兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
989円安と大幅続落、米株安、円高で売り
東京株式(前引け)=989円安と大幅続落、米株安、円高で売り

 
25日午前の日経平均株価は大幅に続落し、午前終値は前日比989円66銭(2.53%)安の3万8165円19銭だった。下げ幅は1100円を超え、節目の3万8000円を取引時間中として約1カ月ぶりに下回る場面があった。
 
前日の米国株市場ではハイテク株中心に売りが売りを呼ぶ展開となり、ナスダック総合株価指数はマドを開けて大陰線を示現し、下落率は約1年9カ月ぶりの大きさとなった。これを受けて東京株式市場でも半導体関連などハイテク系グロース株を中心に売り圧力の強い地合いを強いられている。ただ、下げ一巡後は空売り筋の買い戻しや値ごろ感からの押し目買いを誘導し、日経平均は前引け間際にやや下げ渋っている。
 
24日の米株式市場で主要株価指数が大幅に下落し、東京市場でも主力株への売り圧力が一段と強まった。東京外国為替市場で円相場が1ドル=152円台まで一段と円高・ドル安が加速したのも日経平均の下落に拍車をかけた。
 
24日の米株式市場でナスダック総合株価指数が3.63%安となった。2024年4〜6月期の決算を発表したアルファベットやテスラの株価急落が他のハイテク株にも波及し、25日の東京市場でも東エレクやアドテスト、レーザーテクなど値がさの半導体関連が軒並み安となった。
 
市場では「米国による半導体の対中輸出規制の強化への警戒が根底にある。そこに米ハイテク株安と円高加速といった悪材料が重なったため、日本株の下げが大きくなった」との指摘があった。
 
長期金利の指標となる10年物国債利回りが上昇し、朝方、直近高値1.10%に顔合わせする場面も見られた。市場では、7月30-31日に開催される日本銀行の金融政策決定会合での利上げ実施に対する思惑が高まっており、金利は上昇傾向にある。金利上昇なども影響して、投機筋の円売りポジション解消が続いているとの観測から、為替は1ドル152円台半ばまで円高ドル安が進行。輸出関連銘柄の重しとなっている。後場の東京株式市場は、日経平均やTOPIXの下げ幅縮小を期待したいところだが、一段の円高推移となれば日経平均は再度38000円の攻防を迎えるだろう。金利市場、為替市場を睨んだ厳しい相場展開が続く公算が大きい。



 
 
東証株価指数(TOPIX)も大幅に続落した。前引けは60.29ポイント(2.16%)安の2732.83だった。JPXプライム150指数も大幅安となり、31.24ポイント(2.54%)安の1200.45で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆5028億円、売買高は10億4427万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1145。値上がりは449、横ばいは51だった。
 
 業種別では、電気機器、機械、保険業、証券・商品先物取引業、サービス業などが下落した一方、空運業、パルプ・紙、食料品、水産・農林業、陸運業などが上昇した。
 
個別ではきょうも売買代金首位となっているディスコが大幅安、レーザーテック、東京エレクトロンなどの下げもきつい。アドバンテスト、ソシオネクスト、SUMCO、スクリーンHDなど半導体株が下落。ソフトバンクグループは商いを膨らませながらも大きく下値を探る展開が続いている。会社説明会の話がネガティブ視されてルネサスエレクトロニクスはストップ安に売り込まれた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが安く、リクルートホールディングスへの売りも目立つ。このほか、川崎重、日立、IHI、三菱重工業、三越伊勢丹が売られた。
 
半面、為替が1ドル152円台まで円高ドル安が進行したことから、ニチレイ、サッポロHD、ニトリホールディングス、明治ホールディングス、日本ハムなど円高メリット銘柄が上昇。小林製薬は空売りの買い戻しで値上がり率トップに買われた。ピー・シー・エー、オープンドアなども上値指向。このほか、オリンパス、京王電鉄、バンナムHDが買われた。
 
 
a