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235円安と続落、半導体関連に売り
東京株式(前引け)=235円安と続落、半導体関連に売り
 
17日午前の日経平均株価は続落し、午前終値は前日比235円37銭(0.60%)安の3万8944円93銭だった。
 
朝方は買い優勢でスタートし、日経平均は高く始まったものの上値が重く、買い一巡後は値を消す展開に。特に前場中ごろを境に売り圧力が強まり、下げ幅を広げた。前日の米国株市場でNYダウが大きく切り返し最高値を更新しており、東京株式市場でも目先自律反発狙いの買いが先行したが続かなかった。オランダの半導体製造装置ASMLホールディング株が16日の米株式市場で大幅に続落したのを背景に値がさの半導体関連株には売りが優勢でマーケットのセンチメントを冷やしている。
日本時間17日午後に半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC)が2024年7〜9月期決算を発表するとあって、半導体関連株には持ち高調整の売りも出やすかった。日経平均は取引時間中として8日以来およそ1週間ぶりに心理的節目の3万9000円を下回った。
 
市場では「ASML株が下げ止まらなかったうえ、日本時間17日午後にはTSMCの決算発表を控えていることもあって、東京市場では値がさの半導体関連株に利益確定売りを出す動きが広がった」との声が聞かれた。
 
日経平均は、朝方は上昇して始まった。東京外国為替市場で円相場は1ドル=149円台で推移し、前日夕時点に比べて円安・ドル高方向に振れる場面が目立った。トヨタやSUBARUといった自動車株など主力の輸出関連株の一角には買いが先行し、日経平均を押し上げた。前日の米市場で金融株が上昇した流れを受け、三菱UFJなど銀行株が買われたことも相場を支えた。
 
後場の東京株式市場は引き続きアジア株や為替市場を睨んだ展開となりそうだが、今晩の海外時間では、欧州中央銀行(ECB)理事会による政策金利発表を控えている。市場コンセンサスは0.25%の引き下げが見込まれており、足元のフランス・ドイツ経済に対するECBの見解などに関心が向かっている。リスク回避の円買いの流れはさほど強まっていないが、後場の為替市場は円が主要通貨に対して強含む可能性があるので注意したい。

 
 
東証株価指数(TOPIX)は続落した。前引けは0.50ポイント(0.02%)安の2690.16だった。JPXプライム150指数も続落した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆7785億円、売買高は7億9888万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は879。値上がりは697、横ばいは67だった。
 
業種別株価指数(33業種)は精密機器、電気機器、化学などが下落。上昇は電気・ガス業、銀行業、空運業など。
 
個別では売買代金トップとなったレーザーテックが下げ止まらず前日に続き下値を摸索、アドバンテスト、ディスコ、東京エレクトロン、ソシオネクストなども安い。キーエンスが売られ、HOYAも値を下げた。KOKUSAI ELECTRIC、TOWAの下げも目立つ。
また、フジクラ、古河電工など電線関連も弱い。このほか、ZOZO、HOYA、TDK、レゾナックがさえない。
 
一方、米銀行の好決算を材料に、千葉銀行、野村、三菱UFJ、みずほ、しずおかFGなど金融株が上昇した。また、原子力規制委が50年超の原発運転を認可したことで中部電力、関西電力、東京電力HDなど電力株が強い。三菱重工業が、IHI、日立製作所も上昇した。このほか、SUBARU、日産自、トヨタ自、日野自など自動車株も総じて買われた。ガンホー・オンライン・エンターテイメントが値を飛ばした。

 
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