兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
1286円高と5日ぶり急反発、エヌビディア好決算で
東京株式(大引け)=1286円高と5日ぶり急反発、エヌビディア好決算で
【大引け概況】

20日の日経平均株価は5営業日ぶりに大幅に反発し、終値は前日比1286円24銭高の4万9823円94銭だった。
 
本日のマーケット動画 上書き用文字

過去のマーケット動画はこちら
 
エヌビディアが日本時間早朝に発表した25年8~10月期(第3四半期)の売上高と1株利益は市場予想を上回り、第4四半期(25年11月~26年1月)について大幅な増収見通しを示した。時間外取引でエヌビディア株は上昇し、AI・半導体市場の先行きを巡る悲観を和らげる格好となった。東京株式市場では寄り付き直後から半導体やデータセンター関連株に対する買い戻しが集まり、日経平均を大きく押し上げた。日経平均の上げ幅は2000円を超えて節目の5万円を上回る場面があった。
一方、高市政権による経済対策に関して金融市場では財政懸念が広がっており、この日は国内の長期金利が1.8%を上回る水準まで上昇。外為市場では1ドル=157円台半ばへと円売りが加速した。円安は輸出関連株にはサポート要因となったものの、急ピッチな金利上昇は投資家の慎重姿勢を強める要因となった。株式相場においては朝方の上昇一服後、目先の利益確定目的の売りで伸び悩む主力株が散見され、日経平均の5万円台回復には至らなかった。
 
東証プライム市場の値上がり銘柄数は8割弱にのぼった。とくに朝方から買いを集めたのがAI関連銘柄で、アドテストと東エレク、ソフトバンクグループ(SBG)の3銘柄で日経平均を700円近く押し上げた。
 
エヌビディアでは最先端のデータセンター向けAI半導体「ブラックウェル」の販売が成長をけん引している。AI投資を巡っては過剰な設備投資でバブル状態にあるとの懸念もくすぶるが、エヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は決算説明会で先行きに自信をのぞかせ、投資家心理を上向かせた。
 
市場関係者は「エヌビディアの決算発表前は相場の過熱感を警戒する動きからAI関連銘柄への買いを手控えたり、売り持ち高を形成したりする投資家もいただけに、朝方はAI関連株への買いが集中しやすく、日経平均の上げ幅が大きくなった」と話した。
 
5万円近辺では利益確定売りに押される場面が目立ち、後場は伸び悩んだ。高市早苗首相の台湾有事に関する答弁をきっかけにした日中対立は重荷だ。中国政府は日本への渡航自粛を要請したほか、日本産水産物の輸入を事実上停止しており、さらなる圧力にも懸念が残る。
 
市場では「足元ではインバウンド(訪日客)も投資テーマだった。物色の対象が減るのは株安局面で資金の振り向け先が減ることも意味し、株安の幅が大きくなりかねず注意が必要」との声が聞かれた。


 

東証株価指数(TOPIX)は5営業日ぶりに反発した。終値は53.99ポイント(1.66%)高の3299.57だった。JPXプライム150指数も5営業日ぶりに反発し、26.34ポイント(1.87%)高の1436.22で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で6兆7573億円、売買高は24億2250万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1241。値下がりは332、横ばいは40だった。
 
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、電気機器、証券・商品先物取引業、機械の上昇率が大きかった。下落は保険業、陸運業の2業種。
 
個別では、アドバンテストやディスコが急騰。キオクシアホールディングスが物色人気化し売買代金首位となったほか、ソフトバンクグループが堅調に推移し、フジクラとレーザーテックが頑強。三井海洋開発や住友ファーマ、日東紡績が値を飛ばし、SOMPOホールディングスが大幅高。イビデン、イオン、野村ホールディングス、マツダ、住友ファーマ、任天堂の上げが目立ち、保土谷化学工業や東京精密が株価水準を大きく切り上げた。
 
半面、サンリオが売られ、メルカリやオリエンタルランド、LINEヤフーが冴えない展開。ニトリホールディングスや神戸物産が軟調に推移したほか、三越伊勢丹ホールディングスや資生堂が下値を探り、東京電力ホールディングスと日本エム・ディ・エムが値を下げ、東京海上ホールディングスが急落した。







 
a