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ダウ続落122ドル安、米関税を懸念
【市況】ダウ続落122ドル安、米関税を懸念


3日のNYダウ工業株30種平均は続落し、前週末比122ドル75セント(0.27%)安の4万4421ドル91セントで終えた。

トランプ大統領は当初4日から、カナダとメキシコ、中国に関税を発動すると通告。貿易戦争に発展しかねないとの不安から、米株式市場では取引開始直後に幅広い銘柄が大幅に下げた。その後、取引時間中に対メキシコ関税の発動が1カ月先送りされたのに伴い、買いが優勢となり、ダウは一時プラス圏に浮上する場面もあった。

ダウ平均は寄り付き後に一時660ドルあまり下げた。トランプ大統領が1日に4日からカナダとメキシコの輸入品に25%の関税を課す大統領令に署名した。中国には10%関税を上乗せする。関税引き上げによる経済や物価、企業収益への影響が懸念され、投資家のリスク回避姿勢が強まった。

その後、ダウ平均は下げ幅を縮小した。トランプ大統領とメキシコのシェインバウム大統領がメキシコへの関税発動を1カ月遅らせることで合意した。メキシコ政府がトランプ氏が求めていた違法薬物の米国への流入に対応し、国境警備を強化する方針を示した。両国は安全保障と貿易についての協議を開始する。

トランプ氏とカナダのトルドー首相は3日午後に再び話すとされていたが、取引時間中には特に協議の進展を示す報道はなかった。トランプ大統領は中国とも対話を続ける姿勢を示している。

ダウ平均ではアップルやエヌビディアの下げが目立った。トランプ政権の関税政策が米中貿易摩擦につながることなどが懸念された。キャタピラーやスリーエムも安い。一方、IBMやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は上げた。ユナイテッドヘルス・グループやウォルマートも買われた。

ナスダック総合株価指数は続落した。前週末比235.487ポイント(1.19%)安の1万9391.955で終えた。トランプ政権の関税政策の悪影響が懸念され、テスラが大幅安となった。

 



【シカゴ日本株先物概況】

3日のシカゴ日経平均先物は下落した。3月物は前週末比460円安の3万8895円で終えた。この日はトランプ米大統領による関税強化が世界経済を冷やすとの警戒感から日米株式相場がともに下落し、シカゴ市場の日経平均先物にも売りが優勢となった。

 

シカゴ日経225先物 (円建て) 

38895 ( +295 )

シカゴ日経225先物 (ドル建て)

38945 ( +345 )


( )は大阪取引所終値比

 








【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

3日の英FTSE100種総合株価指数は6営業日ぶりに反落し、前週末比90.40ポイント(1.04%)安の8583.56で終えた。米政権の関税政策が世界経済に悪影響を及ぼす可能性が意識された。3日のアジア市場で主要株式相場が軟調に推移したことも踏まえて投資家心理が悪化し、英国を含む欧州市場でも株式に売りが優勢だった。

英国時間午後、メキシコのシェインバウム大統領と米国のトランプ大統領がそれぞれのSNSを通じて、米国のメキシコからの輸入品に対する追加関税の発動を1カ月延期することで合意したと公表した。これをきっかけに投資家の警戒感が和らぎ、FTSE100種指数は下げ幅を縮小する場面があった。

 

FTSEの構成銘柄では、小売り大手JDスポーツ・ファッションが4.67%安、投資信託スコティッシュ・モーゲージ・インベストメント・トラストが4.05%安、投資持ち株会社パーシングスクエア・ホールディングスが3.97%安と下げを主導。半面、飲料大手コカ・コーラ・ヘレニック・ボトリング・カンパニーは1.99%高、通信大手ボーダフォンは1.95%高、産金大手フレスニロは1.94%高となった。

 



■ドイツ・フランクフルト株価指数

3日のドイツ株価指数(DAX)は5営業日ぶりに反落し、前週末比303.81ポイント(1.39%)安の2万1428.24で終えた。米政権の関税政策に懸念が強い。欧州が高関税の対象になりうる可能性も意識され、投資家がリスク回避姿勢を強めた。

欧州時間の午後、メキシコのシェインバウム大統領と米国のトランプ大統領がそれぞれのSNSを通じて、米国による対メキシコの追加関税発動を1カ月延期すると公表した。これを受けて投資家の不安がやや和らぎ、ドイツを含め欧州の主要株式相場が下げ幅を縮小する場面があった。

個別では、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が4.10%安、エネルギー大手シーメンス・エナジーが4.08%安、化学大手BASFが3.81%安と下落。一方、防衛大手ラインメタルは1.14%高、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズは0.79%高、ドイツ取引所は0.63%高で取引を終えた。

 





■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は3営業日ぶりに反落し、前週末比1.19%安で終えた。自動車の欧州ステランティスが同約4.5%安と下げが目立った。高級ブランドの仏ケリングといった消費関連や金融が下落した一方で、仏電子機器大手タレスが上昇した。欧州主要600社の株価指数であるストックス600も下落し、前週末比0.86%安で終えた。

 
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