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ダウ反発587ドル高、米中対立への警戒が一服
【市況】ダウ反発587ドル高、米中対立への警戒が一服
 

13日のNYダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発し、前週末比587ドル98セント高の4万6067ドル58セントで終えた。前週末に強まった米中の貿易摩擦に対する警戒が一服し、主力株を買い直す動きが広がった。ダウ平均の上げ幅は670ドルを超える場面があった。

 

トランプ米大統領は10日、中国によるレアアース(希土類)の輸出規制強化を強く批判し、中国からの輸入品に100%の追加関税を課す方針を打ち出した。米中関係の先行きを巡る不透明感が強まったものの、トランプ氏は12日には自身のSNSに「中国のことは心配するな。大丈夫だ」と投稿。その上で「(習近平中国国家主席は)自国が不況に陥ることを望んでいないし、私も望んでいない」と書き込んだ。

 

米中貿易摩擦への警戒からダウ平均は前週末に878ドル下落し、1カ月ぶりの安値を付けていた。市場では「トランプ氏は株価動向を気にかけており、市場参加者を安心させようとしている」との指摘があった。

 

ベッセント米財務長官は13日朝の米FOXビジネスのインタビューで、調整中の米中首脳会談が予定通り行われるとの認識を示した。週内に米中の事務レベルの協議を行うことも明らかにした。米中対立が激しくなることへの懸念が和らいだ。

 

13日はコロンバスデーの祝日で米債券・外為市場が休場だった。株式市場でも取引量が減り、値動きが大きくなりやすかったとの指摘もあった。

 

ダウ平均の構成銘柄ではないが、半導体のブロードコムが9.8%高で終えた。オープンAIと人工知能(AI)向け半導体を共同開発すると13日朝に発表し、材料視された。AI分野の需要の底堅さが改めて意識され、他のハイテク株に買いが波及した面があった。

 

ダウ平均の構成銘柄では、ゴールドマン・サックスやナイキ、キャタピラーが上昇した。セールスフォースやエヌビディアも買われた。半面、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)やメルクが下落した。

 

ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発した。前週末比490.178ポイント(2.20%)高の2万2694.608で終えた。テスラやアルファベットが上昇した。前週末に下げが目立ったマイクロン・テクノロジーなどの半導体株も買われた。

 

【シカゴ日本株先物概況】

13日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前週末比1050円高の4万7015円で終えた。米中貿易摩擦への警戒感が一服し同日の米株式相場が上昇したことを受け、日経平均先物にも買いが入った。
 

 

シカゴ日経225先物 (円建て) 

47015 ( -605 )

 

シカゴ日経225先物 (ドル建て)

47125 ( -495 )

 

( )は大阪取引所終値比






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
 

13日の英FTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに小幅反発し、前週末比15.40ポイント(0.16%)高の9442.87で終えた。

 

13日にはロンドンの金現物が初めて1トロイオンス4100ドル台に乗せるなど、金や銀の相場は足元で高値圏での推移が続く。米中貿易摩擦が激しさを増すとの懸念がひとまず和らいだことで銅先物に買いが優勢となり、英アングロ・アメリカンなどにも買いが広がった。

 

不動産投資信託(REIT)や住宅建設にも買いが入った。半面、たばこ株や防衛・航空関連が売られた。FTSE100種指数は前週末比で下げに転じる場面もあった。

 

FTSEの構成銘柄では、国際商品市場で、金や銀をはじめ貴金属の相場が堅調に推移し、産金大手エンデバー・マイニングが11.27%高、同業フレスニロが9.09%高と急伸。産銅大手アントファガスタ(4.98%高)、鉱業大手アングロ・アメリカン(4.13%高)も大きく買われた。一方、航空・防衛大手BAEシステムズは1.56%安、品質検査会社インターテックは1.51%安、たばこ大手ブリティッシュ・アメリカン・タバコは1.48%安となった。





■ドイツ・フランクフルト株価指数
 

13日のドイツ株価指数(DAX)は反発し、前週末比146.47ポイント(0.60%)高の2万4387.93で終えた。貿易問題を巡る米中の対立が激しさを増すとの警戒がひとまず和らいだ。13日の米株式相場が上昇して始まったことも投資家心理を支えた。

 

個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーが2.36%高、人工透析製品・サービスのフレゼニウスメディカルケアが2.17%高、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが1.76%高と上昇。半面、コメルツ銀行は0.86%安、製薬大手バイエルは0.80%安、通信大手ドイツテレコムは0.67%安と軟調だった。



■フランス・パリ株価指数

欧州株式市場でフランスの主要な株価指数CAC40は3営業日ぶりに反発し、前週末比0.20%高で終えた。
 
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