値上がり優勢、投資家心理の改善を受け
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【市況】東証グロース(大引け)=値上がり優勢、投資家心理の改善を受け
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東証グロース市場は前日の米株式市場で米中関税協議の進展期待を背景にハイテク株中心に上昇し、国内の新興株市場でも投資家心理の改善を受け買いが優勢だった。ただ利益確定の売りなどで下げる場面もあった。
市場関係者は「市場区分の再編など東証改革以降、プライム市場に比べ新興銘柄は出遅れていた。足元でプライムの大型株の上値が重くなるなか、新興の内需や宇宙関連銘柄に関心が集まっている」と話した。
グロース250や東証グロース市場指数が年初来高値を更新し、「信用取引の(買いの)評価損率はかなり低くなっている」とされる。さらに、3月末の配当金が支払われる時期を迎えており、個人の買い余力は上向いているとみられる。この日はプライム銘柄の動きが総じて鈍かったため、個人の買いは新興企業など小ぶりの銘柄に向かい、指数を押し上げた。
もっとも、「個人の資金力には限界があり、どこかで買う時は、どこかで売る」とされ、グロース銘柄の4割はマイナスで終了した。
東証グロース市場250指数は3日続伸した。終値は前日比10.50ポイント(1.41%)高の756.50で、2024年3月7日以来およそ1年3カ月ぶりの高値を付けた。
グロース市場ではSynsやQPS研究所、タイミーが上昇した。一方、GENDAやトライアル、カバーは下落した。
値上がり銘柄数311、値下がり銘柄数266と、値上がりが優勢だった。
個別ではイシン、学びエイド、オルツ、ミライロ、True Dataなど7銘柄がストップ高。GreenBee、トヨクモ、ブルーイノベーションは一時ストップ高と値を飛ばした。ハンモック、D&Mカンパニー、ライスカレー、豆蔵デジタルホールディングス、ジグザグなど46銘柄は年初来高値を更新。アイズ、データホライゾン、フレアス、Synspective、リネットジャパングループが買われた。
一方、ヘリオスがストップ安。ステムセル研究所、GENDAは年初来安値を更新。アライドアーキテクツ、LIFE CREATE、にューラルグループ、トヨコー、INCLUSIVEが売られた。