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続落76ドル安、雇用統計前で買い控え
【市況】続落76ドル安、雇用統計前で買い控え

3日のNYダウ工業株30種平均は続落し、前日比76ドル47セント(0.17%)安の4万4705ドル53セントで終えた。
今週発表の米雇用関連指標次第で米連邦準備理事会(FRB)が12月に追加利下げを決めるとの見方がある。指標を見極めたい雰囲気が強く、買い手控えにつながった。短期的な相場の過熱感や高値警戒感も、ダウ平均の重荷となった。
 
米労働省がこの日発表した10月の雇用動態調査(JOLTS)は非農業部門の求人数が前月比37万2000件増の774万4000件と、市場予想を上回った。6日公表予定の11月の米雇用統計も見極めたいとの思惑から利益確定の売りが出た。
 
4日に11月のADP全米雇用リポート、6日に11月の米雇用統計の発表を控えており「想定よりも強い内容になるかもしれないとの観測を誘った」との声が聞かれた。
 
10月の米雇用統計では大型ハリケーンやストライキの影響が出たとみられ、雇用者数の伸びが大きく減速していた。市場は11月は持ち直すとみている。米景気が底堅さを保つなかインフレ圧力が大きく高まらなければ、FRBは17〜18日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを続けるとみられる。労働市場の動向を確認したい投資家が多かった。
 
11月は米株高が勢いづき、ダウ平均は月間で3000ドルあまり上昇した。節目となる4万5000ドルに迫っている。雇用関連指標の発表に加え、4日にはパウエルFRB議長の発言機会も予定されている。米主要株価指数が最高値圏で推移するなか、重要なイベントを前に主力株の一角には利益確定売りが出やすかった。
 
ただ、ダウ平均は下げ幅を200ドルあまりに広げた後は下げ渋った。アマゾン・ドット・コムやアップル、エヌビディアといったハイテクや半導体株の一角が買われ、指数を支えた。
 
そのほかの個別銘柄では2日夕に業績見通しを引き下げたハネウェル・インターナショナルが安い。プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)やジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、スリーエムなども売られた。半面、メルクやウォルマートは高い。
 
ナスダック総合株価指数は3日続伸した。前日比76.963ポイント(0.39%)高の1万9480.911(速報値)で終えた。連日で過去最高値を更新した。メタプラットフォームズやパランティア・テクノロジーズの上昇が目立った。
 
S&P500種株価指数は小幅に3日続伸した。前日比2.73ポイント(0.04%)高の6049.88で終え、連日で最高値を更新した。
 
 
 

【シカゴ日本株先物概況】
 
3日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比625円高の3万9240円で終えた。
NYダウ平均は、堅調な米雇用情勢を受けて売りが先行し、続落した。
この日は日経平均株価が上昇し、米国市場ではナスダック総合株価指数とS&P500種株価指数がともに最高値を付けたこともあってシカゴ市場の日経平均先物には買いが優勢となった。
 
 
シカゴ日経225先物 (円建て) 
39240 ( +90 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
39260 ( +110 )
 
( )は大阪取引所終値比







【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
 
3日の英FTSE100種総合株価指数は5日続伸し、前日比46.52ポイント(0.55%)高の8359.41と10月17日以来、約1カ月半ぶりの高値で終えた。原油先物相場の上昇を背景に英シェルなどエネルギー株が買われ、指数を支えた。

FTSEの構成銘柄では、流通大手マークス&スペンサーが3.54%高、一部金融機関が目標株価を引き上げたと伝わった格安航空大手イージージェットが3.29%高、航空機エンジン大手ロールス・ロイスが3.21%高と大きく買われた。一方、通信大手BTは2.61%安、たばこ大手ブリティッシュ・アメリカン・タバコは1.80%安、資産運用大手シュローダーは1.78%安と売られた。

 

■ドイツ・フランクフルト株価指数
 
3日のドイツ株価指数(DAX)は4日続伸し、連日で最高値を更新した。終値は前日比83.13ポイント(0.41%)高の2万0016.75と節目の2万を初めて上回った。3日のアジア市場で中国・上海や香港などの主要株価指数が上昇し、投資家心理を支えた。
 
DAXでは、セメント大手ハイデルベルク・マテリアルズが3.21%高、ドイツ銀行が2.78%高、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが2.17%高と相場をけん引。半面、自動車大手メルセデス・ベンツは2.53%安、医療機器のザルトリウスは2.33%安、香料大手シムライズは2.25%安で取引を終えた。




■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は4日続伸し、前日比0.25%高で終えた。前日に下げが目立った自動車の欧州ステランティスは反発。航空機エンジンのサフランが上げた。エルメス・インターナショナルなど消費関連の一角が買われた。フランスの政治や財政への不安は根強く、ソシエテ・ジェネラルやクレディ・アグリコルといった金融株は下落した。

 
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