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NYダウは212ドル高と反発、企業決算を好感
【市況】NYダウは212ドル高と反発、企業決算を好感
16日のNYダウ工業株30種平均は前週末比212ドル90セント高の2万4573ドル04セントと反発で終えた。
前週末に米英仏がシリアに軍事攻撃を実施したものの、同国を巡る情勢悪化懸念が一服し、買いが先行した。トランプ米大統領が前週末のシリア攻撃後、「任務は完了した」とツイッターに投稿した。軍事行動が拡大せず、株式相場への影響は小さいと受け止められた。ダウ平均は、一時は上げ幅を前週末比300ドル超に広げる場面もあった。
 
寄り前に発表された3月小売売上高が予想を上振れたほか、主要企業決算も好感され、終日堅調推移となった。
 
米金融大手バンク・オブ・アメリカ(BAC)はこの日、2018年1〜3月期決算を発表。貸出量の拡大に伴う金利収入の増加や経費削減が寄与し、純利益は前年同期比29.6%増と大きく伸びた。既に同期決算を発表した米金融大手3社も軒並み増益を確保しており、今後発表が相次ぐ米企業業績への期待が株価を押し上げた。
 
ナスダック総合株価指数は前週末比49.635ポイント高の7156.285で終えた。マイクロソフト、アルファベット(グーグル)、アマゾン・ドット・コムやアップルといった主力株が上昇した。
 
セクター別では銀行を除いて全面高となり、特に食品・生活必需品小売や運輸の上昇が目立った。
 
個別では、ドラッグストアのCVSヘルスやウォルグリーン・ブーツ・アライアンスが上昇。アマゾンが大病院向け医薬品販売を棚上げすると伝わり、競争激化の懸念が薄れた。運輸のJBハント・トランスポート・サービシズが発表した好決算を手掛かりに、フェデックスなど運輸株や空運株が連れ高した。
トラックメーカーのナビスター(NAV)は、独自動車大手のフォルクスワーゲンが出資増額を検討していることが明らかとなり上昇した。
米新聞大手のトロンクが大幅高。ソフトバンクグループが買収を検討しているもようだと伝わった。
 
一方、がん免疫薬でメルクと競合するブリストルマイヤーズ・スクイブは8%安。アナリストによる投資判断の引き下げが伝わった食品のJMスマッカーも下げた。
食品メーカーのディーン・フーズ(DF)は、ゴールドマン・サックスによる投資判断引き下げを受け下落した。
 
VIX指数は16.56と前日から低下(前営業日17.41)。
米英仏によるシリアへのミサイル攻撃が限定的で、米露軍事衝突に発展するとの懸念が後退したことや、本格化する米国内の1-3月期企業決算への期待で米株が反発し、VIX指数は低下した。この日の米経済指標は強弱まちまちで反応は限られた。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,573.04+212.90
S&P500種
2,677.84+21.54
ナスダック
7,156.285+49.635
 
 
米10年債利回り(%)
2.8285 +0.001
米2年債利回り(%)
2.3814 +0.012
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,350.70+2.80
NY原油(ドル/バレル)
66.42+0.20
円・ドル
107.10 - 107.11−0.10


 

【シカゴ日本株先物概況】

 
シカゴ日経平均先物は小幅反発した。
6月物は前週末比45円高の2万1810円で引け、同日の大取終値を40円下回った。
シリア情勢への警戒感の薄れから米株が反発し、日本株も買われた。ただ、中国景気の減速懸念などを背景に上値は重かった。
この日の6月物高値は2万1990円、安値は2万1755円。

 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
21810 ( -40 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
21835 ( -15 )
( )は大阪取引所終値比







【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7198.20(-66.36)
FTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反落した。
前週末13日の終値に比べ66.36ポイント安の7198.20と、同日の安値水準で引けた。構成銘柄の約8割が下落した。
午後にかけてソフトウエア関連株を中心に幅広い銘柄に売りが広がり、下げ幅を拡大した。金融株のほか、医薬品やたばこ株などポンド高を背景に海外で収益を得る多国籍企業に売りが出やすかった。ロシアの鉄鋼大手エブラズと英広告大手のWPPグループが大幅に下落し、指数の下げを主導した。
 
個別では、エブラズはウクライナの資産を売却したと伝わり、約7%安で引けた。WPPは、事実上の創業者であるソレル最高経営責任者(CEO)の辞任発表を受けて6%超下げた。同氏は会社資産の不正流用などの不正行為への関与が取りざたされていた。広告業界に影響力の強い同氏の辞任で業績の影響などが懸念された。
ソフトウエア開発のマイクロフォーカスとセージ・グループへの売りが膨らみ、それぞれ3%以上、下落した。
 
半面、ウィットブレッドが大幅上昇した。米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが保有比率を引き上げ、大株主となった。事業の分離が進むとの思惑から買われた。
航空機エンジンのロールス・ロイスは買い戻され、高くなった。航空・防衛のBAEシステムズやイージージェットなどの航空株も買いが先行した。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12391.41(-50.99)
ドイツ株式指数(DAX)は3営業日ぶりに反落。終値は前週末13日と比べて50.99ポイント安の12391.41だった。
 
個別では、自動車株が売られた。なかでも米国トラックメーカーのナビスター(NAV)への出資率を引き上げ、買収も視野に入れているようだと一部海外通信社が報じたフォルクスワーゲンの下げが目立った。タイヤのコンチネンタルも安かった。銀行株も軟調だった。
一方で航空のルフトハンザが高くなった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5312.96(-2.06)
 
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