92ドル安、AI需要の減少不安が重荷
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【市況】92ドル安、AI需要の減少不安が重荷 |
29日のNYダウ工業株30種平均は4日ぶりに反落し、前日比92ドル02セント安の4万5544ドル88セントで終えた。
ダウ平均は前日に史上最高値を更新して終了。さらに米市場は週明け9月1日はレーバーデー(労働者の日)で休場となるため、この日は利益確定や持ち高調整の売りが出やすかった。
エヌビディアはこの日は3.3%下げた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが、中国の阿里巴巴(アリババ)集団が新たに人工知能(AI)向けの半導体を開発したと報じた。
米商務省が朝方発表した7月の個人消費支出(PCE)物価指数は前月比0.2%上昇と市場予想と一致。コア指数も市場予測と同水準だった。日系証券筋は「市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に利下げに踏み切るとの見方が依然強いが、利下げ幅は0.25%にとどまると見込まれている」と語った。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、半導体のマーベル・テクノロジーが急落し、18.6%安で終えた。28日夕に発表した2025年8〜10月期の売上高見通しが市場予想を下回り、嫌気された。28日に四半期決算を発表したデル・テクノロジーズは、AI向けサーバーの受注伸び悩みを材料に売られた。AI需要の先行きに対する不透明感が意識され、他のハイテク関連株に売りが波及した。
29日発表の7月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前月比0.2%上昇と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想と同じだった。食品とエネルギーを除くコア指数も市場予想と一致した。「インフレ圧力が想定以上に高まっておらず、安心感につながった」との見方があった。
9月1日はレーバーデーの祝日で、米株式市場が休場となる。3連休を控え、売りの勢いは限られた。月末とあって、運用成績をよく見せるための機関投資家による「お化粧買い」が入りやすい面もあった。
ダウ平均の構成銘柄ではキャタピラーが下げた。25年12月期通期の関税による影響を8月上旬に公表した従来予想の13億〜15億ドルから、15億〜18億ドルになる見通しだと前日夕に発表した。米関税政策が収益を下押しするとの懸念から、売り材料視された。
エヌビディアやアマゾン・ドット・コム、マイクロソフトが安かった。ナイキとホーム・デポも下落した。半面、ユナイテッドヘルス・グループやアメリカン・エキスプレスに買いが入った。
ナスダック総合株価指数は4日ぶりに反落した。前日比249.606ポイント(1.14%)安の2万1455.552(速報値)で終えた。ブロードコムやラムリサーチといった半導体関連株に売りが出た。
S&P500種株価指数は4日ぶりに反落し、前日比41.60ポイント(0.63%)安の6460.26で終えた。
NYダウ 45544.88 ( -92.02 )
S&P500 6460.26 ( -41.60 )
NASDAQ 21455.55 ( -249.61 )
米10年債利回り 4.229 ( +0.024 )
NY(WTI)原油 64.01 ( -0.59 )
NY金 3516.1 ( +41.8 )
VIX指数 15.36 ( +0.93 )

29日のシカゴ日経平均先物は下落した。9月物は前日比840円安の4万2080円で終えた。この日は日米で株式相場が下落しており、シカゴ市場の日経平均先物にも売りが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
42080 ( -610 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
42100 ( -590 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
29日の英FTSE100種総合株価指数は4日続落し、前日比29.48ポイント(0.31%)安の9187.34で終えた。
銀行株への売りは指数の重荷となった。英シンクタンクの公共政策研究所(IPPR)が29日公表したリポートで英国の財政運営を支えるために銀行への新たな課税導入を提言したことがきっかけとなった。
FTSEの構成銘柄では、金融大手ナットウエストが4.85%安、小売り大手JDスポーツ・ファッションが4.08%安、金融大手ロイズ・バンキング・グループが3.38%安と大きく下落。半面、有害生物管理会社レントキル・イニシャルは2.53%高、保険大手プルデンシャルは2.30%高、産金大手フレスニロは2.00%高となった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
29日のドイツ株価指数(DAX)は5日続落した。前日比137.71ポイント(0.57%)安の2万3902.21と、8月5日以来、約3週間ぶりの安値で終えた。米連邦準備理事会(FRB)の独立性を巡る懸念や、フランスの政治不安などが残るなか、利益確定や持ち高調整の売りが出た。
DAXは週間では1.89%下げた。週間での下落は4週ぶりとなる。
個別では、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが3.73%安、高級車メーカーのポルシェが2.09%安、スポーツ用品大手アディダスと業務用ソフトウエア大手SAPが共に1.97%安と売られた。他方、防衛大手ラインメタルは3.18%高、人工透析製品・サービスのフレゼニウスメディカルケアは1.60%高、医療機器のザルトリウスは0.87%高で取引を終えた。
■フランス・パリ株価指数
欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は3日ぶりに反落し、前日比0.75%安で終えた。週間でみるとCAC40も4週ぶりの下落で、前週末比の下落率は3.33%だった。