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ダウ、一時880ドル超安中東緊迫で
【市況】ダウ、一時880ドル超安中東緊迫で

13日のNYダウ工業株30種平均は反落し、前日比769ドル83セント安の4万2197ドル79セント(速報値)で終えた。イスラエルとイランを巡る中東情勢の緊迫化を受け、リスク回避目的の株売りが広がった。ダウ平均の下げ幅は一時800ドルを超えた。
 
イスラエル軍は現地時間の13日未明、イラン中部ナタンズのウラン濃縮施設や各地の軍事目標を空爆した。リスク回避の動きが鮮明となる中、この日の米国株は大幅安で始まった。

 その後下げ幅を縮小していたものの、イスラエル軍が米国時間の午後に入り、イスラエルに向けてイランからミサイルが発射されたと発表。イラン国営メディアも、イスラエルに向けて数百発の弾道ミサイルを発射する反撃作戦が始まったと伝えた。軍事衝突が激化し、世界経済を揺さぶる恐れがあるとの懸念から売りが加速した。
日系証券筋は「米国の高関税政策の不透明感が根強く、企業業績の予想の下方修正も相次いだ中で、調整が入りやすい状況だ」と指摘した。

中東地域の石油輸送に支障が生じるリスクが意識される中、米市場の原油先物相場は12日夜の時間外取引で一時77.60ドル付近を付け、前日比で14%急騰した。また、安全資産とされる金の先物は13日上伸、一時は3468ドルと中心限月として最高値を付けた4月下旬以来の高値となった。
 
市場では「状況がどの程度悪化するか不確実ななか、週末を控えた持ち高調整の動きもあった」との声が聞かれた。S&P500種株価指数は前日に2月中旬以来の高値を付けていた。株式相場の上昇が続いていた後で、利益確定の売りが出た面もあった。
 
13日にミシガン大学が発表した6月の米消費者態度指数(速報値)は60.5とダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(54.0)を上回り、5月確報値(52.2)から改善した。指数が改善したのは6カ月ぶり。関税を巡る景況感の悪化が一服していることを示した。ただ、経済見通しの不透明感は根強く、相場の反応は限られた。
 
個別では、ビザやアメリカン・エキスプレスが下げた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が13日、ウォルマートとアマゾン・ドット・コムが独自のステーブルコインを発行することを検討していると報じ、業績懸念につながった。アナリストが投資判断を引き下げたシャーウィン・ウィリアムズも安かった。12日に中型機の墜落事故が起きたボーイングも売りが続いた。半面、原油高を受け、シェブロンが買われた。
 
ナスダック総合株価指数は反落し、前日比255.659ポイント安の1万9406.826で終えた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

【シカゴ日本株先物概況】

13日のシカゴ日経平均先物は下落した。9月物は前日比270円安の3万7910円で終えた。この日は中東の地政学リスクの高まりを背景に、日米株式相場が下落。シカゴ市場の日経平均先物にも売りが優勢となった。






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
13日の英FTSE100種総合株価指数は4日ぶりに反落し、前日比34.29ポイント(0.38%)安の8850.63で終えた。イスラエルによるイラン攻撃など、中東情勢の緊迫が投資家心理を冷やした。前日に同指数が最高値を更新した後で、週末入りを前に持ち高を手じまう売りも出た。
 
FTSEの構成銘柄では、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が3.68%安、資産運用大手シュローダーが3.42%安、格安航空大手イージージェットが2.72%安と下げを主導。他方、産金大手エンデバー・マイニングは2.92%高、航空・防衛大手BAEシステムズは2.86%高、産金大手フレスニロは2.19%高と買われた。




■ドイツ・フランクフルト株価指数
 
13日のドイツ株価指数(DAX)は6日続落した。前日比255.22ポイント(1.07%)安の2万3516.23と5月上旬以来、約1カ月ぶりの安値で終えた。イスラエルがイランへの攻撃を発表するなど、中東情勢の緊迫を背景に投資家が運用リスクを回避する姿勢を強め、株売りが優勢となった。週末入りを前に、持ち高を手じまう売りも出やすかった。
 
個別では、スポーツ用品大手アディダスが2.77%安、高級車メーカーのポルシェが2.54%安、業務用ソフトウエア大手SAPが2.45%安と下落。半面、防衛大手ラインメタルは2.72%高、電力大手RWEは1.02%高、商用車大手ダイムラー・トラックは0.74%高で取引を終えた。

 


■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は3日続落し、前日比1.03%安の7684.68と約1カ月ぶりの安値で終えた。

 
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