメオ最高経営責任者(CEO)が7月半ばで退任すると公表した。ケリングは16日の通常取引終了後、デメオ氏をCEOとして迎えると発表した。仏紙がデメオ氏のケリング入社の可能性を報じていたため、ケリング株は16日朝から堅調に推移していた。

 
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