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急落、AI・半導体関連株が軒並み崩れる展開
東京株式(前引け)=急落、AI・半導体関連株が軒並み崩れる展開

 
5日午前の日経平均株価は大幅に続落し、午前終値は前日比2393円15銭安の4万9104円05銭だった。
 
朝方から先物主導で日経平均は急速に下値を探る展開となり、フシ目の5万円台を大きく下回った。2400円近い下げで前場の安値圏で引けた。前日の米国株市場でハイテク株中心に大きく売り込まれた地合いを引き継ぎ、東京株式市場でもこれまで全体相場を牽引してきた人工知能(AI)関連や半導体関連の値がさ株に売りが広がり、全体を押し下げる格好となった。外国為替市場では急速にドル安・円高方向に振れており、これも下げを助長した。
 
前日の米株式市場では関連銘柄の割高感が意識され、ハイテク株を中心に売られた。AI銘柄とされるデータ分析プラットフォームのパランティア・テクノロジーズが大幅に下げたほか、米半導体大手エヌビディアも下落した。ハイテク株比率が高いナスダック総合指数は2%安、半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4%安となった。米ハイテク株安の流れを受け、東京株式市場でも東京エレクトロンやアドバンテスト、ソフトバンクグループ(SBG)が売られ、3銘柄で日経平均を1500円程度押し下げた。
 
市場関係者は「日経平均は10月に月間で7000円を超えて上昇するなど、AIや半導体がけん引する形で急伸した。調整するのは想定内で、今後も上下動を繰り返しながら5万円台を定着していくのではないか」との見方を示した。
 
後場の日経平均株価は、下げ幅を広げる展開が続くか。米国で著名な経営者と投資家が相次いで警戒感を示したことは国内の投資家心理にもネガティブに働いており、押し目買い意欲も後退している。前場時点の値下がり銘柄数は91.5%と幅広い銘柄が軟調に推移する中、引き続きAI関連株や半導体関連株の売りがふくらみそうだ。一方、主要企業の4-9月期決算発表が佳境となっており、好決算・好業績銘柄への物色意欲は続くか、注目しておきたい。
 

 
東証株価指数(TOPIX)は続落した。前引けは107.58ポイント(3.25%)安の3202.56だった。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で4兆4002億円、売買高は16億912万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1478と、全体のおよそ9割が下落した。値上がりは122、横ばいは13だった。
 
 
業種別では、非鉄金属、情報・通信業、機械などが下落した一方で、その他製品、陸運業の2業種のみ上昇した。
 
個別では売買代金で群を抜くソフトバンクグループが急落、アドバンテスト、レーザーテック、ディスコ、キオクシアホールディングスなど半導体主力銘柄も下げがきつい。TDK、フジクラ、ファナック、三菱重工業、日立製作所なども大幅安となった。JX金属、イビデンが安く、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも下落した。
 
半面、任天堂が逆行高、サンリオ、ファーストリテ、ニトリHD、第一三共、塩野義、ZOZO、バンナムHD、JAL、ヤマハ、野村総合研究所、セコムなどの銘柄が上昇した。TOB対象のブレインパッドが急騰、日本ハム、日本精工が値を飛ばした。

 
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