上値の重い展開か。
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上値の重い展開か。 |
今週は軟調展開となった。
週初にFRBが緊急利下げに踏み切り、日銀も金融政策決定会合を前倒しして追加緩和策を打ち出したが、米国の利下げに対する米株先物の反応が悪かったこともあり、これらを受けた週初16日の日経平均は大幅下落。
同日の米国市場ではダウ平均が3000ドル近く下落するなど、日米の金融緩和はかえって市場の不安を高めた。
日経平均株価の指数寄与度が高いソフトバンクGやファーストリテイリングが値を崩したこともあり、上値の重い展開となった。量的緩和拡大に伴う日銀のETF買いが意識されて内需株などには見直し買いが入ったが、日経平均は下値模索が続いた。
週間では約878円の下落となり、週足では5週連続で陰線を形成した。
一方、TOPIXは週間上昇で終えており、TOPIX優位の傾向が強まった週となった。
来週も上値の重い展開か。
今週、かなりいびつな動きとなっており、今週急落したハイテク株やREITなどは、潮目の変化が警戒されて、少なくとも3月期末まではポジション調整の売りが続くとの見方が強まると考える。
逆に内需を中心に強く買われた銘柄もあるが、優待・配当狙いの駆け込み買いや、新年度入りをにらんだ実需の買いなどは期待できる。
また、値幅の調整も進んでいることから、押し目があれば買いも入ると考える。ただ、新型コロナウイルスの動向に神経質となる状況はまだ続くと思われるほか、年度末の変わり目で物色動向がガラッと変わる展開も想定されるだけに、不安定な地合いが継続すると予想する。
■テクニカル・ポイント(19日現在)
20717.15 ボリンジャー:-1σ(26週)
20237.07 均衡表基準線(週足)
20233.15 均衡表転換線(週足)
20133.52 均衡表基準線(日足)
19785.90 ボリンジャー:-1σ(13週)
18867.95 ボリンジャー:-2σ(26週)
18426.91 ボリンジャー:-1σ(25日)
18352.69 均衡表転換線(日足)
17431.05 新値三本足陽転値
17325.83 ボリンジャー:-2σ(13週)
17213.94 6日移動平均線
17018.76 ボリンジャー:-3σ(26週)
16552.83 ★日経平均株価19日終値
16034.09 ボリンジャー:-2σ(25日)
14865.77 ボリンジャー:-3σ(13週)
13641.28 ボリンジャー:-3σ(25日)
ローソク足は陰線を引いて終値とザラ場安値はともに今回のコロナ暴落での最安値となった。終値は下降中の5日線を下回ったほか、一目均衡表の転換線は下向きで終了。
13週線と26週線のデッドクロスが示現したこともあり、売り圧力の強さを再確認する形となった。ただ、ボリンジャーバンドでは、終値が6日以来約2週間ぶりに-2σ上へ復帰し、強力な下値拡張トレンドの小休止を示唆している。
RSI(14日ベース)が9.39%、25日線との下方乖離率が20.50%と極端な「売られ過ぎ」ゾーンに滞留しており、来週は大勢弱気の中にあって短期的なリバウンドの可能性が意識されるだろう。