NYダウ181ドル高3日ぶり反発、米中協議の進展を期待
![]() |
【市況】NYダウ181ドル高3日ぶり反発、米中協議の進展を期待 |
9日の米株式相場は米中貿易協議の進展期待が盛り返し3営業日ぶりに反発した。NYダウ工業株30種平均は前日比181ドル97セント高の2万6346ドル01セントで終えた。
10日から開催される米中の閣僚級貿易協議を控え、市場は協議の先行きをめぐる報道に一喜一憂する展開が続いている。ブルームバーグ通信は9日、関係筋の話として中国は一段の関税発動が先送りされるならば、米国との部分的な合意に依然として前向きな姿勢だと報道。また、英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)も消息筋の話として、中国は閣僚級協議で大豆など米国産農産物の購入拡大を提案すると伝えた。米中が何らかの合意に達するとの期待を誘い、投資家心理が上向いた。
建機のキャタピラーなど中国売上高比率の高い銘柄や、インテルなど中国市場が大きい半導体株の上昇が目立った。投資家のリスク回避姿勢が弱まり、マイクロソフトやアップルなど大幅のハイテク株も総じて上げた。
ダウ平均の上げ幅は一時260ドルに達した。業種別S&P500種株価指数は全11種が上げた。特に半導体・半導体製造装置やソフトウェア・サービスの上昇が目立った。
米連邦準備理事会(FRB)が午後に公表した9月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、参加者が貿易摩擦などによる米景気の下押しを懸念していたことが明らかになった。ただ、新味に乏しいとして、株式相場の反応は目立たなかった。
ナスダック総合株価指数は同79.965ポイント高の7903.743で終えた。
NYダウ工業株30種(ドル)
26,346.01+181.97
S&P500種
2,919.40+26.34
ナスダック
7,903.743+79.965
NY金(ドル/トロイオンス)
1,512.80+8.90
NY原油(ドル/バレル)
52.69+0.109日 18:02
円・ドル
107.45 - 107.46+0.24

シカゴ日経平均先物は反発した。12月物は前日比235円高の2万1570円で引け、9日の大取終値を130円上回った。
10日からワシントンで始まる米中貿易協議が部分合意に向けて進展するとの期待が広がり、日経平均先物は買われた。
英フィナンシャル・タイムズ(FT)が9日「中国が大豆など米国産農産物の購入拡大と引き換えに、米国に制裁関税の一部を撤回する部分合意を求めている」と報じた。米メディアも中国の部分合意に前向きな姿勢を報じ、投資家心理が上向いた。
この日の12月物高値は2万1615円、安値は2万1320円。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
21570 ( +130 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
21595 ( +155 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7166.50(+23.35)
FTSE100種総合株価指数は反発した。前日の終値に比べ23.35ポイント高の7166.50で引けた。構成銘柄の半数以上は上昇した。
10〜11日に予定される米中貿易協議を控え、様子見姿勢から朝方は小動きで推移した。その後は中国が米国と「部分合意」に前向きとの報道もあり、同協議の進展が期待されて買いが優勢だった。医薬品と銀行株の上昇が株価指数を押し上げた。
個別銘柄では、アナリストが買い推奨を始めたロンドン証券取引所(LSE)グループと金融サービスのハーグリーブス・ランズダウンの上昇が目立った。外食デリバリーサービスのジャスト・イートも買われた。オランダの同業テイクアウェー・ドットコムの四半期の注文数が大幅増となったことが材料視された。
半面、不動産サイト大手ライトムーブは3.5%安と軟調。流通大手セインズベリーは2.2%安、同テスコは1.1%安など小売株もさえなかった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12094.26(+124.06)
ドイツ株式指数(DAX)は反発した。終値は前日と比べて124.06ポイント高の12094.26だった。中国が米国との貿易協議で「部分合意」に前向きとの報道を受けて、欧州各国の株式相場が上昇した。
銘柄では、アディダスとオンライン決済サービスのワイヤーカードの上昇が目立った。一方、下落したのは、電力のエーオンとRWE、ドイツ銀行の3銘柄だけだった。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5499.14(+42.52)