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NYダウ続落344ドル安 コロナ感染拡大警戒
【市況】NYダウ続落344ドル安 コロナ感染拡大警戒

18日のNYダウ工業株30種平均は前日比344ドル93セント安の2万9438ドル42セントで終えた。
米国での新型コロナウイルスの感染拡大による目先の景気の不透明感がくすぶり、最近上昇が目立っていた銘柄を中心に利益確定売りが優勢となった。ダウ平均は取引終了にかけて下げ幅を広げ、この日の安値圏で終えた。
 
朝方にはコロナワクチンの早期の実用化への期待からダウ平均は140ドル超上げる場面もあった。
米製薬大手ファイザーは朝方、独ビオンテックと共同開発するワクチンについて、米当局に数日中に緊急使用許可を申請すると表明。95%の感染予防への有効性を確認したと明らかにした。また、連邦航空局は、2度の墜落事故を起こした米ボーイングの新型航空機「737MAX」の運航再開を承認すると発表した。
ワクチンの早期実用化への期待が改めて高まり、買いが先行して取引開始。ダウ平均構成銘柄のボーイングも大きく上昇して、相場を押し上げた。
ただ、米国では新型コロナの新規感染者数が高止まりし、行動制限を強化する州や都市が増えている。ニューヨーク市は18日、19日から学校を閉鎖し在宅学習に切り替えると発表した。行動制限が一段と広がり、景気に下押し圧力がかかるとの警戒感が改めて強まった。
 
ダウ平均は過去最高値圏にあり、最近上昇が目立った石油のシェブロンや医療保険のユナイテッドヘルス・グループなどに目先の利益を確定する目的の売りが出た。
 
航空機のボーイングは3%超下げて終えた。米当局が18日、墜落事故を起こした主力機「737MAX」の再開を承認すると発表し高く始まったが、株価は今月に入って45%上昇していたため、短期的な過熱感を警戒した売りに押された。
 
一方、在宅勤務や巣ごもり消費の恩恵を受けやすい銘柄の一角は買われた。ビデオ会議システムのズーム・ビデオ・コミュニケーションズや動画配信のネットフリックスが上昇。顧客情報管理(CRM)大手のセールスフォース・ドットコムも小高い。
 
セクター別では、自動車・自動車部品が大きく上昇した一方で、エネルギーが大きく下落した。
 
ナスダック総合株価指数は前日比97.740ポイント(0.8%)安の1万1801.603で終えた。スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトなど主力ハイテク株が総じて下げた。一方、アナリストが投資判断を引き上げた電気自動車(EV)のテスラは10%上昇した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
29,438.42−344.93
S&P500種
3,567.79−41.74
ナスダック
11,801.603−97.740
NY金(ドル/トロイオンス)
1,873.90−11.20
NY原油(ドル/バレル)
41.62+0.19
円・ドル
103.76 - 103.81−0.12
 
 

【シカゴ日本株先物概況】


18日のシカゴ日経平先物は続落した。12月物は前日比360円安の2万5640円で引け、18日の大取終値を60円下回った。
 
史上最高値付近からは利益を確定する売り意欲も強く下落に転じ、新型コロナ感染拡大でNY市が公立学校を再び閉鎖することを発表すると、引けにかけて下げ幅を拡大。
新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化への警戒感から売られた。
この日の12月物安値は2万5570円、高値は2万5965円。
 


 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
25640 ( -60 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
25645 ( -55 )
※( )は大阪取引所終値比
 
 




【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6385.24(+19.91)
18日のFTSE100種総合株価指数は反発した。前日の終値に比べ19.91ポイント(0.3%)高の6385.24で引けた。構成銘柄の約6割が上昇した。
新型コロナウイルスワクチンをめぐり、米製薬ファイザーが近日中の承認申請を行う方針を示し、早期の承認に期待が高まった。株価指数は朝安で始まったが、この発表を受けてプラス圏に浮上した。
数日以内にも米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請する。実用化に向けさらに前進したとの見方が広がり、投資家心理が上向いた。
午前中はポンド高を背景に下落していた多国籍企業銘柄の石油株や鉱業株、たばこ株などの大型株が軒並み買い戻され相場を押し上げた。銀行株の上昇も目立った。ワクチン普及による景気回復の期待が追い風となった。10月の英消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回り英イングランド銀行(中央銀行)による追加緩和の観測が後退し、金利の先高観を意識した買いも入った。
個別銘柄では、航空のインターナショナル・エアラインズ・グループも上げた。
住宅大手テイラー・ウィンペイ(4.4%高)、同パーシモン(3.3%高)などの不動産株も堅調だった。
半面、医薬品株は下げた。利益確定の売りなどが出たようだ。ファイナンシャル・サービスのハーグリーブス・ランズダウンの下げも目立った。同社の創業者が割安価格で株式を売却したとの報道が嫌気された。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13201.89(+68.42)
18日のドイツ株式指数(DAX)は反発した。終値は前日と比べて68.42ポイント(0.5%)高の1万3201.89だった。
下落して始まったあと、新型コロナウイルスのワクチンの早期実用化への期待から買いに転じた。米製薬大手ファイザーが開発するワクチンの最終の臨床試験(治験)の結果が良好で、数日内に米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請するとの報道が買い安心感につながった。
個別では、不動産サービスのドイチェ・ボーエンと不動産のボノビアが高かった。
半面、日用品のバイヤースドルフと航空エンジン大手のMTUエアロ・エンジンズは安かった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5511.45(+28.45)
 
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