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ダウ続落、大幅利下げで利益確定売り
【市況】ダウ続落、大幅利下げで利益確定売り
 
18日のNYダウ工業株30種平均は続落し、前日比103ドル08セント(0.24%)安の4万1503ドル10セントで終えた。
米連邦準備理事会(FRB)の決定発表後、ダウは一時375ドル上昇した。FRBはこの日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を0.50%引き下げ、年4.75~5.00%にすることを決定した。利下げはコロナ危機時の2020年3月以来4年半ぶり。景気を下支えし、雇用情勢の悪化を回避するため、下げ幅を通常の2倍とした。
 
 FRBは年内の残り2会合で、それぞれ0.25%利下げする想定も示した。市場では年内に再度0.50%の利下げが行われるとの期待感も広がっていたが、パウエルFRB議長が記者会見で否定的な見解を表明。「積極的な利下げ観測が後退し、米長期金利の上昇も株価の重荷となった。」と指摘する声も上がった。
継続的に利下げし、雇用や景気の急速な悪化を防げるとの見方を誘った。

パウエルFRB議長は記者会見で「インフレ率が持続的に目標の2%に向かっていく確信が深まった」と述べた。米経済は良好との見方を示し、大幅利下げを決めたことについては経済や雇用が堅調を維持し「後手に回らないという決意の表れ」と説明した。市場では「議長は注意深く、市場の景気不安が高まらないようにした」との受け止めがあった。

ダウ平均はFOMCの結果発表後に上げ幅を375ドルに広げる場面があったが、その後は買いの勢いが続かず不安定な展開となった。会合前に0.5%の利下げ観測が増えていたため「噂で買って事実で売る」動きが出たとの指摘があった。一方、「従来は景気がかなり悪い時に決めるとみられる大幅利下げをしたことで、労働市場を巡る先行き不透明感はくすぶったままだ」との見方もあった。

ダウ平均は過去最高値圏にあり、主力株には利益確定売りが出やすい面があった。米長期金利が上昇したため、株式の相対的な割高感が意識されたことも、重荷となった。

個別銘柄では前日に上昇が目立ったインテルが下げた。ハネウェル・インターナショナルやアメリカン・エキスプレス、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も売られた。マイクロソフトやセールスフォースも下落した。一方、アップルは高い。ウォルト・ディズニーやウォルマートも上昇した。

ナスダック総合株価指数は反落した。前日比54.760ポイント(0.31%)安の1万7573.301で終えた。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)など半導体株全般が売られた。ネットフリックスやテスラも安い。
 
 

【シカゴ日本株先物概況】
 
18日のシカゴ日経平均先物は下落した。12月物は前日比40円安の3万6370円で終えた。
NYダウ平均は、米連邦準備制度理事会(FRB)による大幅利下げ決定を好感して取引時間中の最高値を更新したが、不安定な値動きとなる中、小幅続落した。
シカゴ市場の日経平均先物もやや軟調に推移した。
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
36370 ( +190 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
36520 ( +340 )
 
( )は大阪取引所終値比
 
 







【欧州株式市場】
 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 8253.68(-56.18)
 
18日のFTSE100種総合株価指数は5営業日ぶりに反落し、前日比56.18ポイント(0.67%)安の8253.68で終えた。英国時間18日夕に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が公表されるのを前に投資家の様子見姿勢が強く、積極的な買いが入りにくかった。

前日まで相場が4日続伸していたため、利益確定や持ち高調整の売りが出た。18日まで開かれるFOMCでは利下げが決まるとの予想が優勢な一方で、英イングランド銀行(中央銀行)は追加利下げの判断を慎重に進めるとの見方が多いのも、投資家心理の重荷だった。

FTSEの構成銘柄では、小売り大手JDスポーツ・ファッションが5.95%安、有害生物管理会社レントキル・イニシャルが4.59%安、生命科学分野などの専門的商品・サービスを提供するディプロマが2.89%安と下げを主導した。

一方、一部事業の売却を検討していると伝わった生活用品大手レキット・ベンキーザーは1.24%高、不動産サイト大手ライトムーブは1.19%高、ホームセンター大手キングフィッシャーは1.15%高と買われた。
 
 
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18711.49(-14.59)
 
18日のドイツ株価指数(DAX)は小幅に反落し、前日比14.59ポイント(0.07%)安の1万8711.49で終えた。市場の関心は18日まで開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)に集まっている。利下げが決まることはほぼ確実視されているものの、利下げの幅については思惑が交錯するなかで市場参加者は運用リスクをとりにくく、積極的な買いは手控えられた。
 
個別では、化粧品大手ブレンタークが1.36%安、香料大手シムライズが1.35%安、電力大手RWEが1.28%安と下げた半面、化学大手BASFは2.37%高、製薬大手バイエルは1.67%高で取引を終えた。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7444.90(-42.52)
 
フランスCAC40種指数は0.57%安だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、投資家のリスク回避姿勢が強まった。
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