反発、新型肺炎懸念が一服で買い戻し
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【市況】東京株式(寄り付き)=反発、新型肺炎懸念が一服で買い戻し
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12日の日経平均株価は反発して始まった。始値は前営業日比55円23銭高の2万3741円21銭。
新型肺炎への警戒感がくすぶるものの、ここにきて感染拡大ペースが鈍化しているとの見方もあり、リスクオフの流れが目先一服している。前日の米国株市場ではNYダウはわずかながら反落したが、ナスダック総合指数は続伸した。パウエルFRB議長の議会証言に金融緩和を示唆する要素が少なかったことで、上値は重くなっているものの引き続き高値圏で売り物をこなしており、相対的に出遅れる東京市場も主力株中心に買い戻しが入りやすいタイミングにある。
株式相場全体の下値不安が和らいでいるとの受け止めから、日本株にも買いが先行している。
米ニューヨークの連邦地裁は11日、SBG傘下のスプリントと同じく米携帯大手のTモバイルUSの合併を承認した。合併が実現すればスプリントはSBGの連結対象から外れる見込みで、財務改善などを見込んだ買いが優勢になった。SBG1銘柄で日経平均を100円超押し上げている。11日の米株式市場で半導体関連株を構成する米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2%高となったことを受け、東エレクやアドテストなどが上昇していることも相場を支えている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は横ばい圏で推移しており、下落に転じる場面もある。日経平均も一時7円高まで上げ幅を縮小する場面があった。新型肺炎の感染拡大により「1〜3月期とみられていた企業業績の底入れが遅れる」との見方から、日本株の上値追いに対する警戒感は根強い。
寄り付き時点で業種別では33業種中、15業種が高く、値上がり上位に証券、精密機器、海運など。値下がりで目立つのはゴム製品、電力ガス、空運など。
個別では、米連邦地裁が子会社の合併を容認したソフトバンクGが買い気配から始まり、ソニー、東エレク、アドバンテスが値を上げ、日立、NEC、富士通も上昇している。また、村田製、TDK、日本電産、ファナック、安川電が堅調で、コマツ、エムスリー、日立建機も買われている。
半面、三菱UFJ、みずほFG、三井住友が値を消し、JFE、神戸鋼、塩野義、大塚HD、アステラス薬、大日住薬が下落した。また、ブリヂストン、住友ゴム、菱ガス化、ダイセル、宇部興が下落し、任天堂、ファースリテも軟調に推移している。
テクニカル的には、アルトナー(2183)、SBS(2384)、ジーフット(2686)、永谷園(2899)、システムリ(3771)、ステラケミ(4109)、CTC(4739)、フルキャスト(4848)、栗本鉄(5602)、テクノプロ(6028)、ホソカワミク(6277)、竹内製(6432)、セガサミー(6460)、日ピラー(6490)、イントラスト(7191)、丸文(7537)、ダイトロン(7609)、コロワイド(7616)、大建工(7905)、イワキ(8095)、ユニチャーム(8113)、京阪神ビ(8818)、近鉄エクス(9375)、JKHD(9896)は動兆、
人気は、新日本科(2395)、Amazia(4424)、デジハ(3676)、大興電子(8023)、ホロン(7748)、BBタワー(3776)、T&G(4331)、LTS(6560)、タムロン(7740)、アクセル(6730)、レオパ(8848)、京三(6742)。