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ダウ小反発10ドル高、ホーム・デポの上昇が支え
【市況】ダウ小反発10ドル高、ホーム・デポの上昇が支え

19日のNYダウ工業株30種平均は小幅に反発し、前日比10ドル45セント高の4万4922ドル27セントで終えた。
 
四半期決算を発表したホーム・デポの上昇が目立ったほか、ディフェンシブ株の一角に買いが入り、指数を支えた。半面、ハイテク株を中心に持ち高調整の売りが広がり、相場の重荷となった。
 
米商務省が朝方発表した7月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算)は前月比5.2%増の142万8000戸と、市場予想(129万戸=ロイター通信調べ)を大きく上回った。トランプ米政権の高関税政策下でも景気の底堅さが保たれているとの見方から住宅関連銘柄などに買いが入り、ダウの上げ幅は一時300ドルに迫った。
 この日決算を公表した米住宅改装用品小売り大手ホーム・デポは3.2%高と相場を押し上げた。関税が重荷となる中でも、通期業績見通しを据え置いたことが買いを誘った。
 ただ、米金融政策を巡るパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長のジャクソンホールでの講演内容を見極めたいとの思惑から様子見ムードも漂った。ダウは買いの勢いが早々と失速し、マイナス圏に沈む場面が目立った。
 
ホーム・デポが3.1%上昇し、ダウ平均を押し上げた。ダウ平均は上げ幅が200ドルを超え、最高値(4万5014ドル)を上回る場面があった。
 
一方、エヌビディアやマイクロソフトといったハイテク株の下落が目立った。「8月の休暇シーズンで薄商いとなるなか、このところ大きく上昇した後で売りが進んだ」との声が聞かれた。人工知能(AI)関連需要への期待から買いが入りやすかった半導体やソフトウエア株に売りが出た。
 
市場では「分野別関税に加え、半導体分野に政府が介入することへの懸念も重荷となっている」との見方もあった。ラトニック米商務長官は19日、米CNBCの番組で「米政府は資金を出す見返りにインテルの株式を取得するべきだ」と語った。18日には米ブルームバーグ通信が、トランプ米政権がインテルへの半導体補助金の活用を通じて同社の株式を約10%取得することを議論していると報じていた。
 
22日にはカンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演する。市場は米国の労働市場の減速を背景にFRBが9月に利下げを再開すると見込んでいるものの、内容次第で相場が大きく動く可能性がある。積極的に買いを入れにくい雰囲気もあった。
 
その他の個別銘柄では、シャーウィン・ウィリアムズやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、アムジェンが買われた。半面、ボーイングやアマゾン・ドット・コム、ユナイテッドヘルス・グループが売られた。
 
ナスダック総合株価指数は反落した。前日比314.822ポイント(1.45%)安の2万1314.952(速報値)で終えた。パランティア・テクノロジーズが9.3%安で終えた。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やブロードコムも下げた。
 
前日夕発表の25年5〜7月期決算で売上高と特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った情報セキュリティーのパロアルト・ネットワークスは高かった。ソフトバンクグループが20億ドルを出資すると発表したインテルも買われた。
 
 
 

【シカゴ日本株先物概況】
19日のシカゴ日経平均先物は下落した。9月物は前日比415円安の4万3390円で終えた。この日は連日で最高値を更新してきた日経平均株価が下落したほか、米ハイテク株も大きく下げており、シカゴ市場の日経平均先物には売りが優勢となった。



シカゴ日経225先物 (円建て)

43390 ( -170 )


シカゴ日経225先物 (ドル建て)

43410 ( -150 )


( )は大阪取引所終値比









【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
 
19日の英FTSE100種総合株価指数は続伸した。終値は前日比31.48ポイント(0.34%)高の9189.22と、3営業日ぶりに最高値を更新した。ウクライナ情勢を巡る緊張感が緩和に向かうとの期待から投資家心理が上向いた。
 
FTSEの構成銘柄では、小売り大手JDスポーツ・ファッションが6.95%高と大幅上昇。流通大手マークス&スペンサーが3.46%高、住宅大手パーシモンが3.10%高で続いた。他方、防衛大手バブコック・インターナショナル・グループは7.45%安、産金大手フレスニロは4.19%安、航空・防衛大手BAEシステムズは3.88%安と売られた。


■ドイツ・フランクフルト株価指数
19日のドイツ株価指数(DAX)は3営業日ぶりに反発し、前日比108.30ポイント(0.44%)高の2万4423.07と約1カ月ぶりの高値で終えた。18日にトランプ米大統領がウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、その後、欧州首脳も交えて協議した。ウクライナ情勢を巡る緊張が緩むとの期待から投資家心理が改善した。
 
個別では、高級車メーカーのポルシェが3.96%高、通販大手ザランドが3.68%高、化学品商社ブレンタークが2.94%高と相場をけん引。半面、防衛大手ラインメタルは4.85%安、エネルギー大手シーメンス・エナジーは2.42%安、不動産大手ボノビアは0.71%安で取引を終えた。
 
 


■フランス・パリ株価指数

欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は反発し、前日比1.20%高で終えた。欧州主要600社の株価指数であるストックス600は続伸。終値は557.81と、最高値を付けた今年3月3日(終値で563)以来の高値となった。

 
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