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ボラティリティの高い相場展開か

ボラティリティの高い相場展開か
16日の日経平均株価は大幅続伸し、3万467円(前日比383円高)引け。連日でバブル崩壊後の高値を更新した。
日経平均は一時3万0700円台まで上値を伸ばす場面があった。後場終盤は中国が米国防向けのレアアースの輸出制限を視野に入れているというファイナンシャル・タイムズ(FT)紙の観測報道から急速に上げ幅を縮小する場面もあったが、引けはほぼ30500円前後を意識して終えた。高値警戒感も強く、外部環境やヘッドラインに敏感に反応しやすくなってくる。
 
全体をみれば主力大型株に偏った買われ方で、中小型株は引き続き活況相場の恩恵を受けにくい地合いが続いている。何といっても日経平均が600円高ともなれば個別も全面高をイメージするところだが、実際は600円以上の上昇をみせているさなかにあっても値下がり銘柄数が値上がり数を上回るという状況で、全体指数の動きと実際の相場の体感温度はかなりのカイ離が生じている。
 
米プレジデント・デー明けのダウ平均は短期的には堅調な場面があっても、まもなく軟調に転じるケースが多かった点には留意が必要である。
米国株はもちろん、上昇基調にあるNY原油相場、米長期金利などの動向に注意が欠かせない。 
 
明日17日の日経平均株価は、ボラティリティの高い相場が続きそだ。
日経平均株価の日中値幅は15日の429円(前週末12日は233円)から16日は522円に拡大し、値動きは激しい。過剰流動性とともに新型コロナワクチンの普及による世界経済の回復期待などを背景に先高観が広がっているが、同時に過熱感も強まっており、先行きの不安定さにつながる可能性もあるだろう。
 
明日は寄り前に12月機械受注や1月貿易統計が発表される。12月の輸出総額が約2年ぶりに前年同月比でプラスに転換しており、改善モメンタムの継続が確認できるかが注目される。特に中国向けが7月以降6カ月連続でプラスに推移している。直近4カ月平均では概ね10%弱の伸びを示しており、減速データには弱気に反応する可能性もある。
 
市場では、「基本的に上昇トレンド継続中だ。ただ、過熱感は否めず、それを承知した上で相場に向かうしかない」との声が聞かれた。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(16日現在)
 
32822.57  ボリンジャー:+3σ(26週)
31475.48  ボリンジャー:+3σ(13週)
30674.99  ボリンジャー:+3σ(25日)
30477.67  ボリンジャー:+2σ(26週)
 
30467.75  ★日経平均株価16日終値
 
30281.93  ボリンジャー:+2σ(13週)
30039.87  ボリンジャー:+2σ(25日)
29754.89  6日移動平均線
29520.21  均衡表転換線(日足)
29505.93  新値三本足陰転値
29404.74  ボリンジャー:+1σ(25日)
29172.16  均衡表基準線(日足)
29088.38  ボリンジャー:+1σ(13週)
28769.61  25日移動平均線
28538.09  均衡表転換線(週足)
28134.48  ボリンジャー:-1σ(25日)
28132.77  ボリンジャー:+1σ(26週)
27894.82  13週移動平均線
27499.36  ボリンジャー:-2σ(25日)
27310.86  均衡表雲上限(日足)
26944.98  75日移動平均線
 
ローソク足は昨日に続いてマド空けを伴う上昇で陽線を引いたが、上ヒゲを出して上値での売り圧力増大も窺わせる形に。
ボリンジャーバンド(25日ベース)で終値は+2σ上をキープしたが、上ヒゲが一時+3σを上回ってややスピード超過の印象。25日線との上方乖離率が5.90%と5%ラインを超えて「買われ過ぎ」を示唆し、RSI(14日ベース)も71.07%と過熱ゾーンに入ってきた。一目均衡表(日足)の基準線と転換線は上向きをキープしたが、上昇トレンド中の反動安リスクへの警戒が必要となろう。
 
 
 
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