兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
318円高と続伸、米株高、円安好感
東証プライム市場(前引け)=318円高と続伸、米株高、円安好感


19日午前の日経平均株価は続伸し、前日比318円54銭(1.04%)高の3万0892円47銭で前場を終えた。
前日のNYダウが、米債務上限問題の合意期待で115ドル高と続伸したことも追い風となり、東京市場も値を上げてスタート。21年9月14日の終値3万670円を抜きバブル後高値を上回って始まった。日経平均株価は7日連続高となるなか一時、1990年8月以来、約33年ぶりとなる3万900円台まで上昇した。機械など景気敏感株を中心に買いが優勢となった。
買い一巡後は上昇幅が縮小する場面もあったが、下値を拾う動きは強く前引けにかけ値を戻す展開となった。
 
外国為替市場では1ドル=138円台後半まで円安・ドル高が進み、主力の輸出関連を中心に追い風となった。
 
日経平均は伸び悩む場面もあった。日本株はこのところ急ピッチで上昇してきたため、短期的な過熱感を警戒した売りに押された。国内の機関投資家から利益確定や持ち高調整の売りが出たとの見方もあった。
 
今週から、現物主体の動きから先物主体の動きに切り替わっているとすれば、3月末以降から進んできた日本株の独歩高基調はやはり一旦は小休止の域に入るのではないだろうか。日経平均が本日バブル崩壊後の最高値を更新したことでさすがに上昇一服感や達成感もこれまで以上に強まってくると考えられる。
 
ここまでの強い基調から大幅な値崩れは想定しづらいが、2万9000円台半ばあたりまでの調整は十分にありえるだろう。海外勢の日本株に対する見方が変化しつつあるとはいえ、世界景気の先行き不透明感が強いなか、日本株だけがいつまでも独歩高を続けるとは想定しづらい。ここからは、これまで指数をけん引してきた半導体関連などのハイテク株よりは、指数対比で出遅れ感の強い銘柄などに着目した方がよさそうだ。



 
 
東証株価指数(TOPIX)も続伸で前場を終えた。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆7903億円、売買高は6億3767万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1044と、全体の6割を占めた。値下がりは699、変わらずは92銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)ではサービス業、精密機器、機械などが上昇。陸運業、銀行業、空運業などは下落した。
 
 
個別銘柄では、レーザーテックや東京エレクトロンといった半導体関連株が高く、三菱商事や三井物産など商社株もしっかり。ファストリ、ソフトバンクグループやリクルートホールディングスが値を上げた。ファナックやダイキン、信越化も高い。
 
一方、ソニーGは下げた。アドバンテスト、ルネサスなど高値警戒感の強い半導体株の一角は利益確定売りで下落した。三井住友、りそなHDの銀行、T&DHD、第一生命HDの保険が冴えない。ほか、郵船、川崎汽船の海運、JR西、JR東海の陸運、JAL、ANAの空運などが軟調に推移した。

 
a