神経質な展開か
神経質な展開か |
7日の日経平均株価は5営業日ぶりに小反落し、2万7685円(前日比8円安)引けとなった。朝方は、円安・ドル高を支えに買いが先行し、上げ幅は一時120円を超えた。ただ、連日の上昇で利益確定売りや戻り売りも出やすく、買い一巡後は下げに転じ、大引けにかけて小安い水準でこう着した。チャート上では、上昇トレンド中にマドを開けて、ほぼ同じ水準の陰線が二つ続く「上放れの並び黒」を形成、基本的には弱気のサインとされる。
あす8日の東京株式市場は、神経質な展開か。
本日米国では、パウエルFRB議長の講演とバイデン大統領による一般教書演説が予定されている。これらが米国株の売り材料となるとすれば、インフレへの警戒が再燃して米国の長期金利が上昇するというケースが考えられる。
先週までの日経平均は、2万7500円より上が非常に重かった。しかし、今週に入ってきのうときょうは、安値でも2万7600円を割り込んでいない
注目の材料を消化するあすも2万7600円より上で推移できるようなら、近いうちに2万8000円どころを試しに行く動きが見られるだろう。
ただ、決算発表が相次ぐなか、注目のソフバンGが7日引け後に23年3月期第3四半期累計(22年4−12月)の連結決算(IFRS基準)を発表した。最終損益は9125億円の赤字(前年同期は3926億円の黒字)と大幅に悪化した。ビジョン・ファンドが苦戦し、22年10−12月期では7834億円の赤字(前年同期は290億円の黒字)と2四半期ぶりの赤字となる。日経平均寄与度の高い銘柄だけに同社の株価動向次第では指数に影響を与える可能性がある。
週末10日には日経平均ミニ先物・オプション2月限のSQ(特別清算指数)算出を迎えるが、SQ週の中日となる水曜日は機関投資家の持ち高調整の売買が膨らみ、相場が荒れる傾向があるとされ、「波乱要因になるかもしれない」との声も聞かれた。
■上値・下値テクニカル・ポイント(7日現在)
28952.99 ボリンジャー:+2σ(26週)
28734.80 ボリンジャー:+2σ(13週)
28732.50 ボリンジャー:+3σ(25日)
28143.90 ボリンジャー:+1σ(26週)
28078.35 ボリンジャー:+2σ(25日)
27942.13 ボリンジャー:+1σ(13週)
27738.76 均衡表雲上限(週足)
27685.47 ★日経平均株価7日終値
27552.65 均衡表転換線(日足)
27494.10 6日移動平均線
27424.20 ボリンジャー:+1σ(25日)
27422.37 均衡表基準線(週足)
27395.01 新値三本足陰転値
27334.80 26週移動平均線
27263.95 75日移動平均線
27237.10 200日移動平均線
27228.11 均衡表雲上限(日足)
27161.88 均衡表雲下限(週足)
27149.46 13週移動平均線
26939.93 均衡表雲下限(日足)
26928.79 均衡表転換線(週足)
26770.05 25日移動平均線
26741.56 均衡表基準線(日足)
ローソク足は2本連続で小陰線を描き、高値と安値も昨日とほぼ同水準で足元の売り買い拮抗状態を窺わせた。25日移動平均線や一目均衡表の転換線が上向きをキープして短期上昇トレンド継続を示唆しているが、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)が本日118.00%と1月30日の128.94%から低下基調にあり、足元の相場は日柄消化による調整局面に入っていると推察される。