兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
133円高、買い一巡後は伸び悩む展開に
東京株式(前引け)=133円高、買い一巡後は伸び悩む展開に

8日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比133円95銭高の3万9515円36銭だった。
 
前日のNYダウは0.59ドル安と3日ぶりに小反落したが、ハイテク株などが買われナスダック指数やS&P500種株価指数は最高値を更新した。
 
米連邦準備理事会(FRB)の追加利下げで米景気が堅調さを保つとの見方を背景にした米ハイテク株高が投資家心理の支えとなった。半面、外国為替市場での円安・ドル高一服に加え、通期業績予想の下方修正を発表した銘柄には売りが膨らんだ。
 
米ハイテク株が上昇した流れを受け、日経平均株価は値を上げてスタート。
朝方に一時400円を超える上昇となった。ただ、買い一巡後は足もとの相場上昇を受けた利益確定の売りに押され伸び悩む展開となり、一時30円超高まで上昇幅を縮小する場面があった。
 
FRBは7日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を0.25%引き下げると決めた。9月に続く追加利下げが米景気を支えるとの見方が改めて意識された。
米経済のソフトランディング(軟着陸)期待からソフトバンクグループ(SBG)やファストリ、東エレクなどが買われた。
 
FOMCやパウエル議長の発言を受け、米長期金利は低下(債券価格は上昇)した。米金利の低下を受け外国為替市場では円相場の下落が一服しており、トヨタやホンダなど自動車株には売りが出た。
 
決算が振るわなかった銘柄への売りが目立ち、相場の上値を抑えた面もあった。7日に販売台数の減少を受け2025年3月期の利益予想を下方修正した日産自は年初来安値を更新した。太陽誘電は7日に25年3月期の連結純利益予想を下方修正し、株価が急落。同じく7日に24年12月期の連結純利益の大幅な下方修正を発表した資生堂は17年4月以来、7年半ぶりの安値を付ける場面があった。
 
 

朝方は高く始まったアドバンテストやフジクラも買い一巡後は売りに押され、下落に転じた。値下がり銘柄が徐々に増えたことで東証株価指数(TOPIX)は11時過ぎに下落に転じる場面があった。
前引けは前日比2.96ポイント(0.11%)高の2746.04だった。JPXプライム150指数は続伸で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆7940億円、売買高は12億8906万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は755、値下がりは846、横ばいは41だった。
 
業種別株価指数(33業種)は精密機器、情報・通信業、サービス業などが上昇。鉱業、パルプ・紙、輸送用機器などが下落した。
 
個別銘柄では、三菱重工業やIHI、川崎重工業が高く、レーザーテックやソフトバンクグループが値を上げた。キーエンスや味の素が買われ、今期業績予想の増額修正を発表した古河電気工業がストップ高カイ気配。リクルート、テルモ、中外薬、味の素、NTTデータが上昇した。
 
半面、フジクラが下落し、ディスコやアドバンテストが軟調。今期営業利益予想の下方修正を発表した日産自動車が大幅安となった。ダイキン、花王、豊田通商、オムロンが下落した。
a