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大幅反発、米エヌビディア決算を終え安心感
東京株式(前引け)=大幅反発、米エヌビディア決算を終え安心感

 
20日午前の日経平均株価は大幅に反発し、午前終値は前日比1487円40銭高の5万0025円10銭だった。
 
5万円台に戻した。日本時間早朝に発表された注目の米エヌビディアの第3四半期(25年8~10月)決算は市場予想を上回る好調な内容で、第4四半期(25年11月~26年1月)についても強気の見通しが示された。ここ最近マーケットで広がっていたAIバブル懸念を打ち消す格好となり、これを受け東京株式市場では主力のAI・半導体関連株を中心に買い戻しの動きが加速。外国為替市場で1ドル=157円台半ばまでドル高・円安が進んだことも追い風となった。
 
エヌビディアでは最先端のデータセンター向けAI半導体「ブラックウェル」の販売が成長をけん引している。AI投資を巡っては過剰な設備投資でバブル状態にあるとの懸念もある。ただ、エヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は決算説明会で先行きに自信を示し、投資家の買い安心感につながった。
 
20日の東京株式市場では朝方からAI関連銘柄に買いが集まり、アドテストや東エレク、フジクラなどが急伸した。市場関係者は「足元でAI関連株は調整色が強まっていたが、エヌビディアが強気の見通しを示してAI投資への不安を大きく和らげた。AI関連株は当面、堅調な値動きが続くだろう」と話した。
 
20日の東京外国為替市場で円相場が1ドル=157円台と大きく円安・ドル高方向に振れていることも追い風だった。日本当局による円買いの為替介入観測が後退し、19日の欧米外為市場で円売り・ドル買いが加速した流れを引き継いだ。米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げ観測が後退しているのも円売りを促し、輸出関連株への買いを誘った。
 
後場の日経平均株価は、買い基調を維持しつつも前場の上昇幅を確認しながら展開しよう。為替が1ドル=157円台半ばへと推移していることから、輸出関連を中心に支えが期待される。加えて、国内の政策発表や企業決算、海外要人発言などが材料出尽くし感を伴いかねない点には注意が必要。需給面では、前場の上げを受けて利益確定の売りが出る時間帯にも警戒される。以上の点を踏まえ、後場も堅調ながらも次の節目を意識した展開になろう。
 
 

 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは64.49ポイント(1.99%)高の3310.07だった。JPXプライム150指数も反発した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で3兆3247億円、売買高は12億327万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1407。値下がりは171、横ばいは35だった。
 
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、電気機器、証券・商品先物取引業、機械などが上昇率上位。下落は保険業のみ。
 
個別ではソフトバンクグループ(SBG)が高く、アドバンテストやディスコ、東京エレクトロン、レーザーテック、ファナック、キオクシアホールディングスが水準を切り上げた。フジクラも大幅高。三菱重工業や日立製作所、三菱UFJフィナンシャル・グループも堅調だった。ソニーグループ、イビデン、住友ファーマやアステラスが買われた。
 
半面、東京電力ホールディングス、東京海上ホールディングスが大幅安。ニトリホールディングス、サンリオ、メルカリも軟調な値動きとなった。資生堂や三越伊勢丹が売られた。

 
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