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大幅続伸 円下落で先物買い加速
東京株式(前引け)=大幅続伸 円下落で先物買い加速

 
19日午前の日経平均株価は大幅に続伸し、午前終値は前日比904円26銭(2.49%)高の3万7284円43銭だった。
 
きょう前場は主力大型株を中心にリスクオンの流れが一気に強まり、日経平均は先物を絡めた買いでソフトバンクグループ(SBG)などの値がさ株が急伸し、一時1000円を超える上昇をみせる場面もあった。FOMCではFRBが0.5%の利下げを決めたが、外国為替市場では材料出尽くし感からドルが買い戻され、足もとで1ドル=143円台まで円安が進行した。円安にリンクさせた先物への買いが全体相場を押し上げる格好となっている。
 
米連邦準備理事会(FRB)が18日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の大幅な利下げを決めた。ただ、市場では事前にある程度の織り込みが進んでいたほか、利下げが今後緩やかなペースになるとの見方もあり、次第にドル買い・円売りが優勢になった。これまでの円高進行に伴う輸出採算悪化への過度な警戒が和らぎ、東京株式市場ではトヨタやホンダ、マツダなどの自動車株への買いが強まった。
 
三越伊勢丹や高島屋など百貨店株の買いも目立った。足元の円高傾向を背景にこのところ売られていたとあって、きょうは自律反発狙いの買いが入ったようだ。
市場では「円の下落でインバウンド(訪日外国人)消費が抑制されるとの警戒が薄らいだことも百貨店株買いにつながった」との見方があった。
 
FOMC後のパウエルFRB議長の発言を受けて、為替は1ドル143円90銭台まで円安ドル高が加速した。米商品先物取引委員会(CFTC)公表の投機筋による円ポジションが「買い」に傾いていたことから、投機筋による円買いポジションの巻き戻しが入ったとの観測。
 
円安ドル高は一服したことで、後場の日経平均はやや上げ幅を縮小する可能性はあるが、3万7000円台を維持して大引けを迎えれば上々の出来と言えよう。25日移動平均線が位置する3万7410円水準や200日移動平均線が位置する3万7600円水準を試す展開は、明日20日の日本銀行の金融政策決定会合後となりそうだ。
 
 


 

東証株価指数(TOPIX)も大幅に続伸した。前引けは60.09ポイント(2.34%)高の2625.46だった。JPXプライム150指数も大幅に続伸し、30.48ポイント(2.66%)高の1176.30で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆641億円、売買高は9億16万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1373。値下がりは227、横ばいは42だった。
 
全業種が上昇したなか、保険業、輸送用機器、海運業、非鉄金属、卸売業の上げが目立った。
 
個別では、昨日売られたIHIが反発し年初来高値を更新したほか、売買代金首位となったレーザーテック、同2位のディスコなどが上昇、ソフトバンクグループも活況高。三菱重工業が買われ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクも上昇した。東京海上ホールディングスが値を上げ、MS&ADなど保険株も買われた。川崎汽船、商船三井など海運株も人気。八洲電機が値上がり率トップに買われた。メルカリも大幅高。トヨタ自、ホンダ、SUBARU、日産自、三菱自など自動車株が総じて上昇。このほか、住友ファーマ、フジクラ、日立、伊藤忠など幅広銘柄が買われた。
 
半面、証券会社の投資判断引き下げを受けて三菱電機が軟調、ニトリホールディングス、明治ホールディングス、日本ハムなど円高メリット銘柄の一角が下落。協和キリン、東急、Gunosyなどが売られた。

 
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